2025年度研究会活動報告

2025年度研究会・研究グループ活動報告

<コンピュータサイエンス領域>
DBS SE ARC OS SLDM HPC PRO AL MPS EMB QS

<情報環境領域>
DPS HCI IS IFAT CN DC MBL CSEC ITS UBI IOT SPT CDS DCC ASD

<メディア知能情報領域>
NL ICS CVIM CG CE CH MUS SLP EIP GI EC BIO CLE AAC SI NEgr SSRgr LIPgr
 
<調査研究運営委員会>
PBDgr

コンピュータサイエンス領域

◆データベースとデータサイエンス(DBS)研究会

[主査:中島 伸介,幹事:森嶋 厚行,北山 大輔,清水 敏之,Le Hieu Hanh,梅本 和俊,北島 信哉,金 京淑]

1.定例の研究会活動報告

 第181回,第182回の定例の研究会を開催した.なお,第181回は対面,第182回は対面およびオンラインで実施し,いずれの研究会も盛況であった.
 第181回研究会は,「WebDB夏のワークショップ」と題し,情報基礎とアクセス技術研究会(IFAT)および電子情報通信学会データ工学研究会(DE)と合同の研究会として実施した.開催日は9月16(火)〜18日(木),会場はアクトシティ浜松コングレスセンター(静岡県)であり,2024年度CS領域功績賞受賞記念講演(横田治夫氏・城西大学 「天馬行空の如き研究への思い」),若手招待講演(中嶋一貴氏・東京都立大学「参照モデルを用いたネットワーク分析:高次ネットワークと引用ネットワーク」,若宮翔子氏・奈良先端科学技術大学院大学「LLMによるユーザ生成テキストの理解とヘルスケア応用」)に加えて,一般講演64件(DBS 42件,IFAT 7件,DE 15件)の発表があった.
 第182回研究会は,例年通り,情報基礎とアクセス技術研究会(IFAT)および電子情報通信学会データ工学研究会(DE)と合同で開催した.開催日は12月26日(木)に完全オンライン形式で開催した.発表件数は,一般講演19件(DBS 11件,DE 6件,IFAT研2件)であり,参加者数は50名であった.

2.シンポジウム・国際会議等の報告

 DBS研究会では,関連学会・研究会である日本データベース学会及び電子情報通信学会データ工学研究会と,データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIMフォーラム)を実施してきた.これは,関連分野で最大の規模で実施されるシンポジウムである.開催期間は2025年度は,2026年2月28日(土)〜3月2日(月)・3月4日(水)〜5日(木)であり,具体的には,前半はオンラインによる口頭発表,後半は対面形式(神戸国際会議場・展示場,兵庫県)でチュートリアル,インタラクティブセッション,プレナリセッション等を行う直列ハイブリッド形式であり,発表数400件以上,参加登録者数800名以上と盛況であった.

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◆ソフトウェア(SE)工学研究会

[主査:伊原 彰紀,幹事: 新原 敦介,竹之内 啓太,槇原 絵里奈,阿萬 裕久,木村 功作,名倉 正剛,林 晋平,Raula Gaikovina Kula,崔 恩瀞]
1.ビジョンとコンセプト

  2021年度に策定した次のビジョンとコンセプトを,2025年度からの新体制においても引き続き掲げて,それらを達成する形で各種の研究会活動を発展的に計画および実施した.

  • ビジョン: ソフトウェアエンジニアリングのプロフェッショナル集団やそれに連なるアーリーキャリア・学生および周辺の関係者が集い交流するとともに,人々や社会の価値創造に貢献するソフトウェアエンジニアリングに向けた研究,実践および人材育成の成果発表と議論を通じて深化と拡大を進め,その結果を社会へ発信するとともに更なる深化および拡大の基礎を得る.
  • コンセプト1「集う」: ソフトウェアエンジニアリングに携わる多様な利害関係者が立場・性別・年代・主張を超えて集い,行動規範をもって相互の理解と交流を深め,連携する.この達成のため,国内外の会議を交流機会を活発に開催した.旗艦会議であるソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2025について221名の参加があり,討論機会であるウィンターワークショップ2026・イン・静岡について6つのテーマに分かれた活発な討論が行われた.また,第221回研究発表会と連動してAI-Driven Software Engineering Summitを開催するなど,国際連携を推進した.
  • コンセプト2「研究する」: 理論研究にもとづくソフトウェアおよびソフトウェア開発の基本原則の解明や新たなアイディアの創造,事例研究にもとづく実証経験とを突き合わせ,ソフトウェアエンジニアリングの地平を広げつつ,実践へとつなげる.この達成のため,引き続き卓越研究賞を設けて世界トップレベルの研究を促すとともに,AIエージェントの開発・評価やソフトウェア部品表(SBOM)等の新たなテーマに関するワーキンググループ活動の継続・拡充など,分野の広がりに引き続き努めた.
  • コンセプト3「実践する」: ソフトウェアエンジニアリングのプラクティスや実践経験を共有および深掘りし,知識,スキル,コンピテンシとして体系化し,ソフトウェア社会における産業発展に貢献するとともに,さらなる研究を促す.この達成に向けて,産学連携に基づく成果発表や議論が活発にあり,大規模言語モデル(LLM)や生成AIを活用したソフトウェア開発の実践事例に関する発表が数多く行われた.
  • コンセプト4「育成する」: 実証済みのソフトウェアエンジニアリング高等教育や職業訓練および組織開発運営成果を共有するとともに,プロフェッショナルが高い倫理感および職業意識を持ち社会的地位を高めることに貢献する.この達成に向けて,引き続き学生奨励賞を設けるとともに,第222回研究発表会において学生セッションを設け優秀な発表への表彰を行った.また,研究会推薦博士論文速報への応募を広く呼びかけ,第221回研究発表会において4件の速報発表があった.
2. 定例の研究会活動報告
 第220-222回の研究発表会を計画し,合計76件の研究発表(博士論文速報を含む)があった.これらは特に「集う」「研究する」「実践する」に資するものである.
 
  • 第220回 7月15-17日 北海道 札幌市教育文化会館・オンラインハイブリッド開催,発表 全35件 (SIGSE/SS/KBSE連立開催,うちSIGSE扱い14件)
  • 第221回 11月24-25日 奈良 東大寺総合文化センター金鐘ホール・オンラインハイブリッド開催,発表 16件(博士論文速報4件を含む)
  • 第222回 3月9-10日 東京科学大学 大岡山キャンパス・オンラインハイブリッド開催,発表 25件

 分野は,要求分析から設計・実装・テストに至るソフトウェアライフサイクル全般にわたるとともに,大規模言語モデル(LLM)や生成AIのソフトウェア工学への応用(コード生成,テスト生成,バグ修正,脆弱性検出等)に関する発表が大幅に増加し,AIとソフトウェア工学の融合が研究会全体を通じた主要な潮流となった.
3.シンポジウム・国際会議等の報告
  次のシンポジウムおよびワークショップを実施した.

(1) ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2025(SES2025)
2025年9月16-18日の3日間にわたり東京都・早稲田大学西早稲田キャンパスにて現地開催した.現地参加を基本とし,ソフトウェアの企画,開発,運用,保守,マネジメントおよび価値創造に関わるあらゆる人々に向けて開催し,221名の参加を得た.引き続きビジョンとコンセプトを明確とし,それに沿って基調講演(平鍋健児氏,Daniel German氏,David Moreno氏,Graham Neubig氏)や多数の研究・実践・一般・既発表・ポスター論文,ワークショップなど充実のプログラムを企画した.さらに前年度に引き続き安心して集うための行動規範を定めた.ソフトウェアエンジニアリングの未来のため,事前申し込みの学生は参加無料とした.

(2) ウィンターワークショップ2026・イン・静岡(WWS2026)
2026年1月9-10日の2日間にわたり,静岡市 CSA貸会議室レイアップ御幸町ビルにて6つのテーマに分かれて研究発表および討論した.データサイエンスとソフトウェア工学,AIとサービスコンピューティング,ソフトウェア部品表SBOMとその周辺分野,AIエージェントの開発・評価・継続的運用,ソフトウェア工学とダイバーシティおよびインクルージョン,産学連携によるソフトウェア産業への技術展開の推進など様々なテーマで集い,議論ならびに交流を深める重要な機会となった.
4.その他
 上記に加えて「集う」の広範な実現にあたり,学会として主催するFITや全国大会に参画協力した.2025年度からの新体制のもと,引き続きビジョンとコンセプトを明確としながら,それらを達成するように活動の計画と実施を進め,研究会会員に対するサービスレベルの向上に努め,充実した活動を行った.特に若手や産業界人材のさらなる活躍機会や,他分野とのさらなる連携強化について引き続き検討課題であり,2026年度以降の活動においてさらなる強化と発展を目指す.

