役員名簿(2022年度)

2022年度役員名簿

※リンクは改選時の略歴・抱負、氏名*は女性

過去の役員名簿はこちら

役職名 担当職務 氏名 所属 就任年月日 学会勤務
会 長 法人 代表 徳田 英幸 (国研)情報通信研究機構 理事長/慶應義塾大学 名誉教授 2021年6月8日 非常勤
副会長 会長補佐 上田 修功 (国研)理化学研究所/NTTコミュニケーション科学基礎研究所客員フェロー 2021年6月8日 非常勤
副会長 会長補佐 松原  仁 東京大学情報理工学系研究科次世代知能科学研究センター 教授 2022年6月7日 非常勤
理 事 技術応用 荒川  豊 九州大学大学院システム情報科学研究院系 教授 2021年6月8日 非常勤
理 事 長期戦略 小野寺民也 日本アイ・ビー・エム(株) 東京基礎研究所 副所長 2021年6月8日 非常勤
理 事 標準化 河合 和哉 (国研)産業技術総合研究所 デジタルアーキテクチャ研究センター超分散トラスト研究チーム 2021年6月8日 非常勤
理 事 調査研究 清原 良三 神奈川工科大学情報学部 教授 2021年6月8日 非常勤
理 事 企画 佐古 和恵 早稲田大学 基幹理工学部 教授 2021年6月8日 非常勤
理 事 教育 高岡 詠子 上智大学理工学部 教授 2021年6月8日 非常勤
理 事 論文誌 高倉 弘喜 国立情報学研究所 教授 2021年6月8日 非常勤
理 事 会誌/出版 高橋 尚子 國學院大學 経済学部  教授 2021年6月8日 非常勤
理 事 財務/情報システム・DX 田上 敦士 (株)KDDI総合研究所 アーキテクチャグループ グループリーダー 2021年6月8日 非常勤
理 事 IT産業連携 長谷川 亘 京都情報大学院大学・京都コンピュータ学院・京都自動車専門学校 総長・理事長・教授, (一社)日本IT団体連盟 代表理事・筆頭副会長 2021年6月8日 非常勤
理 事 事業 湊  真一 京都大学 大学院情報学研究科 教授 2021年6月8日 非常勤
理 事 総務 吉濱佐知子 アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 Professional Services 2021年6月8日 非常勤
理 事 事業 荒瀬 由紀 大阪大学大学院情報科学研究科 准教授 2022年6月7日 非常勤
理 事 企画 稲見 昌彦 東京大学 総長特任補佐・先端科学技術研究センター 身体情報学分野 教授 2022年6月7日 非常勤
理 事 長期戦略 大場みち子 公立はこだて未来大学・教授 2022年6月7日 非常勤
理 事 技術応用 小川 秀人 (株)日立製作所 研究開発グループサービスシステムイノベーションセンタ 主管研究員 2022年6月7日 非常勤
理 事 論文誌 加藤 由花 東京女子大学 数理科学科 教授 2022年6月7日 非常勤
理 事 財務/情報システム・DX 鎌田真由美 日本マイクロソフト(株)コンサルティングサービス事業本部 エリアソリューションアーキテクチャ 本部長 2022年6月7日 非常勤
理 事 会誌/出版 木村 朝子 立命館大学情報理工学部 教授 2022年6月7日 非常勤
理 事 調査研究 佐藤 寿倫 福岡大学工学部 教授/工学研究科長 2022年6月7日 非常勤
理 事 総務 寺田 雅之 (株) NTT ドコモ クロステック開発部 担当部長 セキュリティプリンシパル 2022年6月7日 非常勤
理 事 調査研究 長原  一 大阪大学大学院情報科学研究科 教授 2022年6月7日 非常勤
理 事 教育 野田 夏子 芝浦工業大学デザイン工学部 教授 2022年6月7日 非常勤
監 事 監査 中野美由紀 津田塾大学 教授/理学研究科長 2021年6月8日 非常勤
監 事 監査 長谷川輝之 KDDI(株) 次世代自動化開発本部 オペレーション技術開発部 シニアエキスパート 2022年6月7日 非常勤

※以上、国家公務員出身者(本府省課長・企画官相当職以上および地方支分部局の本府省課長・企画官相当職以上の経験者)の該当はありません。 また、役員報酬の支給はありません。

■役員区分

徳田 英幸

■会 長

徳田 英幸
(TOKUDA, Hideyuki)(慶大1975卒) 
(国研)情報通信研究機構 理事長/慶應義塾大学 名誉教授

[略歴]1983年カナダ・ウォータールー大学計算機科学科博士.カーネギーメロン大学計算機科学科研究准教授(1983-1993年), 慶應義塾大学常任理事(1997-2001年) , 日本学術会議会員(2014-2020年)などを経て現職. 本会副会長(2014-2015年度), 理事(2000-2001, 2007-2008年度), 技術応用委員会委員長(2004-2009年度)などを歴任. 本会フェロー. 本会功績賞, 経済産業大臣賞, 総務大臣賞, 文部科学大臣表彰:科学技術賞などを受賞.

[抱負] COVID-19の世界的大流行は, 各国で厳しい外出制限等が行われました. ICTを使ったテレワーク, 遠隔授業, 遠隔医療などが新しい生活様式に必要不可欠となる一方で, デジタルガバメントやオープンデータの利活用など社会全体におけるデジタル変革(DX)の遅れが顕在化しました. 学会は, これまで以上に社会課題の解決にむけて積極的に関与していくべきと考えます. 学会として, 新しい研究領域や他分野との境界領域を切り開くことはもとより, 誰でもが活躍でき, 包摂性を持った持続可能なポストコロナ社会のかたちをデザインする創発の場としての役割も大切であると考えます. 大会, 研究会, セミナーなどの新しいスタイルを模索するに留まらず, ポストコロナ社会やSDGsにむけた新しい学会のあるべき姿について議論し, 積極的に変革していくことが重要と考えます. コロナ禍での学会活動については, さまざまな制限をピンチと考えず, むしろチャンスととらえ, 60年に一度の“洗濯”をする良い機会ととらえ, 次の60年にむけて変革すべきと考えます. 会員だけの学会でなく, 社会の中の学会であり, さまざまなコラボレーションを通じて新しい価値を創出し, 社会に還元していくことを実践すべきと考えます. 本会は, 日本における情報処理のコミュニティを牽引してきましたが, 今後も, 会員の皆様とともに変革を進め, コミュニティを活性化し, 社会へ寄与できればと思います.

