中川 正樹 君

中川[対象業績] 「ペンとタブレットによるユーザインタフェースの研究と開発」

中川正樹君は, 1954年に生まれ, 1977年に東京大学理学部を卒業し, 1979年に同大学大学院理学系研究科修士課程を修了している. また, 同在学中に英国Essex大学に留学し, M.Sc. with distinction in Computer Studiesを授与されている. 1979年4月に東京農工大学工学部に助手として着任し, 1989年2月に助教授, 1997年9月に教授に昇格し, 現在に至っている. この間, 共同研究開発センター長, 産官学連携・知的財産センター長, 評議員などを歴任している. 


[業績推薦理由]

中川正樹君は, いずれは直接指示・直接操作のユーザインタフェースの時代になることを見通され, 標記の研究開発に1980年代から取り組み, 多数の論文・国際会議発表を行ってこられた. その一環で, スクロール速度に比例してその比率が大きくなるユーザインタフェース(タッチスクロール)を提案され, 東京農工大学は, この米国特許などを企業に売却して, 2010年度の大学特許収益ランキングに1位になった. これに加えて, 手書き認識も実用化し, 複数ベンダーのスマートフォンやタブレットに標準搭載されている. さらに, 情報処理教育の進展や普及に貢献されている.