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◆システム・アーキテクチャ(ARC)研究会

[主査:津邑 公暁,幹事:岩崎 裕江,大西 隆之,栗原 康志,高前田 伸也]

1.定例の研究会活動報告
 2025年度は第253回〜第256回の研究発表会を開催した.前年度に引き続き,全ての発表会を電子情報通信学会 コンピュータシステム研究専門委員会(IEICE CPSY)と共催し,他の研究会と共催・連催する場合も,CPSYと合同でセッションを構成した.

  • 第253回 2025/06/09(月)~11(水)@磐梯はやま温泉 猪苗代観光ホテル および オンライン
    HotSPA.IEICE CPSY,DC,RECONF と連催.特別セッション「材料・デバイス・システムの協調研究コンピューティング」および「FPGA AIデザインハッカソン」を開催.若手奨励賞 3件.
  • 第254回 2025/08/04(月)~06(水)@高松 および オンライン
    SWoPP.IEICE CPSY,DC,IPSJ HPC,OS,PRO,IEICE RECONF,JSIAM MEPA と連催,同時・連続開催.若手奨励賞 3件.
  • 第255回 2025/12/15(月)~16(火)@沖縄産業支援センター および オンライン
    IEICE CPSY,IPSJ HPC と連催・共催.若手奨励賞 1件.
  • 第256回 2026/03/15(日)~17(火)@サン・オリーブ オリーブホール(小豆島) および オンライン
    ETNET.IEICE CPSY,DC,IPSJ EMB,SLDM と連催・共催.若手奨励賞:3件(予定).
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • 2025/08/06(水)に開催された The 9th cross-disciplinary Workshop on Computing Systems, Infrastructures, and Programming (xSIG 2025) を主催した.
3.総括

 2025年度も全ての研究発表会をIEICE-CPSYと連催した.また,xSIGを引き続きPRO,HPC,OS 研究会と主催し,領域を跨いだ議論を展開する場を提供した.研究発表会はハイブリッド形式を主とし,オンライン参加の余地を残す方針を継続した.2024年度より強化したIEICE-RECONFとの連携を2025年度も継続し,HotSPA・SWoPP いずれにおいてもRECONFと合同でセッションを構成するなど,リコンフィギャラブルシステム分野との交流を一層深めた.

4.その他
 昨年度に引き続き,CPSYとの連携を継続し,両幹事団による拡大幹事会や,両運営委員・専門委員による拡大委員会を定期的に開催することで積極的に情報共有を行うとともに,運営の効率化に努めた.また,RECONFとの連携を上述のとおり継続した.HotSPA 2025では「材料・デバイス・システムの協調研究コンピューティング」をテーマとした特別セッションを設け,光回路計算や新デバイスコンピューティング等に関する招待講演を実施した.さらに今年度の新たな試みとして,HotSPA 2025 において「FPGA AIデザインハッカソン」を併催した.これはFPGAを用いたAIアクセラレータ設計をテーマとするコンテスト形式のイベントであり,学生・若手研究者が実装を通じて競い合う場として設けた.本企画はAI・ハードウェア双方に関心を持つ若手の積極的な参加を促す機会となった.昨今,国内でも半導体・AIの重要性が見直されつつある状況において,ARCがスコープとする,デバイスからアプリケーションまで幅広い分野の横断的アプローチがより一層重要となっていることから,引き続き近隣分野との連携を拡大・強化しつつ,魅力的な技術交流の場を提供していきたい.

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◆システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)研究会

[主査:広渕 崇宏,幹事:川島 英之,佐藤 将也,深井 貴明,吉村 剛,下沢 拓,田崎 創]

1.定例の研究会活動報告

 第167〜170回の研究発表会を開催した.

  •  第167回 2025年5月21日(水)~ 5月22日(木) 沖縄県男女共同参画センターてぃるる(沖縄県那覇市)(ハイブリッド開催)
    OS研究会単独で開催した.システムソフトウェア一般に関する発表を募集した.セキュリティ,TEE,メモリ,仮想化,信頼性,運用システムの6セッションにおいて計13件の発表があった.
  •  第168回 2025年8月4日(月)~6日(水)サンポートホール高松(高松市文化芸術ホール)(ハイブリッド開催)
    「並列/分散/協調処理に関するサマー・ワークショップ」において複数研究会と同時に開催した.システムソフトウェア一般に関する発表を募集した.セキュリティ,データベース,ストレージとマイクロサービス,カーネルメモリの5セッションにおいて計16件の発表があった.
  •  第169回 2025年9月25日(木)〜26日(金) 青森県観光物産館アスパム(青森県青森市)(ハイブリッド開催)
    IOT研究会と共催した.システムソフトウェア一般に関する発表を募集した.OSカーネル,VM・コンテナなどの7セッションにおいて計17件の発表があった.
  •  第170回 2026年2月16日(月)〜17日(火)京都大学学術情報メディアセンター(京都府京都市)(ハイブリッド開催)
    OS研究会単独で開催した.システムソフトウェア一般に関する発表を募集した.ネットワークシステム1,OSカーネル,クラウド・仮想化,基盤システムと最適化,メモリ,ネットワークシステム2,セキュリティの7セッションにおいて計18件の発表があった.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • 第37回コンピュータシステム・シンポジウム 2025年12月1日(月)〜2日(火)名古屋工業大学4号館ホール (愛知県名古屋市)(ハイブリッド開催)
    今年度もシステムソフトウェア分野において最新の話題や斬新なアイデアについて議論する場を提供すべく,コンピュータシステム・シンポジウムを主催した.招待講演1件および凱旋講演5件を企画した.また,システムソフトウェア一般に関する発表を募集し,論文あり発表10件,論文なし発表3件,ポスター発表21件を実施した.希望者に対して投稿論文へのコメントフィードバックを行った.年間スポンサーによる企業展示ブースを設けた.懇親会において山下記念研究賞等の表彰を行った.
3.総括

 今年度も引き続き研究発表会およびシンポジウムをハイブリッド開催とした.オンライン参加者が一定数存在し,現地のスクリーン投影を補完する役割もあることから,今後もハイブリッド開催を継続する予定である. SlackやGoogle Workspaceなどのオンラインツールを活用することで効率的に研究会の運営を行うことができた.引き続き効率的な研究会運営を模索していきたい.昨年度までコンピュータシステム・シンポジウムをご支援いただいてきた企業スポンサーの制度を,今年度からは研究会の通年の活動をご支援いただく年間スポンサーの制度へと改訂した.Goldスポンサー8社,Silverスポンサー3社の協賛を得て,シンポジウムをはじめとする研究会の活動を充実させることができた.今後も年間スポンサーの制度を活用して研究会の活動の一層の充実を目指す.

◆システムとLSIの設計技術(SLDM)研究会

[主査:金本 俊幾,幹事:井上 貴雄,熊木 武志,佐田 悠生,土屋 秀和]

1.定例の研究会活動報告

 以下に示す第209~211回の研究発表会を開催した.

  • 第209回:発表件数 19件,11月4日,場所:キャンパスプラザ京都
    テーマ:Work-in-progress (WIP) Forum 2025
    協賛:IEEE Circuits and Systems (CAS) Society Kansai Chapter
  • 第210回:発表件数 56件,12月1日~3日,場所:富山国際会議場
    テーマ:デザインガイア2025 -VLSI設計の新しい大地-
    連催:VLD/ICD/DC/RECONF研究会
    協賛:IEEE CASS Japan Joint Chapter
       IEEE CASS Kansai Chapter
       IEEE SSCS Kansai Chapter
       IEEE CEDA All Japan Joint Chapter
  • 第211回:発表件数 77件,3月15~17日,場所:サン・オリーブ オリーブホール
    テーマ:組込技術とネットワークに関するワークショップ ETNET2026
    合同:情報処理学会 EMB/ARC研究会
    連催:電子情報通信学会 CPSY/DC研究会
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 以下のシンポジウムを開催した.