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上田 修功

■副会長

上田 修功
(UEDA, Naonori)(阪大1982卒) 
日本電信電話(株)NTTコミュニケーション科学基礎研究所 上田特別研究室長(NTTフェロー)(兼務)理化学研究所革新知能統合研究センター 副センター長

[略歴]  1984年大阪大学大学院修士課程修了.同年日本電信電話公社(現NTT)横須賀電気通信研究所入所.1992年博士(工学).NTTコミュニケーション科学基礎研究所所長を経て現在上田特別研究室長(NTTフェロー). 2016年より理化学研究所革新知能統合研究センター副センター長併任.2019年より日本科学技術振興機構(JST) CREST研究総括.専門は統計的機械学習とその自然科学, 社会科学への応用.

[抱負]  近年, 第4の科学研究アプローチとしてデータ駆動型科学が注目を集めています.産業界でもGAFAに代表されるようにデータ駆動型戦略が展開されています.データが中心的役割といえども,単にデータを保有しているだけでは意味がなく,新価値に変えるためのシナリオやそれを実現する技術が伴わなければなりません.本会はまさにデータ中心時代における,新価値創造,革新技術の創出,情報システム開発に携わる人たちの情報発信,情報交換の重要な場であると言えます.しかし,一方でソーシャルメディアの普及により,研究開発コミュニティにおいてさえ, 情報発信, 情報交換の形態も特に若い世代で急速に変化しています.こうした動きに対し, 学会もDX化, グローバル化を加速させ, 機動的に進化することが重要だと考えます.微力ながら, 会員の皆さんの要望に応え, かつ, 社会情勢を鑑みながら,本会の持続可能な発展に尽力する所存です.

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■副会長

松原 仁
(MATSUBARA, Hitoshi)(東大1981卒)
東京大学次世代知能科学研究センター 教授

[略歴] 1986年東大大学院工学系研究科情報学専攻博士課程修了. 工学博士. 1986-2000年電子技術総合研究所(現産業技術総合研究所)研究員, 2000-20年公立はこだて未来大学教授, 2020年から東京大学次世代知能科学研究センター教授. 本会理事(2007-2008年度,2013-2016年度), 人工知能学会会長(2014-2015年度), 観光情報学会会長(2009-2014年). 本会, 人工知能学会フェロー.

[抱負]  会長を支える副会長としての抱負を述べます. 私は4年間教育担当の理事を担当して情報教育を充実させるためにさまざまな活動を行ないました. その中で本会として教育免許更新講習を実現しました. 文科省などに情報教育の重要性を訴える運動を進め, 2025年から情報の科目が大学入学共通テストに取り上げられることになりました. いまはその実施にあたって非常に重要な時期であり, 本会が引き続き主導的な役割を果たすことに貢献します. 私は本会でゲーム情報学とエンタテイメントコンピューティングの研究会の発足に関わりました. 情報処理の進歩に応じて本会も新しい対象領域を適切に広げていく必要があります. 一方で情報処理の基幹となる対象領域を確実に進めることも重要な任務です. 本会の基盤となる研究の充実, 特に若手研究者の活躍の場の提供を重視して運営していきたいと思います. 情報処理技術と地方の現場とを結びつけることも本会の重要な役割です. 私は交通サービスなど多くの地方発の企業と関わっており, その経験を生かして役割を果たしていく所存です.

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荒川 豊

■理事[技術応用担当]

荒川 豊
(ARAKAWA,Yutaka)(慶大2001卒)
九州大学大学院システム情報科学研究院 教授

[略歴]  2006年慶大大学院理工学研究科後期博士課程修了. 博士(工学). 同大助手, 九大助教, 奈良先端大准教授を経て,2019年より九大大学院システム情報科学研究院教授. IoTとAIによる行動認識と行動変容に関する研究に従事.本会MBL研究会の運営委員および幹事,本会関西支部庶務および行動変容と社会システム研究会主査等を歴任.

[抱負] 情報処理技術は, 今や社会基盤として, 我々の生活にはなくてはならないものになっているだけではなく,あらゆる業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を後押しする重要な技術となっています. 特に, 昨今のパンデミックにおいては,仕事, 研究, 教育がリモートになるなど, 一気にDXが進み, 情報処理技術の重要性を再認識しました. 今後, 情報処理学会は,このような時代を支える最先端の研究を生み出し, 研究者を育て, 産学連携を推し進める重要な場になっていくと考えられます. 私自身,30歳のときに, 研究分野を変えたことで, 初めて情報処理学会に関わったのですが, 研究会でさまざまな研究者と交流し, 切磋琢磨したことが,研究者の礎となったと感じています. その経験を活かし, 今後は若い世代の育成, 学会自体のDX, そして,情報処理分野のさらなる発展に貢献していきたいと思います

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小野寺民也

■理事[長期戦略担当]

小野寺民也
(ONODERA, Tamiya)(東大1983卒)
日本アイ・ビー・エム(株) 東京基礎研究所 副所長

[略歴] 1988年東京大学大学院理学系研究科情報科学専門課程博士課程修了.理学博士.同年日本アイ・ビー・エム(株)入社.2017年より現職. 本会会誌編集委員(2012年-2015年), 論文誌プログラミング編集委員(2000年-2003年), プログラミング研究会幹事(2000年-2002年), プログラミング研究会連絡委員(1995年-1999年), 文献ニュース小委員会委員(1991年-1994年) などを歴任.

