2019年度マイクロソフト情報学研究賞の表彰



大浦圭一郎 君(正会員)

「統計的歌声合成技術の研究開発」

2007年3月 名古屋工業大学 大学院工学研究科 情報工学専攻 博士前期課程修了. 2007年9月~12月 ATR音声言語コミュニケーション研究所有期補助員. 2009年11月~現在 株式会社テクノスピーチ 代表取締役. 2010年3月 名古屋工業大学 大学院工学研究科 情報工学専攻博士後期課程修了. 2010年4月~2017年3月 名古屋工業大学 大学院工学研究科 情報工学専攻 特任助教. 2017年3月~現在 名古屋工業大学 大学院工学研究科 情報工学専攻 特任准教授. 統計的な音声認識・音声合成に関する研究に従事. ISCSLP2008最優秀学生論文賞, 情報処理学会 山下記念研究賞, 喜安記念業績賞, 日本音響学会独創研究奨励賞板倉記念, 粟屋潔学術奨励賞など受賞.

[推薦理由]
歌声合成とは, 任意の楽譜の入力に対して特定の歌唱者の声質や歌い方を再現した音声波形を出力する技術である. 大浦氏らを中心に提案された歌声合成手法は, ルールによって歌声波形を繋ぎ合わせて歌を再現していたそれまでの手法とは異なり, 歌声波形と楽譜の関係性を深層学習等の枠組みに基づいて学習・再現するものである. 同氏が発表した, 深層学習に基づく新しい歌声合成方式である「AI歌声合成システム」は, 近年急速に技術革新が進んでいる深層学習に基づく音声波形の直接モデル化手法を新たに確立するものであり, 学術分野・産業分野の双方で注目されている.

 

大越  匡 君(正会員)

「ユーザの情報受容性を向上させる情報提示タイミングに関する研究」

2000年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士. 2006年米国カーネギーメロン大学計算機科学部計算機科学科修士. ブログ/ソーシャルメディア分野の米国企業勤務を経て, 2012年シンガポール経営大学情報システム学部LiveLabs研究所研究員. 2014年カーネギーメロン大学計算機科学部HCI研究所問研究員. 2015年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了. 博士(政策・メディア). 同年同研究科特任講師. 2018年同特任准教授. 現在に至る. ACM PACM IMWUT編集委員, ACM SIGMOBILE Social Media Director等.

[推薦理由]
ユビキタスコンピューティングにおいて, 人々は多種多様な情報をモバイル/ウェアラブル機器を通じ受信する. 現状で情報は所かまわずプッシュ型で送信・提示されるが, 大越氏は「受け入れやすい情報提示タイミング」という独創的着眼点から, 広範に普及したモバイル・ウェアラブル機器上で, センシングと機械学習技術を用い, 非侵襲かつ実時間に「ユーザの情報受容性を向上させる最適なタイミング」を導出する世界初の技術を開発した. 本技術によるタイミングでの情報通知は, 実際にユーザの認知/心理負荷低減や, 情報アクセス/エンゲージメント上昇の有意な効果が判明し, 数々の国際的学術成果をあげた. その後, 本技術は実用化され1000万人超に利用される等, 学術および社会実装両面で国際的に極めて顕著な成果をあげた.


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