  • DAシンポジウム2025:発表件数 32件,8月27日~8月29日,場所:ゆのくに天祥
    協賛:IEEE CEDA All Japan Joint Chapter
3.総括

 年初計画に挙げた3回の研究会,1回のシンポジウムを無事開催した.
 当研究会のフラグシップイベントであるDAシンポジウム2025は,オンライン参加者の減少傾向を踏まえ,昨年度に引き続き現地参加のみで開催した.ただし,昨年度の台風10号の影響による混乱を教訓とし,急遽来場が困難となった講演者・参加者が生じた場合にもオンラインでの発表・聴講を可能とする体制を事前に準備した.会期中,初日に雷雨の影響で一部参加者の到着遅延はあったものの,講演スケジュールへの影響はなく,全体として円滑な運営が行えた.参加者数は91名と前年度の107名から減少したが,学生参加者数は微増しており,一定の関心を維持する結果となった.投稿論文は33件(うちキャンセル1件)で,3日間・2トラック構成のプログラムを編成した.昨年度の42件には及ばなかったものの,コロナ禍前と同程度の規模を確保できた.招待講演は4件実施し,QS研究会との連携による特別セッションとして量子コンピュータ分野に関する3件の講演を行った.企業デモ展示やアルゴリズムデザインコンテストも活発に実施され,学生を含む参加者にとって有意義な企画となった.
 当研究会が単独開催した WIP Forum 2025 は,学生会員の活性化を目的として4年前より継続的に企画・実施している研究会イベントである.本年度は対面形式で開催し,発表件数19件,参加者数29名(発表者含む)と,昨年度から増加した.近畿大学・蔭山享佑講師による招待講演を実施し,WIP主査特別賞1件,WIP最優秀賞2件,IEEE CASS Kansai Chapterによる Best Student Presentation Award 1件を授与した.次年度についても,DAシンポジウムと並ぶ重要イベントとしての定着・発展を図る.
 オンライン・トランザクション TSLDM は,2刊(Vol.18 June Issue,Vol.19 February Issue)を計画通り発行した.

4.その他

 活動履歴や予定の詳細については,下記をご参照ください.
 http://www.sig-sldm.org/

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◆ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)研究会

[主査:片桐 孝洋,幹事:滝沢 寛之,中島 耕太,小松 一彦,小林 諒平,三木 洋平]

1.定例の研究会活動報告

 2025年度は,第199~203回の研究発表会を開催し,合計108件の発表があった.

  • 第199回研究発表会は,5月12 日(月)に東京大学柏キャンパスで対面(視聴はオンライン)開催し,10件の発表,および1件の招待講演があり,103名の参加者があった.
  • 第200回研究発表会は,8月4日(月)~5日(火)の3日間,ARC,PRO,及びOSなどの研究会と共同で2025年並列/分散/協調処理に関するサマー・ワークショップ(SWoPP2025)として高松にて対面(視聴はオンライン)で開催され,36件の発表があり,259名の参加者があった.
  • 第201回研究発表会は,9月29日(月)に金沢商工会議所で対面(視聴はオンライン)開催し,9件の発表があり,76名の参加者があった.
  • 第202回研究発表会は,12月15日(月)~17日(火)の2日間,沖縄で開催した.今回で3回目となるARCおよび電子情報通信学会CPSYと共同開催の研究会である.対面(視聴はオンライン)で開催し,14件の発表が行われ,122名の参加者があった.
  • 第203回研究発表会は,2026年3月16日(月)~18日(水)の3日間,北海道で対面(視聴はオンライン)により開催した.今回2回目となる,QS研究会との合同研究会を開催した.38件の発表が行われ,303名の参加者があった.

 これらの研究発表会では,GPUを用いた深層学習や,近年発展が目覚ましい生成AIに関する最先端の研究および技術開発の発表がなされた.加えて本年度も,「富岳NEXT」など次世代HPCシステムに関する研究が継続されている.また,量子コンピュータとHPCシステムを連携する研究発表が増加しており,新しい潮流を感じさせた.また,2024年度の研究発表の中から,コンピュータサイエンス領域奨励賞2件,山下記念研究賞2件を推薦した.

2.シンポジウム・国際会議等の報告

 本研究会は,ARC,PRO,OSと共同で,2025年8月6日(水)にThe 9th cross-disciplinary Workshop on Computing Systems, Infrastructures, and Programming(xSIG2025)を主催した.本シンポジウムは,SWoPP内でハイブリッドにて開催された.若手研究者,特に学生の研究活動を支援することに力をいれて継続実施されている.xSIG2025では,23件の論文発表,52件のポスター発表が行われた.
 本研究会が長年主催イベントと位置付け共催してきたInternational Conference on High Performance Computing in Asia-Pacific Region (アジア・太平洋地域におけるハイパフォーマンスコンピューティング国際会議2026について,本年度はSC Asiaとの共催でSCA/HPCAsia2026として,2026年1月26日~29日に大阪市で開催された.国内外から2,633名にのぼる多くの参加があり,盛会のもとに終了した.

3.総括

 HPC研究会の2025年度の5回の研究発表会は,前年に引き続き現地開催,かつ視聴のみオンライン参加可能のハイブリッド形式とした.前年度よりも多くの発表数と参加者数があり,本研究会の活動はより活発になっている.
 HPC分野では,GPUを搭載する「富岳NEXT」に向けたフィージビリティスタディや研究開発が,計算科学分野とコンピュータサイエンス分野の双方で活発になってきている.特に,近年発展が目覚ましい大規模言語モデル(LLM)を活用した生成AIによるプログラミングの自動化を中心とした,生成AI関連の研究が活発になっている.加えて昨年度に引き続き,QS研究会と合同研究会を実施し,多数の研究発表があった.このように,HPCの観点での量子コンピュータ研究も着実に定着してきているといえよう.
 生成AIや量子コンピューティングなど,大きく変化する情報基盤環境と技術開発情勢の中,従来のシステムの省電力性能に加えて,AI for Science研究を支えるHPC研究の進展が,当研究会にはますます期待されているといえよう.

4.その他

 HPC研究会では2018年に打ち出した ①学生,若手研究者のEncourage,② HPC研究に関する成果の産業応用,計算科学を含む実アプリへの展開促進の方針がある.この方針に基づき2021年度に学生発表を対象とした賞を創設し,本年度も継続し運用を続けている.2023年度はARCとCPSY研究会,加えて2024年度にはQS研究会との合同研究会を創設し,研究会の実施を継続している.今後も新しいHPC研究を拡げる活動を継続し,HPC分野の発展に尽力していく.

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◆プログラミング(PRO)研究会

[主査:森畑 明昌,幹事:安部 達也,今井 敬吾,上野 雄大,鵜川 始陽,塚田 武志,中野 圭介,平石 拓,堀江 倫大,水島 宏太,横山 大作]

1.定例の研究会活動報告

 第154-158回の研究発表会を開催した.このうち,第155回(8月,SWoPP 2025)が他研究会との共同開催であり,残りの4回が単独開催である.第154-157回は現地とZoomによるハイブリッド開催,第158回はオンライン開催とした.
 招待講演2件を含む計47件の発表があった.1件あたり原則として発表25分,質疑・討論20分の時間を確保し,参加者が研究の内容を十分に理解するとともに,発表者にとっても有益な示唆が得られるように努めた.また,学生や萌芽的な研究等の発表を促進することを目的に,発表20分,質疑・討論10分の「短い発表」もあわせて募集し,13件の発表があった.さらに,学会の支援する若手研究者招待講演制度を利用し,第156回と第157回において60分の特別講演をそれぞれ1件実施した.
 若手を対象としたコンピュータサイエンス領域奨励賞の受賞者を2名選出し,第156回研究発表会の場で表彰した.またコンピュータサイエンス領域功績賞の受賞者を1名選出し,第158回研究発表会の場で表彰した.
 研究発表会は「情報処理学会論文誌 プログラミング(PRO)」と連携している.論文誌に投稿された論文は,まず研究会で発表され,発表会の直後に開催される論文誌編集委員会において議論し,査読者を定めて本査読を行う.2025年度の投稿件数は23件であった.なお,査読に際しては,論文の欠点を見つけて評価する減点法ではなく,論文の長所を見つけて評価する方針を徹底している.


2.シンポジウム・国際会議等の報告

 情報処理学会4研究会(ARC,HPC,OS,PRO)の共同主催により,xSIG 2025を,8月6日に現地(サンポートホール高松)およびオンラインのハイブリッド形式で開催した.
 日本ソフトウェア科学会インタラクティブシステムとソフトウェア研究会の主催により12月3〜5日に開催された第33回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS2025)に協賛した.