[抱負] 1960年の本学会創立以来半世紀がすでに過ぎていますが, その間の情報化社会の進展は凄まじいものがあり, 本学会が果たしてきた役割も大きなものがあります. 今日においても情報処理技術による社会変革の勢いはとどまるところを知らず, IoTとAIを基軸にいわゆるSociety 5.0の実現に突き進んでいます. こうしたなか, 本学会の会員数は漸減傾向にあり, 過去15年で2割ほど減少しています. 本学会の持つパワーと社会に果たしうる役割を考えるとき, これはよろこばしいことではありませんが, 一朝一夕に解消できるものではなく, まさに長期戦略が必要なところであるといえます. 中長期的な視点にたった学会の安定運営に加え, 中長期的なグローバル化の推進, 新世代活動のサポート等において, グローバルIT企業での研究および研究マネジメントの経験, および, 本学会や他学会でのさまざまな活動経験を活かし, 微力ながら貢献したいと思っています.

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■理事[標準化担当]

河合 和哉 (KAWAI, Kazuya)(横浜国大 1985卒)
 国立研究開発法人産業技術総合研究所デジタルアーキテクチャー推進センター 招聘研究員
※情報規格調査会からの推薦

[略歴] 1987年横浜国立大学大学院工学研究科電子情報工学専攻修了.同年松下通信工業(株)入社.以来,システム開発,技術渉外に従事し,2005年より国際標準化に従事.情報規格調査会 副委員長(2014年より)SC31専門委員会委員長(2011-2016年).SC41専門委員会委員長(2017年より).2020年より現職.

[抱負] 標準化担当理事は, ISO/IEC JTC 1の国内審議団体である情報規格調査会の委員長として, 日本の情報技術の標準化を担うことになります.Society 5.0の実現に向けて,情報技術の果たすべき役割は, そのますますその重要性を増しており,それに伴って情報規格調査会の果たすべき役割, 情報規格調査会への期待は大きくなっているものと認識しています.2011年からJTC 1で具体的な規格開発を担うSCに対応する専門委員会の委員長として,国際標準化の前線で活動してきました.また, 2014年から2期,副委員長として伊藤委員長を補佐しながら情報規格調査会の運営に参画してきました.これらの活動を通じて,現在の情報規格調査会の課題は十分に認識しているつもりです.特に情報規格調査会の経営基盤の安定, 標準化人材の育成は大きな課題だと認識しています. 役員に就任いたしましたら, これらの課題の解決に向けて, 情報処理学会本部, 役員の皆様のご意見を伺いながら取組んでまいる所存です.

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清原 良三

■理事[調査研究担当]

清原 良三
(KIYOHARA, Ryozo)(阪大 1983卒)
神奈川工科大学情報学部情報工学科 教授
※調査研究運営委員会からの推薦

[略歴] 1985年三菱電機(株)入社.1989年-1993年(財)新世代コンピュータ技術開発機構出向.2012年より現職.本会論文誌編集委員会ネットワークG主査,高度交通システムとスマートコミュニティ研究会主査を歴任.現在,論文誌コンシューマデバイス&システム編集長,情報環境領域財務委員.博士(情報科学).本会フェロー(2018年度)

[抱負] 近年, 広く研究されてきたICT(情報通信技術)が, 携帯電話, カーナビゲーションシステムなどの様々な制約のあるデバイス上で応用,実装されてくるなど,生活に必須なあらゆる物がICTによって支えられるようになってきています.また, 人々が快適な生活をする上ではICTを如何に使いこなすかが重要な課題となっています.すなわち, 本会による研究活動の活発化などは国際競争力を高めるだけでなく,あらゆる人を支援できることが重要となってくると思います.企業の研究者であった経験,コンシューマ向け製品の開発に携わっていた経験, 論文誌委員会の主査や研究会での幹事, 運営委員, 国際会議の委員の経験などを活かし,会員が相互に役立つとともに, 産業界にも役立つ成果発表の促進に貢献したいと思います.

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佐古 和恵

■理事[企画担当]

佐古 和恵*
(SAKO, Kazue)(京大1986卒)
早稲田大学基幹理工学部情報理工学科 教授

[略歴] 大学卒業後, NECに入社. 情報セキュリティ, プライバシ保護, 公平性保証の研究に従事. 2020年より現職. 2017-2018年度電子情報通信学会副会長, 第26代日本応用数理学会会長. (社)MyDataJapan副理事長. 国際会議Asiacrypt, CT-RSA, FC, PKC, ESORICS等プログラム委員長. 博士(工学).

[抱負] 情報処理技術は短時間の間に大きく発展し, 日々の生活に欠かせないものになりました. できることは大幅に増えたけれども, 一方で, その恩恵が一部の人や組織に偏っていないでしょうか. 過去の新技術がそうであったように, 情報技術も, 今一度, その使われ方の適切性を議論する時期になってきました. いままでの研究の延長だけではなく, 社会学や法学など, 他の分野と知恵を出し合って, 望ましいIT社会を詳細に設計することを手掛けはじめる必要があります. 特に, 猜疑心を生むようなブラックボックス化から脱出し, 透明性や説明可能性, さらに検証可能性があることが大事になってくると思います. 情報処理技術が一般の人の安心・安全や社会の健全化に資する技術となるよう, 本会の活動を通じて, その適正な使い方を社会の皆様と議論し, 発信していくとともに, 次世代に受け継がれるようなコミュニティを形成していきたいと思っています.

