カリキュラム標準一般情報処理教育(GE)

カリキュラム標準一般情報処理教育(GE)

2007年度に大学での教養教育としての情報教育に関するカリキュラム標準の基礎となる一般情報教育の知識体系GEBOK(GEBOK2007と呼ぶ)を定めてから10年間が経過しました。この間の我々を取り巻く社会と技術、初等中等教育での情報教育は大きく変化してきました。また、日本学術会議の策定した「大学の分野別質保証のための教育課程編成上の参照基準 情報学分野」(情報学分野の参照基準と呼ぶ)を踏まえた新たなカリキュラム標準としても見直しが必要となっています。2016年度に実施した「超スマート社会における情報教育の在り方に関する調査研究」の結果に基づき、初中等教育と大学教育との接続(アドミッションポリシーに含まれうる大学進学者としての情報活用力)及び社会との接続(ディプロマポリシーに含まれうる大学卒業者年の情報活用力)の実態とあるべき姿について考慮し、大学での教養教育として求められる情報教育について有識者による検討を行い、『新たな一般情報教育のカリキュラム標準』として、一般情報教育の知識体系(GEBOK2017.1)、一般情報教育の標準的なカリキュラム例を策定しましたので、ご活用ください。
  1. WGの構成 (PDF 108KB)

  2. 一般情報教育の知識体系(GEBOK2017.1) (PDF 271KB)

  3. 一般情報教育の標準的なカリキュラム例
GEBOK2017.1に沿った標準的なカリキュラム例を示す。GEBOK2017.1にあげた各エリアの広い範囲をカバーするには4単位程度の授業として考えることが好ましいが、多くの大学で実施されている一般情報教育は2単位が卒業要件となっている。ここでは、4単位もしくは2単位のコアとなる授業科目とそれを補完する科目群として、標準的なカリキュラム例を示す。
  1. GEBOK2017.1と情報学分野参照基準
GEBOK2017.1と日本学術会議が示している「大学教育の分野別質保証のための教育課程編成上の参照基準 情報学分野」(以下、情報学分野参照基準)の対応を別表に示す。一般情報教育の知識体系は、様々な分野の教養もベースにアカデミックスキルとも関連付けて、全ての分野の学生が学ぶべき教養について広くカバーするように定めている。情報学分野参照基準は大学(学士)専門課程の質保証を目的に定められたものである。あわせて同基準では情報学分野が広く市民が持つべき教養の一部ともなっているとの認識から専門基礎教育および教養教育としての情報教育の必要性にも言及している。このため、一般情報教育の知識体系と情報学分野の参照基準に包含関係があるわけではない。また、一般情報教育の知識体系には、参照基準と明確な対応付けが可能な項目とそうではない項目が混在している。  ここでは、一般情報教育の知識体系の中で少しでも触れている参照基準の項目に丸印を記した。一般情報教育の知識体系が情報学分野の参照基準の各項目を部分的ではあるが広くカバーしていることが確認できる。逆に、情報学分野の参照基準は一般情報教育の知識体系の多くのトピックをカバーしているが、専門教育を想定して策定されていることから、その深度、広がり、求めている知識には違いがあることにはご留意頂きたい。