3.総括

 発表件数は例年通りの水準を維持しており堅調である.今後もより積極的な広報や開催時期・開催場所(オンライン化も含む)の検討などにより,発表件数の維持・増加に努める方針である.

4.その他
 2026年度もこれまで同様に5回の研究発表会を予定している.アフターコロナにおける望ましい開催形態を模索中だが,本研究会においては気軽な参加・発表と研究者の相互交流の場の提供という双方を実現する観点から,オンライン・対面での参加を両方とも促進したいと考えている.

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◆アルゴリズム(AL)研究会

[主査: 小野 廣隆,幹事: 大舘 陽太,小林 靖明,中島 祐人]

1.定例の研究会活動報告

研究発表会を5回(第203~207回)開催し,全体で54件 (内,招待講演2件) の発表があった.

  • (203回) 2025年5月7-8日 9件 (内,招待講演1件).九州大学 西新プラザ
  • (204回) 2025年9月4日 4件.北海道科学大学 + オンライン
  • (205回) 2025年11月13-14日 9件.オビヤギルド + オンライン
  • (206回) 2026年1月13-14日 20件 (内,招待講演1件).大濱信泉記念館
  • (207回) 2026年3月9日 12件.岡山大学 創立五十周年記念館

このうち,
第203回は電子情報通信学会コンピュテーション研究会 (COMP) との連催,
第204回は電子情報通信学会コンピュテーション研究会 (COMP) との連催で,第24回情報科学技術フォーラム (FIT2025) の併催研究会として開催,
第205回は電子情報通信学会の回路とシステム研究会 (CAS) およびシステム数理と応用研究会 (MSS) との連催,
第206回は人工知能学会の人工知能基礎問題研究会 (FPAI) との併催である.
4研究会との合同開催は10年以上に渡って継続しており,隣接研究分野の研究会との合同開催が定着している.第203回では,九州大学の竹内純一教授に“深層学習におけるMDL原理“,第206回では,兵庫県立大学の加藤直樹教授に“私の好きな5つのアルゴリズム“と題して招待講演をしていただいた.

2.シンポジウム・国際会議等の報告
 アルゴリズム研究会では,韓国における同分野の研究コミュニティと連携して,Korea-Japan Joint Workshop on Algorithms and Computation (アルゴリズムと計算理論に関する日韓合同ワークショップ) を過去20年以上に渡り開催している.2025年度においては,第25回目のワークショップを8月19-20日に北海道大学にて開催した.日本や韓国を中心に約70名が参加し,離散最適化・文字列処理・計算量解析・幾何アルゴリズムなど多岐にわたる分野で19件の発表があり,活発な議論が行われた.また,Chungnam National University の Seungbum Jo 助教による基調講演“Space-efficient representations for graphs”が行われた.
3.総括

 今年度も例年通りの時期に計5回の研究発表会を開催した.一般講演の件数は前年度の計47件から計52件と増加しており,いずれの研究発表会においても活発に研究議論が行われ,大きな盛り上がりを見せていた.本研究会が研究対象とするアルゴリズムの研究は長い歴史を持ち,日本国内における理論計算機科学の理論的基盤の大きな一翼を担っているが,実応用・社会への波及という観点からは隣接分野への展開もより一層重要となっている,来年度以降も引き続き,連催・併催での研究会や招待講演を通じて応用分野との連携を深めるとともに,国際連携活動も継続していきたいと考えている.

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◆数理モデル化と問題解決(MPS)研究会

[主査:渡邉 真也,幹事:関嶋 政和,高田 雅美,大上 雅史,松田 健,安尾 信明,加藤 毅,瀬尾 茂人,千代延 未帆]

1.定例の研究会活動報告
 第153-156回の計4回の研究発表会を開催した.各研究会の実施日・場所などについては,下記の通り.

  • 第153回 MPS研究会(2025/06/21-2025/06/23, 沖縄)
    IPSJ BIO研究会,IEICE NC研究会,IBISML研究会と併催の形で琉球大学にて実施.
  • 第154回 MPS研究会(2025/07/21, 米国 ラスベガス)
    the 2025 International Conference on Parallel and Distributed Processing Techniques and Applications (PDPTA'25) の併設ワークショップ ‶Mathematical Modeling and Problem Solving’’ として開催.ベストプレゼンテーション賞 1件.
  • 第155回 MPS研究会(2025/12/15-2025/12/16, オンライン)
    完全オンラインにて実施.ベストプレゼンテーション賞 2件.
  • 第156回 MPS研究会(2026/3/18-2026/3/19, 東京)
    東京科学大学にて実施.ベストプレゼンテーション賞 2件.

2.シンポジウム・国際会議等の報告
 特に実施しなかった.
3.総括
 例年,年5回の研究会を実施てきたが運営実施側の負担軽減のため年4回の実施へと変更した.実施形態として4回を対面のみ,1回を完全リモート形式で実施する形とすることで,リモート参加を強く希望する参加者にも配慮した運営を行った.また,慣例として毎年6月に沖縄で実施している第153回研究会はIPSJ BIO研究会などとの併催, 第154回はラスベガスでの国際会議 PDPTA'25 の併設ワークショップとして実施し,それ以外の回についてはMPS研究会 単独開催とした.
 発表件数,参加者数ともに昨年度とほぼ同程度であった.第156回の研究会では開催場所が東京ということもあり,企業からの新規参加が多く,数理モデルの応用を対象とする本研究会に対する産業界からのニーズを感じた. 
4.その他
 来年度も今年度と同様,年4回の実施を予定しており,これまでと同様に研究会会員および本研究会参加者にとって有益となるイベントを企画し,活発に活動していく所存である.

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◆組込みシステム(EMB)研究会

[主査:菅谷 みどり,幹事:安積 卓也,吉村 健太郎,松原 豊,佐藤 未来子]
1.定例の研究会活動報告
2.シンポジウム・国際会議等の報告
3.総括
4.その他

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◆量子ソフトウェア(QS)研究会

[主査:小野寺 民也,幹事:今井 浩,大島 弘敬,門脇 正史,曽我部 東馬,永山 翔太,根本 香絵,藤井 啓祐,堀井 洋,松崎 雄一郎,ルガル フランソワ,山下 茂]
1.定例の研究会活動報告
  • 第15回の研究発表会を2025年6月26日および6月27日に電通大で開催した.一般講演は18件で,2日間の開催として1件あたり30分(発表20分,質疑10分)のプログラム構成とした.2日目に招待講演を1件設け,量子化学計算および量子シミュレーションの大規模化に関する最新動向について杉﨑研司氏(デロイト トーマツ戦略研究所)に講演いただいた.参加登録者は109名,現地参加者は61名,オンライン参加者は48名で,現地およびオンラインの間で活発に質疑が行われ有意義な議論が多く見られた.
  • 第16回の研究発表会を10月23日および10月24日に開催した.産業技術総合研究所つくばセンターでの現地開催とZoomによるオンラインのハイブリッド開催にて実施した.一般の発表は20件で,2日間の開催として1件あたり30分(発表20分,質疑10分)のプログラム構成とした.参加登録者は127名,現地参加者は78名で,活発に質疑が行われ有意義な議論が多く見られた.1日目発表会終了後,G-QuATに設置されている量子コンピュータおよびGPUスパコンの実機見学会も実施し,50名が2グループに分かれて見学した.さらに,初日に懇親会を産業技術総合研究所内のレストランで開催し,44名が参加した.
  • 第17回研究会を3月16日(月)から18日(水)にかけて開催した.HPC研究会との合同で実施した.対面・オンラインのハイブリッド開催とし,対面会場として北海道大学・学術交流会館を使用した.HPC,QS両研究会からそれぞれ40, 46件の発表があり,対面約200名,オンライン約100名が参加した.1, 3 日目はそれぞれQS, HPC研究会からの発表とし,2日目は両研究会の発表の混成とした.2日目夜の懇親会には約100名が参加し盛会であった.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 特に実施しなかった.

3.総括

 今年度も3回の研究発表会を実施し,形態は,昨年度同様,ハイブリッド開催,ただし発表は原則対面のみとした.それぞれの会において発表および質疑そして懇親会は活況を呈し,特に年間発表件数は76件と過去最高を記録し,当該分野のコミュニティの形成が堅調に推移していると感じられた.また,ハイパフォーマンスコンピューティングと量子コンピューティングの融合が新たな潮流となりつつある中で,第17回量子ソフトウェア研究発表会を第203回ハイパフォーマンスコンピューティング研究発表会と合同で開催した.両研究会の合同発表会は昨年度に続いてのものである.登録会員数は2026年1月31日の時点で217名となり,研究会発足後6年目においても増加を見た.