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高岡 詠子

■理事[教育担当]

高岡 詠子*
(TAKAOKA, Eiko)(慶大1990卒)
上智大学理工学部 教授

[略歴] 慶大理工,同大学院計算機科学,博士(工学),上智大学理工学部情報理工学科教授,医療・看護・介護・福祉,環境,教育分野におけるWebアプリ/スマフォアプリ等開発と運用,コンピュータと教育研究会運営委員・幹事,論文誌編集委員,情報処理教育委員会委員, 学会誌編集委員,理事(教育),情報処理に関する法的問題研究グループ主査を歴任,本会山下記念研究賞,学会活動貢献賞受賞, 主著:チューリングの計算理論入門, シャノンの情報理論入門(講談社ブルーバックス)

[抱負] 2025年から大学入学共通テストで「情報I」に対応した科目が出題されることになりました. 本会で長年初等中等情報教育や情報入試の普及に携わってきたことが形になったと思います. すべての受験生が幅広く受験できるよう, 初等中等教育・プログラミング教育の分野に携わってきたことを活かし, 協力できることをしていきたいと思います. 技術革新のスピードに法制度が追いついていないという問題に立ち向かうべく, 2015年に立ち上げた「情報処理に関する法的問題研究グループ」では昨年度アジャイル開発のソフトウェア契約モデルを策定しました. 図らずもほぼ同時に, 昨年, 経産省/IPAの「DX対応モデル契約見直し検討WG」主査として「アジャイル開発のソフトウェア契約モデル」作成に携わる機会をいただきました. 今後, AIの発達により情報と法の問題はさらに複雑化することは間違いなく, 本会にその点で貢献することができれば幸いです. 一方, Covid-19の拡大は社会に大きな影響を及ぼしましたが, 社会経済活動を継続するためICTの重要性が再認識されたことは本会の責任もさらに高まったと認識しています. 同時にICTへのアクセスとその利用に対する不公平さが顕になっています. これらの問題に対しても真摯に取り組んでいく所存です. 本会が社会においてこれからも重要な役割を果たし続けることができるよう理事として貢献できれば幸いです.

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高倉 弘喜

■理事[論文誌担当]

高倉 弘喜
(TAKAKURA, Hiroki)(九大 1990卒)
国立情報学研究所 教授/同所サイバーセキュリティ研究開 発センター センター長

[略歴] 1990年九大卒,1992年九大修士修了,1995年京大博士後期課程修了・博士(工学).京大研究員・イリノイ州立大学訪問研究員,奈良先端助手,京大講師・助教授・准教授,名大教授を経て2015年より国立情報学研究所教授.現在,サイバーセキュリティに関する研究に従事.

[抱負] 私たちの生活が情報技術に大きく依存するようになった現在,その使われ方を考慮した研究開発が求められるようになったと考えています.一方,道具である情報技術をうまく使いこなせていない,使う人が期待したものとは全く異なる道具を開発してしまった事例も増えています.それぞれの国・地域には長年培ってきた文化が存在しますが,それを無視した性急な技術導入が上記のミスマッチの要因の一つです.それぞれの文化に適応しつつ,かつ,新たな時代への文化進化を促す技術開発が必須であると考えています.このために,研究者はそれぞれの研究領域を深く探求する一方で,情報技術を取り巻く環境全体を俯瞰するセンスを身につけること重要だと考えています.学会はその両方を提供する場です.応用分野における情報技術の適用法などを学会会員だけでなく他学問分野や利用者との間で共有し,直面している課題を気軽に議論できる枠組みを作りたいと考えています.

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高橋 尚子

■理事[会誌担当]

高橋 尚子*
(TAKAHASHI, Naoko)(東女大1980卒)
國學院大學経済学部 教授

[略歴] 大学時代に女子大初のマイコンクラブを結成. 女性SE第一期生として富士通入社, その後ASCIIでビジネスパソコンスクール開校, OAインストラクタを経て独立. 1995年から大学で非常勤講師を始め, 2007年から國學院大學経済学部で情報教育に就く.一般情報教育委員会副委員長(2016-2019年),情報処理教育委員会 幹事(2017-2018年),教育担当理事(2019-2020年度).

[抱負] この2年,教育理事として学会内の多くの事業と関わり,さらに外部のさまざまな機関や人々と交流して,数知れない情報を吸収,視野を広げることができました.その中で,情報科教員への多面的な支援,データサイエンス教育の検討,大学入試科目としての情報の設置,など多くの課題を手掛けてきました.さらにコロナ禍により,遠隔授業が全面的に実施されたことで,情報教育だけでなく,情報分野の教員の存在価値,教育を継続させるための情報技術の重要性が大きくクローズアップされました.『情報とコンピュータ』は,世界がどんな状況に陥っても,サスティナブルな社会を実現する基盤・環境・フレームと,世間で認識されてきたように思います.そして,どのように利活用するのか考え,応用できるのは,やはり人間の力だと改めて感じています.この2年間で蓄積したことを,あと2年間続けて,ぜひとも皆さんに貢献していきたいと考えています.

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■理事[財務担当]

田上 敦士
(TAGAMI, Atsushi)(九大1995)
(株)KDDI総合研究所 次世代通信方式グループ グループリーダ

[略歴] 1995年4月九州大学工学研究科修士課程に進学,1996年九州大学システム情報科学研究科に転科,1997年同研究科修了. 同年国際電信電話(株)(現KDDI(株)入社), 以来, 将来ネットワークに関する研究開発に従事. 博士(工学). 本会では,マルチメディア通信と分散処理研究会幹事(2008年度-2011年度), 同研究会主査(2018年度-), 論文誌コンシューマ・デバイス&システム編集委員会副編集長(2016年度-). などを歴任.

[抱負] 情報処理技術は, 社会インフラやサービスの維持・発展に欠かせないものとして,利用させていない分野を見つけるのが難しいほど広まっています.従来情報通信と縁の薄かった分野へもICTの活用が進んだこともあり, 分野や業界の垣根を越えた連携の重要性を感じています.これまでの活動の中でも,異なる分野の専門家の知見や産学の連携が必要となる課題に直面する場面は多く, 本会のコミュニティとしての役割への期待は益々高まっていると感じます. 企業の立場で研究開発に携わってきたこれまでの経験を活かし, 本会の発展に微力ながら貢献したいと思います.

