
「デジタルプラクティス」は本会の論文誌・会誌になります.
デジタルプラクティスの創刊は2010年で,大きく2つの目的があります.
1つ目は,現場技術者,利用者の皆さんの経験や知見を社会全体で共有するという目的です.現在,日本における情報サービスの研究者数は2万6,000人ほどと言われています(文部科学省科学技術・学術政策研究所「科学技術指標2022」).人数としては多いように見えますが,情報技術の導入・運用などにかかわる技術者は
144万人(ヒューマンリソシア2023年版:データで見る世界のITエンジニアレポート),情報技術の利用者,たとえばスマホを日常的に使っている利用者は日本だけでも数千万人で,研究者より遙かに多い方々が日々,情報技術(IT)を実践的に利用しています.そうした情報技術の現場技術者,利用者の皆さんが日々の情報技術の利用の中で見出した膨大な経験や知見は,利用者個人や利用者の周囲のごく限られた範囲でのみ再利用されるか,あるいはSNSなど大量の情報の中で埋もれてしまうのが実情と言えます.本会では,このような現場技術者,利用者の皆さんの経験や知見を社会全体で共有し,多くの方で役立ててもらいたいと考えています.
2つ目は,本会の研究会などに所属する研究者の皆さんの研究成果を社会実装に繋げるという目的です.デジタルプラクティスに掲載される記事・論文の執筆者の多くは現場技術者,利用者の方々であり,専門の研究者ではありません.論文誌・会誌であるデジタルプラクティスを通じて,あるいはデジタルプラクティスと提携している企業団体,職業会などを通じて,デジタルプラクティスは研究と社会実装の間のギャップを埋める役割を担いたいと考えています.
デジタルプラクティスについてもっと詳しく知りたい皆さんは,以下のデジタルプラクティスWebページをご覧ください.
デジタルプラクティスWebページ
https://www.ipsj.or.jp/dp/index.html