4.その他

 2026年度も,3回の研究発表会を7月11月3月にそれぞれ2日間の日程で開催する予定である.また,2026年11月のQS研究発表会はQITと同時開催を,2027年3月のQS研究発表会はHPC研究会と合同開催とすることを計画しており,連携の拡大と強化を追求していきたい.

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情報環境領域

◆マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会

[主査:菅沼 拓夫,幹事:後藤 佑介,勝間 亮,孫 晶鈺,坂本 真仁,倉田 真之]

1.定例の研究会活動報告
2.シンポジウム・国際会議等の報告
3.総括


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◆ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)研究会

[主査:坂本 大介,幹事:伊藤 雄一,志築 文太郎,鈴木 優,田中 一晶,中村 聡史,西田 健志,松村 耕平,真鍋 宏幸,吉高 淳夫]
1.定例の研究会活動報告

 第213~217回の研究発表会を開催した.各回の発表件数等は以下の通りである.

  • 第213回(東京都 東京大学本郷キャンパス)2025年6月18日(水)〜19日(木)
    情報処理学会 エンタテインメントコンピューティング(EC)研究会,ヒューマンインタフェース学会デバイスメディア指向ユーザインタフェース専門研究委員会(SIGDeMO),映像情報メディア学会 ヒューマンインフォメーション研究会(HI),電子情報通信学会メディアエクスペリエンス・バーチャル環境基礎研究会(MVE)と共催もしくは連催
    発表件数:36件(内HCI研21件)
  • 第214回(北海道 北海道科学大学)2025年9月3日(水)〜4日(木)
    第24回情報科学技術フォーラム(FIT2025)と併催
    発表件数:19件
  • 第215回(兵庫県 淡路夢舞台国際会議場)2025年11月26日(水)〜(木)
    発表件数:38件(内HCI研31件)
  • 第216回(沖縄県 宮古島未来創造センター)2026年1月14日(水)〜15日(木)
    発表件数:48件
  • 第217回(東京都 芝浦工業大学豊洲キャンパス,オンラインのハイブリッド)2026年3月9日(月)〜11日(水)
    発表件数:41件

 以上,発表総件数182件(内HCI研160件)
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 インタラクション2026シンポジウム(2026/3/3-5)をCN研・UBI研・EC研・DCC研と共催した.今回のインタラクションは,DCC研の小川 剛史(東京大学)が大会長を担当し,学術総合センターで実施された.例年3月の研究会で実施している特別講演をインタラクションシンポジウム30周年記念講演として実施した.参加者数は808人となり,大変活気のあるシンポジウムとなった.

3.総括

 通常研究会での発表件数が,昨年の195件から182件(HCI研としては167件から160件)となり,ほぼ横ばいとなった.しかし,ハイブリッド開催を実施していた2022年度の214件よりは少なく,対面形式を中心とした発表に移行した影響が考えられるが,依然として発表件数は高い水準にある.また,前述のようにインタラクション2026シンポジウムも,多くの参加者を迎え,大成功であった.このように,研究会活動は全体として引き続き活発である.

4.その他

 「年に一度は,誰もがどこからでも等しく参加できる場を作る」という方針のもと,2026年度のHCI研究会では完全オンラインでの開催を試行する.

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◆情報システムと社会環境(IS)研究会

 [主査:居駒 幹夫,幹事:荻野 紫穂,新西 誠人,柿崎 淑郎,松澤 芳昭,三好 きよみ]

1.定例の研究会活動報告
 第172-175回の研究発表会を開催した.
 4回の研究発表会を開催し計42件の発表があった.情報システムの分析・設計・開発・運用などに関して多様な研究報告が行われた.

  • 第172回(6月7日,青山学院大学青山キャンパスおよびオンライン,発表8件)
  • 第173回(8月21~22日,愛媛大学 城北キャンパスおよびオンライン,発表16件)
  • 第174回(12月6日,明治大学駿河台キャンパスおよびオンライン,発表6件)
  • 第175回(3月16~17日,東海大学品川キャンパスおよびオンライン,発表11件)

また,研究発表会の中で有識者による時宜にかなったテーマの招待講演や特集セッションを開催することにし,以下を実施した.
 
  • 第172回 「論文執筆サポート」セッション
  • 第173回 会場校によるポスター・デモセッション
  • 第174回 論文執筆に関するパネルディスカッション
  • 第175回 特集セッション「若手の会」,および招待講演「社会・文化環境に依存する情報システムの研究 – IFIP-TC8委員としての経験から」
2.シンポジウム・国際会議等の報告

第15回災害コミュニケーションシンポジウム(共同開催)

災害コミュニケーションシンポジウム
一般社団法人情報処理学会,セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会,インターネットと運用技術(IOT)研究会と共に主催,グループウェアとネットワークサービス研究会(GN)が協賛,京都大学防災研究所が共催して,12月26日にオンラインで開催した.年末の多忙な時期にもかかわらず積極的な参加者を得ることができ,活発な議論が行われた.

3.総括

 本年度も,情報システムにおける広い分野からの多くの種類の発表や議論が活発に行われた.当研究会が編集母体となる情報システム関連のジャーナル特集号の発刊も継続し,2013年度から始めた若手研究者を中心とする研究会(若手の会)での優れた発表に対する「若手の会奨励賞」も授与した.
 全国大会,FITにおいては,例年通り,IS研担当分野は大変多くの投稿があり,プログラム編成および座長割り当てに多大な貢献をし続けている.

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◆情報基礎とアクセス技術(IFAT)研究会

[主査:金沢 輝一,幹事:竹内 孔一,高久 雅生]

1.定例の研究会活動報告
2.シンポジウム・国際会議等の報告
3.総 括
4.その他

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◆コラボレーションとネットワークサービス(CN)研究会

[主査:本田 新九郎,幹事:磯 和之,市川 裕介,江木 啓訓,鈴木 雄介,平井 佑樹]

1.定例の研究会活動報告

 2025年度は以下の通り,第126-128回の研究発表会を開催した.

  • 第126回(2025年5月8日‐2025年5月9日 機械振興会館):発表13件
    SPTと共催,電子情報通信学会LOIS研究会と連催.
    これから社会人博士をめざす方を応援する趣旨で,企画セッション「社会人博士のすすめ 指導教員の観点から」と意見交換会を実施.
  • 第127回(2026年1月22日-2026年1月23日沖縄県 宮古島市中央公民館未来創造センター):発表38件
    CDS,DCCと共催.
  • 第128回(2026年3月9日-2026年3月10日 芝浦工業大学豊洲キャンパス及び オンラインのハイブリッド):発表13件
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2025年度は以下の通り,シンポジウム2回,国際会議1回,ワークショップ1回を開催した.

  • DICOMO2025シンポジウム(2025年6月25日 - 6月27日 福島・母畑温泉 八幡屋):
    発表は合計238件,このうちデモ発表が18件.参加者は341名であった.
    1997年より開催しているDICOMOシンポジウムは,DPS,MBL,CSEC,ITS,UBI,IOT,SPT,CDS,DCCと共催である.
     
  • 第31回コラボレーション技術とソーシャルコンピューティングに関する国際会議(CollabTech2025)(2025年11月4日- 11月7日
    インドネシア 西ジャワ デポック  インドネシア大学):
    論文発表20件(Full paper: 12件, Work in Progress paper: 8件),ポスター発表8件
    2005年に第1回を開催以来,継続的開催している国際会議CollabTech 2025は,標記研究分野における論文発表(Full paper 12件,Work-in-Progress paper 8件),ポスター発表(8件)および招待講演1件のプログラムを構成して開催された.
     
  • コラボレーションとネットワークサービスワークショップ2025(2025年11月20日-11月21日 静岡県・熱海市 ハートピア熱海):
    発表20件(査読付き論文3件,一般論文11件,ポジションペーパー5件,基調講演1件)
    コラボレーションとネットワークサービスワークショップは,CN研究会コミュニティでは恒例の行事である.研究会形式で20件の発表を1泊2日のプログラムで構成し,30名の参加者を得て開催された.
     