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長谷川 亘

■理事[IT産業連携担当]

長谷川 亘
(HASEGAWA, Wataru)(早大卒,(米国)コロンビア大学ティーチャーズカレッジ(教育大学院)卒))
京都情報大学院大学/京都コンピュータ学院/京都自動車専門学校 統括理事長・教授
※理事会からの推薦

[略歴] 早稲田大学卒業,(米国)コロンビア大学ティーチャーズカレッジ(教育大学院)文学修士号(M.A.)取得,(米国)コロンビア大学ティーチャーズカレッジ(教育大学院)教育学修士号(M.Ed.)取得,米国ニューヨーク州教育行政官資格. 一般社団法人京都府情報産業協会会長,一般社団法人全国地域情報産業団体連合会(ANIA)会長,一般社団法人日本IT団体連盟代表理事・筆頭副会長,一般社団法人日本オープンオンライン教育推進協議会(JMOOC)理事.

[抱負] 人類社会全体のデジタル化の加速を担える優れた人材を獲得し育成することは,より一層の急務です. 2020年,一般社団法人情報処理学会と一般社団法人日本IT団体連盟(IT連盟)は,協力事業に関する協定を締結しました. 本会とIT連盟とが緊密な連携・協力を図ることは,我が国における「真の産学協同」の実現に繋がるものと確信しております. 「学び」と「仕事」の往来により,多くの方々がさらにスキルアップすることのできる機会の拡充,「学習の成果」を産業界が適切に評価することができる方策の具体化等に,本会の一員として,またIT連盟の筆頭副会長(IT教育・人材育成委員会管掌者)として,微力ながら尽力させていただく所存でございます.

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湊 真一

■理事[事業担当]

湊 真一
(MINATO, Shin-ichi)(京大1988卒)
京都大学大学院情報学研究科 教授

[略歴]  1990年京都大学大学院修士課程修了, 1995年同博士課程(社会人)修了. 1990年よりNTT研究所に勤務. 2004年北海道大学助教授. 2010年より同教授. 2018年より京都大学教授(現職). 2018年度-2019年度本会論文誌担当理事, 2020年より本会英文論文誌JIP編集長.

[抱負]  情報処理技術は社会の様々な分野を結びつけるための鍵となる重要な技術でありますが, 2020年の新型コロナウイルスの感染拡大により人類社会は不連続的な変化を起こしており, その中で情報技術の重要性が一層高まっています. 近年では子供の習い事としてプログラミングの人気が高まり, 多くの学生が良い就職先を得るためにプログラミングコンテストに競って参加するような時代になってきました. 情報処理学会は, 1960年に情報処理国際連合(IFIP)の設立に対応する団体として日本で設立され, 現在では約18000人の有料会員を擁し, ACMやIEEE-CSと姉妹協定を持ち, 情報分野で日本を代表する学会として, 単なる学問の交流の場としてだけでなく, 国の情報教育に関する調査提言を行ったり, 国際規格標準化に関わるなど, 日本社会を支える重要な役割を担っていると思います. もしも当選させていただいた場合には, 学会理事としての活動を通じてこれからの時代を作っていくお手伝いができればと思っております.

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吉濱佐知子

■理事[総務担当]

吉濱佐知子*
(YOSHIHAMA, Sachiko)(青学大1993卒)
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社

[略歴] 2001年より米IBMのワトソン研究所で勤務.2003年より日本IBM東京基礎研究所で情報セキュリティ関連の研究や新興国向け研究戦略の策定を担当.現在はAIやブロックチェーン技術を活用した金融業界向けの研究開発に取り組んでいる.本会シニア会員,ACMおよびIEEE会員.博士(情報学).

[抱負] 世界が未曾有のパンデミックに直面し,目に見えないウィルスへの対応を迫られる中で,さまざまな事象をデータから理解し,科学的に意思決定をしていくことの重要性が昨今,再認識されてきています.例えば私が関わっている金融業界でも,AI・ビッグデータを活用した高度な意思決定や,クラウドによるITインフラ変革への取り組みが始まっています.一方で,使い方によっては,AIが差別的な判断を行ってしまうなどの問題も指摘されており,最先端の技術を正しく理解して使うためには,学会と産業界が連携して取り組んでいく必要があります.このような時代に,情報学の応用と研究をすすめる情報処理学会の役割はますます重要になってきており,異なる分野の専門家が協力して課題に取り組んでいくためのコミュニティとしての役割に対する期待も高まっていくと感じます. 私は企業に所属する研究者として,産業界と学術界の連携を促進するとともに,情報処理学会の発展に微力ながら貢献したいと考えています.

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荒瀬 由紀

■理事[事業担当]

荒瀬 由紀*
(ARASE Yuki)(阪大2006卒)
大阪大学大学院情報科学研究科 准教授

[略歴] 2010年大阪大学大学院情報科学研究科後期課程修了.博士(情報科学).同年, Microsoft Research Asia に入社,自然言語処理に関する研究開発に従事.2014年より大阪大学大学院情報科学研究科准教授,現在に至る.言い換え表現認識と生成,言語教育支援,対話システムに興味を持つ.

[抱負]  自動運転,機械翻訳,対話システムなど高度な情報処理システムを基盤とするサービスが日常生活に浸透した今,情報処理技術には社会から大きな期待が寄せられています.海外では深層学習とその応用分野を強力に推し進めるGAFAMが研究開発を先導しており,我々日本の情報処理研究者はこれら巨人と戦わなければならないという挑戦的な局面を迎えています.このような状況において,国内のコミュニティを育みバックアップし,国内の研究開発成果を国際的にアピールできる学会の重要性は増しています.一方で,2年前の技術が古典化してしまうなど,情報処理技術の研究開発速度は益々加速しており,学会の運営にはこれまで以上に効率化が求められていると感じます.国内外で活躍する研究者を支援し,国際的競争力を養う基盤としての学会活動を強化できるよう、微力ながら貢献できればと考えております.

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稲見 昌彦

■理事[企画担当]

稲見 昌彦
(INAMI Masahiko)(東工大1994卒)
東京大学先端科学技術研究センター 教授

[略歴] 1999年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了,博士(工学).電気通信大学,慶應義塾大学等を経て2016年より現職.人間拡張工学,エンタテインメント工学に興味を持つ.文部科学大臣表彰若手科学者賞などを受賞. JST ERATO稲見自在化身体プロジェクト研究総括,IPA未踏PM,日本学術会議連携会員等を兼任. 本会会誌編集長(2018年度-現在),本会フェロー.

