2013年度長尾真記念特別賞の表彰


いわた

岩田 具治 君(正会員)

「確率的潜在変数モデルに基づくデータマイニングに関する研究」

2001年 慶應義塾大学環境情報学部卒業. 2003年 東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了. 同年 日本電信電話株式会社入社. 2008年 京都大学大学院情報学研究科博士課程修了 博士(情報学). 2012年から2013年にかけ, ケンブリッジ大学客員研究員. 現在, NTTコミュニケーション科学基礎研究所 研究主任(特別研究員). データマイニング, 機械学習, 情報可視化の研究に従事. 2004年 船井ベストペーパー賞, 2009年 情報処理学会論文賞, 2010年 SIGKDD Best Research Paper Award Honorable Mention等受賞. 情報処理学会, 電子情報通信学会各会員.

[推薦理由]
近年, 複雑な構造を持つパターンの発見や, WEBなどのノイズが多い不確実なデータに適用可能なデータマイニング手法が渇望されている. 岩田具治君は, 統計的機械学習アプローチにより, 上記の問題を克服する一連の手法を考案した. 特に, 異種データの自動対応付け問題に関し, 複数ドメインで, かつ, 多対多の対応関係にも適用可能な独創的な手法を考案している. 一連の成果の有用性は, マーケティング, 推薦, 可視化, ソーシャルネットワーク等, 様々な実応用で実証されている. これらの業績は, 国内外で高く評価され, 本賞を贈るのにふさわしいものである.


 
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寺田  努 君(正会員)

「ウェアラブルコンピューティング技術に基づく実世界指向エンタテインメントシステムの研究」

1997年大阪大学工学部情報システム工学科卒業. 1999年同大学院工学研究科博士前期課程修了. 2000年同大学院工学研究科博士後期課程退学. 同年より大阪大学サイバーメディアセンター助手. 2005年より同講師. 2007年神戸大学大学院工学研究科准教授. 現在に至る. 2004年より特定非営利活動法人ウェアラブルコンピュータ研究開発機構理事, 2005年には同機構事務局長を兼務. 2002年にはNECインターネットシステム研究所客員研究員, 2004年には英国ランカスター大学客員研究員, 2005年には三菱電機先端技術総合研究所嘱託研究員, 2006年IPA未踏クリエータ, 2007年ATR客員研究員, 2010年よりJSTさきがけ研究員を兼務. 博士(工学). ウェアラブルコンピューティング, ユビキタスコンピューティング, エンタテインメントコンピューティングの研究に従事.

[推薦理由]
寺田努氏は, 近年注目を集めている装着型(ウェアラブル)コンピュータ技術に関してセンシング, ミドルウェア, インタフェースなど基盤から応用に至るまで幅広く先駆的な取り組みを行っている. 従来の研究室内で閉じたウェアラブル認識系システムを実際に運用する際に問題となる点を明らかにし, それを解決するフレームワークを確立することで, ダンスやバイクレース支援, ステージパフォーマンスやMC支援などを実際のプロフェッショナル環境でシステムを運用し, エンタテインメントにおけるコンピュータシステム利用の分野確立に大きな貢献を行った. この成果は国際的にも高く評価されており, 本賞を贈るにふさわしいものである.

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宮尾 祐介 君(正会員)

「自然言語の深い構文・意味解析の研究とその応用」

1998 年東京大学理学部情報科学科卒業. 2006 年同大学大学院にて博士号 (情報 理工学) 取得. 2001 年より同大学にて助手, のち助教. 2010 年より国立情報学研究所准教授. 構文解析とその応用の研究に従事. 人工知能学会, 情報処理学会, 言語処理学会, Association for Computational Linguistics 各会員. 2010 年に Microsoft Research New Faculty Award, 2012年に文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞.

[推薦理由]
宮尾祐介君は, 自然言語処理における中心的テーマである構文解析と意味解析の研究を推進してきた. 特に, テキストの意味構造を計算する深い構文解析を実用化するための手法を提案し, これは現在の構文解析技術の基礎を成している. さらに, 構文解析技術の有用性を生命科学分野のテキストマイニングなどのアプリケーションで実証した. 基礎理論から応用に至る幅広い研究成果は国際的にも高く評価されており, 本賞を贈るにふさわしいものである.
 


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