  • インタラクション2026(2026年3月3日-3月5日 東京都・学術総合センター):
    一般講演10件,デモ172件,ポスター78件
    1997年より開催しているインタラクションシンポジウムをHCI,UBI,EC,DCCと共催した.
    30回目となる「インタラクション2026」は,招待講演,登壇発表,インタラクティブ発表(デモ),インタラクティブ発表(ポスター)で構成され,登壇発表10件と,インタラクティブ発表(デモ)172件,インタラクティブ発表(ポスター)78件が採択され,808名の参加者を得て開催された.
3.総括

 本研究会は,1992年に研究グループとして発足以来,人と人をつなぐコラボレーション技術に関して,理論から応用,情報科学から社会科学と幅広い学際的研究活動を活発に推進してきた.2023年より昨今の技術の進歩を踏まえ,研究会名称を「コラボレーションとネットワークサービス研究会」に変更した.心理学をはじめとする他分野も含めた研究者が多様なコラボレーションを実現できる環境作りに注力し,研究会参加者のすそ野を広げる活動を進めている.
 令和7年度は定例研究会以外にも,合宿形式のワークショップ(CNワークショップ),国際会議(CollabTech),2回の研究会合同シンポジウム(DICOMO,インタラクション)を主催した.オンライン併用のハイブリッド会議も残しつつ,現地参加のみの会議をメインとして,対面による活発な議論の場を提供した.
 本研究会はまた,論文誌ジャーナル特集号を発行しており,令和7年度特集号において論文15件を採録した.

4.その他

 研究会関連メンバへの関連情報提供サービスとして,Slackチャンネルにおいても様々なイベント情報などの周知を随時実施している.

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◆ドキュメントコミュニケーション(DC)研究会

[主査:菅沼 明,幹事:秋元 良仁,天笠 俊之,高橋 慈子]

1.定例の研究会活動報告
2.シンポジウム・国際会議等の報告
3.総括 
4.その他 

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◆モバイルコンピューティングと新社会システム(MBL)研究会

[主査:荒川 豊,幹事:米澤 拓郎,北出 卓也,西村 康孝,長谷川 達人,深澤 佑介,谷口 幸子,石田 繁巳]

1.定例の研究会活動報告

 第115-118回の研究発表会を開催した.

  • 第115回研究発表会 5月21日〜23日 現地開催のみ 名桜大学 北部生涯学習推進センター(沖縄県名護市)
    合同開催:情報処理学会マルチメディア通信と分散処理研究会(DPS),高度交通システムとスマートコミュニティ研究会(ITS)
    連催:電子情報通信学会センサネットワークとモバイルインテリジェンス研究会(SeMI)
  • 第116回研究発表会 9月17,18日 現地開催のみ 富山県民会館
    合同開催:情報処理学会ユビキタスコンピューティングシステム研究会(UBI),コンシューマ・デバイス&システム研究会(CDS),高齢社会デザイン研究会(ASD)
    ※2024年度優秀論文,優秀発表,奨励発表の表彰式を実施
  • 第117回研究発表会 11月27,28日 現地開催のみ たくみ観光ホテル・日間賀島サービスセンター(愛知県日間賀島)
    合同開催:情報処理学会高度交通システムとスマートコミュニティ研究会(ITS)
  • 第118回研究発表会 3月1,2日 現地開催 サテライトキャンパスひろしま
    合同開催:情報処理学会ユビキタスコンピューティングシステム研究会(UBI)
    連催:電子情報通信学会センサネットワークとモバイルインテリジェンス研究会(SeMI)

 本年度の定例研究会は計画通り4回実施した.MBL枠で申し込みされた発表件数(招待講演除く)は68件(5月: 15件,DICOMO:16件,9月: 8件,11月: 11件,3月:18件)であり,活発な研究発表が行われている.2025年度は優秀論文4件,優秀発表7件,奨励発表10件,WiP奨励賞5件を選出し,研究発表の奨励と会員拡大に努めている.

2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2025)シンポジウム
    6月25日〜27日 現地開催のみ 母畑温泉
    共催:マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会,コラボレーションとネットワークサービス研究会(CN)研究会,モバイルコンピューティングと新社会システム(MBL)研究会,コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会,高度交通システムとスマートコミュニティ(ITS)研究会,ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会,インターネットと運用技術(IOT)研究会,セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会,コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会,デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会
  • The 15th International Conference on Mobile Computing and Ubiquitous Networking(ICMU 2025)
    9月10日〜12日 韓国・釜山
    協賛:情報処理学会マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会,高度交通システムとスマートコミュニティ(ITS)研究会,コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会,ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会
  • IoTサマースクール2025 〜センサと広域通信,機械学習〜
    9月16日 富山県民会館(第116回研究会と併催)
    参加者26名.センシング手法・機械学習・広域無線通信を題材とした体験型講習を実施した.
3.総括

 2025年度は,研究発表の場が引き続き現地主体で行われ,活発な意見交換が見られた.ICMU2025を韓国・釜山で開催し,国内外の研究者相互の交流ならびに大学と産業界の連携のための意見交換の場を提供した.また,第116回研究会と併催したIoTサマースクール2025では,学生・若手研究者26名を対象にセンサ・広域通信・機械学習を題材とした体験型講習を行い,次世代の研究者育成に取り組んだ.サマースクールは,学生の育成のみならず,普段研究会に参加しない(存在や開催形態も知らない)企業に研究会に来ていただく呼び水の1つとして企画したものである.今回は2社から10名近い社員を派遣いただき,企業からの評判も良好であった.今後も,これらの交流で培われた研究者・開発者間の人的ネットワークを基軸に,研究会をさらに充実・発展させていきたい.

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◆コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会

[主査:森 達哉,幹事:沖野 浩二,井口 誠,矢内 直人,畑田 充弘,掛井 将平]

1.定例の研究会活動報告

 第109回~第112回の研究発表会を開催した.

  • 第109回 2025年5月29日~30日(奈良春日野国際フォーラム+オンライン,発表10件)
    合同開催:IOT研究会
    連催:情報通信マネジメント研究専門委員会(ICM)
  • 第110回 2025年7月7日~9日(札幌コンベンションセンター,発表96件)
    合同開催:SPT研究会
    連催:情報セキュリティ研究専門委員会(ISEC),
    連催:技術と社会・倫理研究専門委員会(SITE),
    連催:情報通信システムセキュリティ研究専門委員会(ICSS),
    連催:マルチメディア情報ハイディング・エンリッチメント研究専門委員会(EMM),
    連催:ハードウェアセキュリティ研究専門委員会(HWS),
    連催:バイオメトリクス研究専門委員会(BioX)
  • 第111回 2025年12月2日~3日(新潟大学駅南キャンパスときめいと,発表33件)
    合同開催:SPT研究会,EIP研究会
  • 第112回 2026年3月17日~18日(神奈川工科大学+オンライン,発表76件)
    合同開催:DPS研究会

 各研究発表会にてそれぞれ数件のCSEC優秀研究賞およびCSEC優秀学生研究賞を授与した.また,推薦論文制度の規程に基づき対象論文の推薦を行った.

2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • コンピュータセキュリティシンポジウム2025(CSS2025):
    セキュリティ心理学とトラスト研究会(SPT)との共催で,マルウェア対策研究人材育成ワークショップ2025(MWS2025),プライバシーワークショップ2025(PWS2025),ユーザブルセキュリティワークショップ2025(UWS2025),OSSセキュリティ技術ワークショップ2025(OWS2025),ブロックチェーンセキュリティワークショップ2025(BWS2025),形式検証とセキュリティワークショップ2025(FWS2025),AIセキュリティワークショップ2025(AWS2025)と併催の形で,10月27日~10月31日に岡山コンベンションセンター+オンライン(聴講のみ)にて開催した.
    CSS全体参加者数は1089名,投稿数は273件であり,昨年度の参加者数1051名,投稿数269件を上回った.
    CSSおよび各ワークショップの優秀な論文に対しては,各論文賞(CSS2025最優秀論文賞/優秀論文賞,CSS2025学生論文賞)やCSS奨励賞を授与した.
    また,セキュリティ分野の著名な実務者を招いた基調講演を設けた.
  • 20th International Workshop on Security(IWSEC2025):
    今回で20回目の開催となる国際会議であり,電子情報通信学会情報セキュリティ研究専門委員会(ISEC)との共催で,アクロス福岡にて2025年11月25日~27日の日程で開催した.
    17件のポスター発表に加え,95件の投稿論文から26件(採択率27.4%)の非常にレベルの高い論文を精選し,充実した内容の論文集が作成された(Springer LNCSシリーズで出版).日本を含む9ヶ国から計113名以上が参加し,国際色豊かな会議となった.また,2件の招待講演を実施し,活発な議論が行われた.