[抱負]  Society5.0や人間拡張技術により,我々は自らの能力を自在に設計できるようになりつつあります.そこで重要となるのが,多くの人が魅力的と思うような目標と場をデザインし,広めることだと思います.私は,本学会エンタテインメントコンピューティング研究会の設立や,新世代企画委員として若手研究者の登竜門『IPSJ-ONE』の立ち上げに関わりました.また会誌編集長として異なる分野をつなぐ横糸としての情報学の役割を,特集等の企画を通して発信するとともにNoteやtwitterなどの活用,技術書典やバーチャルマーケットへの出展など,紙面以外での会員コミュニケーションや将来の会員候補者へのアプローチを行って参りました.将来を担う若手研究者や企業技術者たちにとって本学会が魅力的と思える場であり続けるには,新たなチャレンジを行い続けるとともに,限られたリソースを有効活用するために過去の取り組みを整理し新陳代謝を促すことが必要と考えます.皆が集まりたくなり,新たな仲間に出会える楽しい学会であり続けるためのお手伝いをできればと思っています.

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大場みち子

■理事[長期戦略担当]

大場みち子*
(OBA, Michiko)(日本女大1982卒)
公立はこだて未来大学情報アーキテクチャ学科 教授
※理事会からの推薦

[略歴] 1982年(株)日立製作所入社. 知識工学応用研究, ミドルウェア開発に従事. 2010年より現職.知的行動の記録と分析などの研究に従事. 2001年大阪大学大学院博士後期課程修了.博士(工学).日本学術会議会員. 本会フェロー, 理事(総務担当2009年度-2010年度, 事業担当2015年度-2016年度), デジタル・ドキュメント研究会主査などを歴任.

[抱負] 情報システムやネットワークは社会を支える重要なインフラとなり,AI・IoT・XRなどの情報技術が社会を劇的に変化させています.本会は情報処理に関する権威ある学会として,この画期的な社会変化の一翼を担ってきました. 本会では総務理事,企画理事,デジタル・ドキュメント研究会(現ドキュメントコミュニケーション研究会)主査他を歴任し,現在はドキュメントコミュニケーション研究会幹事,アクレディテーション委員,特集論文編集委員などを担当しています. 大学では研究の他、実践的IT人材育成教育にも力を注いできました. 日本学術会議では情報学やダイバーシティ推進での社会貢献を目指して活動しています.本会が継続的に発展し,社会に貢献するためには長期的展望に基づいて,本会の活動が社会に新しい価値を生み出しつづけ,広く社会に認知される仕組みづくりが必要です.企業での研究開発,マネジメントと大学での研究,IT人材育成,当会での活動など産学両面での経験を活かし,本会の継続的発展のための仕組みづくりと実行・推進に熱意を持って取り組みたいと考えています.

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小川 秀人

■理事[技術応用担当]

小川 秀人
(OGAWA, Hideto)(名大1994卒)
(株)日立製作所研究開発グループ 主管研究員

[略歴] 1996年名古屋大学大学院工学研究科前期博士課程修了.同年(株)日立製作所入社.ソフトウェア工学の研究および製品開発への適用支援に従事.2017年より現職.2015年北陸先端科学技術大学院大学博士後期課程修了.博士(情報科学).2020年より静岡大学客員教授.本会ソフトウェア工学研究会幹事.

[抱負] 情報技術は社会の至る所で利用される必要不可欠な存在になりました.学術研究だけでなく実践応用からも新しく革新的な技術が次々と生まれ,技術の進化スピードも加速しています.専門家だけでなく誰もが先端的な情報技術を利用して,価値を創造し発信し享受できる社会に向かっている今,情報技術に関わる私たちの責任も大きくなっています.これまで企業研究者として情報システムや人工知能の信頼性を向上するための研究開発に従事しながら,本会をはじめとする学会活動や産官学連携によるコンソーシアム活動などにも携わってきました.その中で,学会・研究教育機関・産業界・行政などの連携のあり方や,情報技術に留まらない工学や自然科学さらには人文科学などとの領域横断的取り組みの必要性について考えてきました.これまでの経験を活かして,本会が様々な領域の研究者や技術者などの英知を繋ぐ架け橋となり,情報技術を基盤とした魅力的で安心・安全な社会を創造していく有用な場として発展できるよう,微力ながら尽力したいと考えております.

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加藤 由花

■理事[論文誌担当]

加藤 由花*
(KATO, Yuka)(東大1989卒)
東京女子大学数理科学科 教授

[略歴] 大学卒業後,NTT入社.電気通信大学,産業技術大学院大学を経て2014年より現職.博士(工学).情報ネットワーク,知能ロボティクス等の研究に従事.本会マルチメディア通信と分散処理研究会幹事(2009-2012年度),理事(2013-2014年度,2015-2016年度),会誌副編集長(2018年度-現在)等を歴任.

[抱負] 情報処理学会の歩んできた60年の歴史の中で,情報処理技術はあらゆる産業や社会の基盤となり,私たちの生活に無くてはならないものとなりました.モバイル通信やユビキタスコンピューティング,AI技術の発展は,かつての夢物語を現実のものとし,私たちのライフスタイルを大きく変えるほどのインパクトを持ちました.そして今,あらゆる分野でのDX対応が強力に推し進められ,情報処理の世界は次の一歩に踏み出そうとしています.ここでは,研究分野の融合,異分野間の連携が必須です.多様な人々が集う本会だからこそ,そのような場の提供が可能です.私たちの得意な情報技術を駆使しつつも,技術を超えたコミュニティーとしてのあり方を再考したいと考えています.これまでの本会における各種研究会・委員会の委員,理事等の経験を活かし,新たな学会のあり方を熟慮しながら,未来を志向した本会の発展に貢献するべく,尽力していきたいと思います.

