FIT2025委員長挨拶

FIT2025委員長挨拶

FIT2025実行委員長 中山 泰一(電気通信大学)
FIT2025プログラム委員長 木村 朝子 (立命館大学)
第24回情報科学技術フォーラム、FIT (Forum on Information Technology) 2025は、電子情報通信学会の情報・システムソサイエティ(ISS)とヒューマンコミュニケーショングループ(HCG)、および情報処理学会が協力して開催する大会です。
 
FIT2025は現地会場を主体としたハイブリッド形式での開催を予定しております。対面とオンラインのそれぞれの長所を生かし、参加者が活発な議論を行えるよう、北海道科学大学の全面的なご協力のもと、活発な議論と交流が生まれる場となるよう準備を進めております。一方で、地理的制約を越えてご参加いただけるオンラインでの発表・聴講も継続し、より多くの方々にご参加いただける機会をご提供いたします。
 
FIT2025では3日間に渡って、船井業績賞記念講演、特別講演といった数多くの企画イベント、研究者らによる研究発表、トップコンファレンスセッションといった多彩なセッションが繰り広げられます。さらに、両学会の研究会と連携した11個の併設研究会も開催され、FIT2025の参加者は無料でこれらにもご参加いただけます。
 
船井業績賞記念講演では、ユーザインタフェースおよびインタラクションの分野で国際的に顕著な業績を挙げ、創造的な活動を支援するシステムの開発を通じて情報処理分野の発展に多大な貢献をされてきた五十嵐健夫先生(東京大学)に、「創造的活動を支援するインタラクション」と題してご講演いただきます。
 
特別講演では、京都大学大学院情報学研究科の山下直美先生にご登壇いただき、「インクルーシブな未来社会の実現に向けて」と題してご講演いただきます。情報環境の設計が社会に与える影響が大きく問われる昨今、本講演は、情報技術が人々の心のあり方や社会的な理解にどのように寄与できるのかを考える貴重な機会となることでしょう。さらに、船井業績賞記念講演にご登壇いただく五十嵐先生も加わり、「トップカンファレンス運営の最前線」をテーマとしたAsk Me Anything形式のパネルディスカッションも実施します。国際会議を牽引してきたお二人による議論は、会議運営や研究コミュニティの未来を考えるうえで貴重な機会となることでしょう。
 
研究成果をご発表いただく一般講演には、今年度は698件(選奨論文83件、一般論文615件)の論文が集まりました。合計15分野に分かれて、分野ごとの最新研究動向を集中してご覧頂ける機会となると思います。
 
トップコンファレンスセッションは、各研究分野におけるトップレベルの国際会議や海外の学術誌に採録された論文の著者ご自身にその内容をご紹介頂く、という大変魅力的なセッションです。初回の2018年から回を増すごとに盛況となっており、FIT2025ではトップコンファレンスやトップジャーナル論文として採録された計80本の研究を、関連分野ごとに15個のセッションでご講演頂きます。
 
FITは今回で24回目を迎えますが、2019年に定めた以下の3つのコンセプト、(1)情報科学技術の最新動向が一度にわかる、(2)視野が広がり新しい気づきが得られる、(3)学生や若手の研究者が夢と勇気を得られる、を柱として、ここ数年の運営を進めて参りました。7年目となるFIT2025もこのコンセプトを踏襲し、参加者の方々にとってこの3つが可能な場となるように様々な企画を用意しております。
 
実行委員およびプログラム委員一同、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。