  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2025)シンポジウム:
    10研究会と1研究グループが集い幅広い分野をカバーしたシンポジウムとして,2025年6月25日~27日に福島県母畑温泉八幡で開催した.
    CSECからは7つのセッションに分けて発表が行われた(うち1つはSPT研究会との合同セッション).
    また,CSECの発表から,2件の優秀論文賞および3件のヤングリサーチャー賞が授与された.

  • 論文誌「AI社会を安全にするコンピュータセキュリティ技術」
    AI社会を安全にするコンピュータセキュリティ技術をテーマとした特集号を企画した.
    36件の投稿から25件(うち英語論文10件)の論文を採録し,2025年9月に発行した.
    2026年9月発行の予定で次の特集号「サイバーとフィジカルが融合する未来を支えるコンピュータセキュリティ技術」を企画し,編集作業を進めている.

3.総括

 定例研究会の発表件数は昨年度と同水準を維持し,特に2025年7月開催の合同研究会(第110回)では発表件数が昨年度(89件)をさらに上回る96件に達した.引き続き現地対面開催が定着しており,参加者間の活発な議論と交流が促進されている.また,昨年度(第108回)より導入したCSEC優秀学生研究賞を引き続き各回で授与しており,若手会員の研究意欲の向上と活性化に一定の成果が見られる.
 2025年10月に開催された国内シンポジウムCSS2025は,参加者数1089名,投稿数273件といずれも昨年度を上回り,2年連続で1000名を超える規模となった.本シンポジウムが国内セキュリティ研究コミュニティの中心的な場として定着・成長していることの表れと考えられ,今後も維持,成長させていくことが肝要である.
 福岡で開催した国際会議IWSEC2025は記念すべき第20回の開催を迎え,95件の投稿から質の高い26件の論文を精選した.採択率27.4%という競争倒率のもと,国際的なプレゼンスの向上に貢献した.
 来年度も定例研究会,国内シンポジウム,国際会議の各活動をさらに充実させ,本研究会の活性化に向けた施策を継続していく.あわせて,我が国のコンピュータセキュリティ分野全体の発展への貢献に引き続き努めていく.

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◆高度交通システムとスマートコミュニティ(ITS)研究会

[主査:石原 進,幹事:吉廣 卓哉,寺岡 秀敏,白石 陽,湯 素華,小野 晋太郎,藤本 まなと]

1.定例の研究会活動報告

 定例研究会:

  • 第101回:2025年5月21日(水)~23日(金)/沖縄県名護市 名桜大学
    MBL研究会主幹.DPS,MBL研究会と合同,信学会SeMI研究会との連催.全62件(ITS 11件)の研究発表,口頭発表者の希望者による合同ポスターセッションを実施.
  • 第102回:2025年9月18日(木)〜19日(金)/群馬大学 次世代モビリティ社会実装研究センター及びオンライン
    信学会ITS研究会(連催),電気学会ITS研究会(共催・主幹)と連携開催.特別講演1件と一般講演全12件(IPSJ 3件)の研究発表を実施.
  • 第103回:2025年11月26日(水)~28日(金)/愛知県 日間賀島サービスセンター,たくみ観光ホテル
    ITS主幹でMBLと共催.両研究会合わせて19件の一般研究発表(ITSは8件)と22件のWork-in-Progress(WiP)発表(ITSは7件)を実施.WiPは合宿形式で実施.
  • 第104回:2026年3月4日(水)/岡山大学
    単独開催.一般セッションで全8件の研究発表.

 自動運転やCAVの高度化に加え,V2N,低軌道(LEO)衛星,SRv6といった次世代ネットワーク基盤や,LLM,量子計算,デジタルツインを活用した高度な人流・災害制御など,サイバー・フィジカル融合の深化が顕著である.2025年度(第101~104回研究会)を通じて,研究会優秀論文4件,研究会優秀発表4件,研究会奨励発表6件,研究会WiP奨励発表2件を選定した.

2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • ITS研究フォーラム2026:2025年3月2日(月)/大正大学(ハイブリッド)
    ITS Japan,MBL,DPS,CN研究会協賛.「人流,物流,動物流」をテーマに6件の招待講演,研究会表彰式を実施.44名が参加.

  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO 2025)シンポジウム:2025年6月25日(水)~6月27日(金)/福島県 花畑温泉 八幡屋
    DPS,CN,MBL,CSEC,ITS,UBI,IOT,SPT,CDS,DCC合同シンポジウム.「人間と AI のよき関係」を統一テーマに,特別招待講演1件,招待講演8件,一般講演212件,デモ11件の研究発表を8パラレルセッションで実施.当研究会関連では,22件の一般講演と1件のパネルディスカッション(登壇者6名)

  • 論文誌特集号「人がAIと共創する高度交通システムと人がAIと共創する高度交通システムとパーベイシブシステム」(2026年6月号掲載予定)
    MBL研究会と共同で毎年論文誌特集号を企画.ゲストエディタに石原進氏(静岡大学)を迎えた.12件の投稿に対し,7件を採録(採録率58%)

 歩行者とともに移動するロボットの経路生成,車両挙動モデルの構築,人流推計,オンデマンドバスを活用した観光客輸送の効率化,家具を使った人の行動センシングなど当初の狙いに沿った論文を採択できた.佐藤健哉教授(同志社大)に車両の予定走行経路情報を活用したV2X通信とデータ共有に関する技術論文を招待論文として寄稿いただいた.
3.総括
 4回の定例研究発表会,シンポジウム,研究フォーラム,論文誌特集号を通して,高度交通システムとスマートコミュニティに関わる研究者の交流と意見交換の場を提供することができた.一般社団法人交通工学研究会より学術交流に関する打診があり,研究発表会でのオーガナイズドセッションの企画や相互の講演者派遣等について検討を進めた.今後,関連組織と協力して各イベントの動員を進め,本分野の研究の活性化に貢献していきたい.

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◆ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会

[主査:藤波 香織,幹事:新井 イスマイル,磯山 直也,岩井 将行,大越 匡,大西 鮎美,下坂 正倫,中村 優吾]

1.定例の研究会活動報告

 第86-89回の研究発表会を開催した.

  • 第86回研究発表会 2025年5月15日(木)〜5月16日(金),東京農工大学小金井キャンパス
    ※2024年度UBI研究会国際発表奨励賞(後期)の受賞式を実施
    ※口頭発表:11件,ポスター発表:8件
  • 第87回研究発表会 2025年9月17日(水)〜18日(木),富山県民会館
    ※共催:高齢社会デザイン(ASD)研究会
    ※共催:コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会
    ※共催:モバイルコンピューティングとパーベイシブシステム(MBL)研究会
    ※口頭発表:57件,ポスター発表:23件(共催分を含む)
    ※前日の9/16(水)に,共催4研究会に加えてトリリオンノード研究会,MCPCモバイルコンピューティング推進コンソーシアム,(株)クレスコの共催による「IoTサマースクール2025〜センサと広域通信,機械学習〜」と題するハンズオンを開催
  • 第88回研究発表会 2025年11月26日(水)-11月27日(木),淡路夢舞台国際会議場
    ※共催:ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)研究会
    ※2025年度UBI研究会国際発表奨励賞(前期)の受賞式を実施
    ※口頭発表:38件(共催分を含む)
  • 第89回研究発表会 2026年3月1日(日)-2日(月),サテライトキャンパスひろしま
    ※共催:モバイルコンピューティングと新社会システム(MBL)研究会
    ※連催:電子情報通信学会 センサネットワークとモバイルインテリジェンス (SeMI) 研究会
    ※口頭発表:54件(共・連催分を含む)
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2025)シンポジウム
    2025年6月25日(水)~6月27日(金) 開催場所:母畑温泉
    ※共催:一般社団法人情報処理学会 マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会,コラボレーションとネットワークサービス研究会(CN)研究会,モバイルコンピューティングと新社会システム(MBL)研究会,コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会,高度交通システムとスマートコミュニティ(ITS)研究会,インターネットと運用技術(IOT)研究会,セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会,コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会,デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会

  • インタラクション2026
    2026年3月3日(火)~3月5日(木),学術総合センター内一橋記念講堂
    ※共催:ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)研究会,コラボレーションとネットワークサービス研究会 (CN),エンタテインメントコンピューティング(EC)研究会,デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会
3.総括

 2025年度も4回の定例研究発表会を開催し,他分野や産業界との連携および,研究会内での学術的連携に力を入れた.前者としては,他研究会や他学会との研究会共同開催を通じて,本研究会関係者に対して多様な機会を創出できた.
 研究会としても,分野を盛り上げるために,研究発表会での発表から,6件の優秀論文賞と,6件の学生奨励賞,2件の企業発表賞,6件のUBIヤングリサーチャー賞を選出した.また,国際発表奨励賞についても引き続き,学生に対してユビキタスコンピューティングシステム関連著名国際会議への参加を4件(ISWCおよびPerCom,各2件)サポートし,有力国際会議における本研究コミュニティのプレゼンス向上につながった.