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鎌田真由美

■理事[財務担当]

鎌田真由美*
(KAMATA(ITAKURA), Mayumi)(横国大1986卒)
日本マイクロソフト(株)コンサルティングサービス事業本部 エリアソリューションアーキテクチャ 本部長

[略歴] 日本アイ・ビー・エム株式会社にてSEおよびプロジェクトリーダーとしてSIビジネス担当後, 東京基礎研究所にてサービスリサーチ分野のマネージャー, 米国IBMワトソンリサーチにて技術戦略コアメンバーを務める. 2013年より日本マイクロソフト株式会社にてクラウド関連ビジネスに携わる. 専門分野はソフトウェア工学, 特に要求工学.

[抱負] 2020年から技術応用理事として特に実業界の方々向けにセミナーをご提供するなどの活動を担当させていただきました. コロナ禍の最中に理事として就任したこともあり,2年間に非常に多くのことを経験させていただきましたが,特に日本のDX推進の必要性がかつてなく強く叫ばれる今,研究と実務の間の架け橋となる役割が日本には必要であり,それが情報処理学会に期待されていることを痛感いたしました.情報技術は常に発展中であり,世界がしのぎを削る最先端基礎研究も,人々の生活を支える情報インフラも,エンターテインメントで生活を彩る応用技術もあり,夢と興味の尽きないエリアです.情報処理学会の仕事を通じてより多くの方に貢献できるよう,微力ではありますが引き続き力を尽くしたいと考えております.

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■理事[会誌担当]

木村 朝子*
(KIMURA, Asako)(阪大1996卒)
立命館大学情報理工学部 教授

[略歴] 1998年大阪大学院基礎工学研究科博士前期課程修了,2000年博士後期課程中退.同年,同大学助手,その後,立命館大学理工学部助教授,立命館大学情報理工学部メディア情報学科准教授等を経て,現在,同教授.博士(工学).実世界指向インタフェース,複合現実感,ハプティックインタフェースの研究に従事.

[抱負] この十数年の間に若手研究者のための公募のほとんどが任期付きとなりました.新しいポストを得るためには多くの業績が求められ,国内学会での発表よりも国際学会での発表が評価される.そんな中,国内学会の論文誌,研究会,シンポジウム,大会に求められる役割も変わってきているように感じます.私自身は,これまでヒューマンコンピュータインタラクション研究会で活動し,シンポジウム「インタラクション」の運営・改革などに取り組んで参りました.情報処理学会は,読みやすい学会誌やジュニア会員制度の導入など,他学会に先駆けた新たな取り組みに意欲的に挑戦している学会だと思います.理事のみなさんの抱負の中には,挑戦や発展という言葉が沢山登場します.私も,社会や会員のニーズを踏まえた運営,新しいアイディアや仕組みの導入などに積極的に取り組めればと思っています.微力ながら本学会の活動のお手伝いをさせていただければと思います.

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佐藤 寿倫

■理事[調査研究担当]

佐藤 寿倫
(SATO, Toshinori)(京大1989卒)
福岡大学工学部 教授/工学研究科長
※調査研究運営委員会からの推薦

[略歴] 1991年京大院工学研究科修士了.博士(工学).計算機アーキテクチャおよびLSI設計手法の研究に従事.1991年東芝入社.九工大情報工学部助教授,九大システムLSI研究センター教授を経て,2008年より現職.本会システム・アーキテクチャ研究会主査,論文誌コンピューティングシステム編集副委員長,九州支部幹事を歴任.

[抱負] DX,IoT,AI,ビッグデータ,量子コンピュータ,そしてSDGsなどのキーワードに分野外の人々も当然のように注目している現在,わたしたちは社会における本会の存在感をより一層高められるはずです.そのためには多くの一般の方々の目に留まる場所で積極的に提言を発するだけではなく,地味に活動することも必要かも知れません.会員継続を選択するに足る魅力的なサービスを提供し続けることはもちろん,非会員であっても満足できるサービスを開拓する.ある意味恵まれた意識の高い研究者だけでは無く,情報技術に関心を持つありとあらゆる人々を取り込んでいく.一部の大学や企業に偏らないで,地方や中堅の大学教員,中小企業の技術者,そして次世代IT人材の教育に大きな影響力を持つ小中高の教員の皆さんに,本会に関わりたいと思わせる.そのような活動に微力ながら貢献したいと思います.

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■理事[総務担当]

寺田 雅之
(TERADA, Masayuki)(神戸大1993卒)
(株)NTTドコモクロステック開発部 担当部長

[略歴] 1995年神戸大学大学院工学研究科修士課程修了,同年NTT入社.2003年NTTドコモに転籍.博士(工学). セキュリティ技術,プライバシ保護技術,大規模統計データの作成・活用技術の研究開発に従事.コンピュータセキュリティ研究会主査 (2017-2018年).2015年論文賞,2015年山下記念研究賞,2019年業績賞受賞.

[抱負] 情報処理学会は,約60年前の設立から日本の情報処理技術の普及や発展に大きな役割を果たしてきました.いまや,小さい子供がおもちゃ代わりにスマートフォンを使うまでに情報処理技術のコモディティ化が進み,私たちの日々の暮らしや社会活動に欠かせないものになりました.その一方で,止むことがないセキュリティ被害やプライバシー問題,AI 技術の誤用や悪用による人権侵害や社会分断など,負の側面による影響も大きくなっています.このような状況において,情報処理技術に携わる私たちに求められる責務はますます大きく重たくなり,一人で抱えきれる範囲を超えてきているところもあるかと思います.しかし,重たい荷物はみんなで持てば楽になりますし,楽しい議論はみんなですればもっと楽しくなります.そのために学会はどう役立っていくのが良いか,みなさんと一緒に考え,未来に向けた形を作っていければと思います.

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■理事[調査研究担当]

長原  一
(NAGAHARA, Hajime)(阪大2001卒)
大阪大学データビリティフロンティア機構 教授
※調査研究運営委員会からの推薦

[略歴] 2003年大阪大学大学院基礎工学研究科助手. 2010年九州大学大学院システム情報科学研究院准教授. 2018年より現職. 博士(工学).

