2016年08月01日版:鈴木 浩(財務担当理事)

  • 2016年08月01日版

    「学会経営について思うこと

    鈴木 浩(財務担当理事)

     昨年度から財務を担当しております。この1年で当学会の経営についていろいろ考えておかないといけないことがたくさんあることに驚きました。大きく3つのことがあります。会員数の減少、会員システムの老朽化、財政です。少しお話したいと思います。

     会員数の減少は、1993年から減少がみられここ数年厳しい状況です。一昨年は、ジュニア会員の増加により前年より増加に転じましたが、大きな流れは、まだまだ変わっていません。皆様ご存知のようにこれまでにソフトウエアジャパン、ITフォーラム、短期集中セミナーやDICOMOといったセミナやシンポジウム、資格制度の整備など、より魅力ある学会へと多くのイベントを開催してきておりますが、まだ足りない部分があるようです。そこで、さらに国際化や会員同士のコミュニティ形成支援、若手やんちゃ枠のイベントを進めてきました。今後の発展に期待しています。次に会員管理システムです。老朽化のため改版が必要です。粛々と本部の関係者で進めて参りますが、結構な費用がかかります。3つ目は、これらを含めた財政です。ざっくりとした収支からではありますが、ぎりぎりのところです。将来に向けて活動を制限するようなことになってはいけません。というより当学会が面白くなくなっては、元も子もなくなってしまいますので、しっかりとした経営基盤が必要になってきます。

     私の経験を少し紹介させていただくと、皆様と少し違っているかもしれません。企業に研究者として入社しましたが、5年目には、自分たちの研究(光磁気ディスク装置)が、事業化されることになり、そこから先の20数年は、“研究”なるものをしておりません。“工場ラインの立上げ支援”、“商品マーケティング”、“営業”、“事業経営”を経験してきました。いつもそれぞれの場所で問題が山積みでしたが、特に事業経営では、「儲からないならやめる」ということでしたので、これは一番大変でした。収入増と支出減をいつも考えて、あの手この手と苦労の日々でした。最近よく思い出します。

     当学会は、経営基盤をしっかりしないといけないのですが、それは目的ではなく、「学術の向上」や「ジュニア世代も含めた人材育成」、「個人や一企業で解決できない社会問題や課題を知の集結で解く」といったことで、社会貢献していくことが目指すものだと思います。そこにお金を払ってくれる人は、「お客様」ではなく、そこに参加する「自らを磨きたい人」、「技術を向上させたい人」、「問題を解決したい人」です。となれば、当学会は、そういう場や仕組みを提供することでもっともっと活性化され、サスティナブルな経営がおのずとできると思います。これまでの活動もさることながら学会の価値をもう一度見直して、皆様にご意見をいただいて、具体的な活動を増やしていきたいと思います。このように事業とは違う、学会経営というものをあらためて考えております。最後に、歴史ある当学会は、2020年に創立60周年になります。新たな活動をもっともっと増やして盛り上げていくためには、これからも会員の“皆様の声”が必要です。そうすることで当学会が、より魅力的に変わり続けていけると思っています。あらためて会員の皆様にお願いする次第です。