[抱負] これまで研究会主査や調査研究委員として,研究会運営を中心に情報処理学会に携わってきました.私の研究領域では,現在,深層学習をはじめとする機械学習が注目され,様々な応用や実用化が行われています.この機械学習を支える基盤としてpyTorchなどの機械学習のためのライブラリが充実し,誰でも比較的容易に応用研究が行えるようになってきました.このような技術のコモディティ化は,新たな技術者や研究者の参画などの研究領域の裾野を広げる一方で,技術の本質的な理解が必要なくても使えるという側面も持ちます.一方で新たな応用や問題解決のためには,いまだ基盤技術の発展や深い理解が必要不可欠であると考えます.このような応用研究と基盤研究の両輪の実現に対して,研究活動やその支援を通して研究者や技術者育成に貢献していきたいと思います.

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■理事[教育担当]

野田 夏子*
(NODA, Natsuko)(東女大1991卒)
芝浦工業大学デザイン工学部 教授

[略歴] 東京女子大学大学院理学研究科修士課程(数学)修了.北陸先端科学技術大学院大学博士後期課程修了.博士(情報科学).NECを経て,芝浦工業大学.2020年より現職.専門はソフトウェア工学.本会ではこれまで,ソフトウェア工学研究会幹事,論文誌編集委員,会誌編集委員等務める.

[抱負]  情報処理技術が私たちの日々の生活に欠くことができないものであることを,この2年余りで私たちは改めて実感させられました.その一方で,様々な理由からこの恩恵を十分に受けられない人たちもいます.多様な人々が安心して生きることができる真に豊かな社会を実現するために,情報処理技術の研究,開発,そして教育に何が求められているのか,今一度真剣に議論すべき時ではないでしょうか.その場は,産業界,学界双方の広い分野に多くの会員を有する情報処理学会をおいてほかにありません.私自身,これまでソフトウェア工学研究会での活動から多くの技術を学び,議論から示唆を得てきました.ジェンダー,国籍を始めとする多くの観点においても学会自身の多様性を高めることで,多様な人々のための情報処理技術の発展に貢献できると信じます.会員の皆様の力を結集し情報処理技術の力で社会をより良い方向に変革し,そのことにより会員であることに心から誇りと喜びを感じられる学会となるよう,理事のひとりとして微力ながら尽力させていただきたく思います.

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中野美由紀

■監事

中野美由紀*
(NAKANO, Miyuki)(東大1981卒)
津田塾大学 教授/理学研究科長

[略歴]  データ工学に興味を持ち, 高性能データベース, 大容量・高速ストレージ, 省電力データベース, ビッグデータ支援プラットフォーム等の研究に従事.1985年に東京大学生産技術研究所, その後, 芝浦工業大学, 産業技術大学院大学を経て津田塾大学に在籍.情報処理学会 事業担当理事(2018-2019年度) , 技術応用理事(2011-2012年度), セミナー推進委員会委員長(2012年)等歴任.

[抱負]  2020年は「新型コロナ」の影響により,おそらく世界にとって忘れられない年となるかと思います.様々な困難が生じるなか,情報処理技術はまさに社会における人々の暮らしを維持するために欠かせないものとして利用されています.世界中の感染状況,医療情報から経済,教育に至るまで,情報処理技術が多くの社会集団にとって必須のツール,プラットフォームとなっています.「新型コロナ」以前にも人工知能等が着目されてきましたが,「新型コロナ」以降の時代を牽引する上でまさに情報処理技術は不可欠です.我が国でもデジタル庁が創設され,情報処理技術は各所から大きな期待が寄せられています.本会は,先端の情報処理技術を学術的かつ社会的な観点から日本社会に発信,牽引すべき立場にあり,大きな期待が寄せられています.このような先行きが不透明な状況において,監事は, コンプライアンスを重視しつつ学会を監査する責にありますが,同時に社会へ本会から情報技術の発信を支援するお手伝いができると考えます.今までに務めました本会の各種委員,委員長,理事等の等の経験に加え,日本データベース学会, 電子情報通信学会等の経験を生かし,「新型コロナ」以降に向けた新たな学会における健全かつ適正な学会活動のあり方を監事の立場で支援して貢献したいと考えております.

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長谷川輝之

■監事

長谷川輝之
(HASEGAWA, Teruyuki)(京大1991卒)
KDDI(株) オペレーション技術開発部 グループリーダー

[略歴] 1993年国際電信電話入社,以来研究所で高速通信プロトコルの研究,2017年よりKDDIで運用システム開発に従事.博士(情報理工学).本会事業担当理事,論文誌運営委員会NWG主査,モバイルコンピューティングとパーベイシブシステム研究会幹事,デジタルコンテンツクリエーション研究会運営委員,会誌編集委員,DICOMO実行委員等を歴任.本会フェロー.電波功績賞受賞.

[抱負]  スマホとインターネットは現代の日常生活になくてはならない重要なインフラとなっています. 大規模なインフラを安定的・持続的に提供する,また, DX・ビッグデータ・AIなどの活用に基づく「情報と実世界との融合」でより豊かな社会の実現に貢献するなど, 情報処理技術者が活躍する場は益々広がっています. 一方で, 個々の技術が複雑化・ブラックボックス化しており, 将来を担う学生や若手技術者がその仕組みを深く理解し自ら発展させていく機会はむしろ少なくなっているようにも感じています.学会は,情報処理技術を身近にかつ深く理解する場を継続的に提供する責任があり,このためには,持続可能な財務基盤や稼働提供の仕組みを弛むことなく整えていく必要があります.本会事業担当理事・各種国際会議の運営・企業でのシステム開発などの経験を活かし,コンプライアンスや財務規律を遵守しつつ,学会全体の取り組みを俯瞰し,攻めと守りのバランスの取れた学会運営を支えるべく尽力して参ります.

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※上記は立候補当時の内容です