4.その他

 本研究領域における国際的なプレゼンスをさらに高めるために,学生や若手研究者の活躍に寄与する施策を推進する.特に,若手研究者による招待講演,引き続き実施する各賞の授与はこれにあたる.また,若手研究者による著名国際会議採録を支援するような講座の開催を行う.
 産業界との接合を強力化するために,民間企業を研究会に引き込む施策を実施する.具体的には研究会に協賛制度を構築し,より多くの若手研究者を支援する仕組みやより良いジェンダーバランスに寄与しうる仕組み等を検討し,企業と大学の情報交換を緊密にする.
 これまで10回以上にわたって継続している論文誌特集号は引き続き実施し,本分野の研究成果蓄積を狙っていきつつ,そうした成果が著名国際会議での発表につながるような施策を検討していく.

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◆インターネットと運用技術(IOT)研究会

[主査:柏崎 礼生,幹事: 大森 幹之,小川 康一,北口 善明,久保田 真一郎,櫻田 武嗣,土屋 英亮,中山 貴夫,藤原 一毅,桝田 秀夫,三島 和宏,宮下 健輔]

1.定例の研究会活動報告

 以下に示すように第69~72回の研究発表会を開催した.

  • 第69回: 2025/5/29(木)〜30(金) 奈良春日野国際フォーラム (奈良県奈良市)
  • 第70回: 2025/7/28(月) 佐賀大学 (佐賀県佐賀市)
  • 第71回: 2025/9/25(木)〜26(金) 青森県観光物産館アスパム (青森県青森市)
  • 第72回: 2026/3/3(火)〜5(木) 沖縄産業支援センター (沖縄県那覇市)
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • マルチメディア,分散,協調とモバイルDICOMO 2025シンポジウム: 2025/6/25(水)~6/27(金) 母畑温泉 (福島県石川郡)

  • 第18回インターネットと運用技術シンポジウム (IOTS2025): 2025/12/11(木)~12/12(金)
    アートホテル宮崎スカイタワー (宮崎県宮崎市)

  • 第15回災害コミュニケーションシンポジウム (DCS2025): 2025/12/26(金) オンライン開催

  • The 13th IEEE International Workshop on Architecture, Design,
    Deployment and Management of Networks & Applications (ADMNET2025)
    2025/7/8(火)〜11(金) ヨーク大学キールキャンパス (カナダ)

  • 論文誌「新しい時代の運用管理を見出すグッとくるインターネットと運用技術」特集号 論文募集: 2026年3月号

  • 論文誌デジタルプラクティス「新しい時代の運用管理を見出すグッとくるインターネットと運用技術」: 2026年7月刊行号 (Vol.7 No.3 (予定))
3.総括

 2025年度は,研究発表会,各種シンポジウム,国際会議,論文企画を通じて着実に活動を重ねた.しかし,実施件数や参加実績の積み上げのみを成果とみなすことはできない.各活動が分野の発展,知見の蓄積,コミュニティの更新にどこまで寄与したかを厳しく総括し,その質的向上を次年度へ接続することが求められる.

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◆セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会

[主査:島岡 政基,幹事:畑島 隆,葛野 弘樹,藤田 真,藤田 彬]

1.定例の研究会活動報告

 2025年度は,第59回~第62回の研究発表会を企画ならびに開催した.

  • 第59回 2025年05月08日 (木)~05月09日 (金) 機械振興会館(港区)
  • 第60回 2025年07月07日 (月)~07月09日 (水) 札幌コンベンションセンター(札幌市)
  • 第61回 2025年12月02日 (火)~12月03日 (水) 新潟大学駅南キャンパスときめいと(新潟市)
  • 第62回 2026年03月03日 (火)~03月04日 (水) 沖縄県立美術館・博物館(那覇市)
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2025年度は,次のシンポジウム,論文誌ジャーナル特集号,勉強会等を実施した.

  • マルチメディア,分散,協調とモバイル (DICOMO2025) シンポジウム (共催)
    2025年06月25日 (水) ~06月27日 (金) 母畑温泉(福島県石川郡)
  • コンピュータセキュリティシンポジウム(CSS)2025(共催)/ユーザブルセキュリティワークショップ(UWS)2025
    2025年10月27日 (月) ~10月31日 (金) 岡山コンベンションセンター(岡山市)+オンライン
  • 第15回災害コミュニケーションシンポジウム
    2025年12月26日 (金) オンライン
  • 論文誌「人間中心のセキュリティ・プライバシー・トラスト」特集
    2025年12月発行
  • ユーザブルセキュリティ・プライバシ(USP)論文読破会9
    2025年11月14日 (金) NICTイノベーションセンター(東京都中央区)+オンライン
3.総括

 2025年度は,これまでのハイブリッド開催の知見を活かしつつ,対面での交流による研究コミュニティの活性化に注力した.情報工学の枠組みを超えた多様な専門家が集う場としての役割を強化するため,他研究会(CN, CSEC, EIP, IOT, IS)との合同開催を通じて分野横断的な議論を深めるとともに,共催するコンピュータセキュリティシンポジウムにおいて新たなワークショップの試みとして,「情報セキュリティ技術が支えるデジタル社会のトラストのためのワークショップ(略称:TWS)」を特別企画セッションとして開催した.
 今年度も登録会員数,投稿件数,参加者数ともに引き続き増加しており,これらの取組みが研究会活動の更なる活性化と充実につながっているものと捉えている.

4.その他

 2026年度以降も,研究会活動の持続的な発展と効率的な運営を目指しつつ,心理学・社会学を含めた幅広い分野間の知見共有・連携促進を一層加速させていく.会員および関係者の方々には,引き続き積極的な論文投稿と参加をお願いしたい.

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◆コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会

[主査:梶 克彦,幹事:神山 剛,川上 朋也,齊藤 義仰,鈴木 秀和,高橋 雄志,中井 一文,松井 加奈絵,森本 尚之]

1.定例の研究会活動報告

 第43-45回の研究発表会を開催した.

  • 第43回研究発表会 2025年5月29日(木)-30日(金),SWINBURNE Innovation Space VIETNAM (Hanoi),発表17件(招待講演2件)
  • 第44回研究発表会 2025年9月17日(水)〜18日(木),富山県民会館,発表57件(デモ・ポスターセッション 23件)
    ※共催:MBL,UBI,ASD研究会
    優秀発表賞,学生奨励賞,CDS活動貢献賞の表彰式を実施
  • 第45回研究発表会 2026年1月22日(木)〜23日(金),沖縄県宮古島・未来創造センター,発表61件
    ※共催:CN,DCC研究会

 本年度は,参加者の対面交流の促進を目的として,第43回のベトナム・ハノイでの海外開催をはじめとして,コロナ以前の形態である現地開催の研究発表会を3回開催することができた.いずれの研究発表会においても,企業,大学からコンシューマ・デバイスとシステムに関する幅広い分野の発表と活発な議論が行われ盛況であった.

2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2025)シンポジウム,2025年6月25日(水)~6月27日(金),母畑温泉(※共催:DPS,CN,MBL,CSEC,ITS,UBI,IOT,SPT,CDS,DCC各研究会)
  • IEEE COMPSAC 2025: CDS 2025 (The 13th IEEE International COMPSAC Workshop on Consumer Devices and Systems held in conjunction with COMPSAC2025)2025年7月8-11日,Tronto, Canada
  • 情報処理学会論文誌:コンシューマ・デバイス&システムの発行状況
    計14編(Vol.15, No.2: 6編, No.3: 4編, Vol.15, No.1: 4編)
3.総括

 2025年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響がさらに落ち着きつつあり,オンライン型から現地開催型での研究発表会の開催に変わり,コロナ禍以前の状況を思い出しながら進め,例年どおり3回の研究発表会を実施できた.全3回の研究発表会では,様々な企業からの発表および参加があり,実際に運用が開始されたコンシューマシステム,実践的なコンシューマデバイスやサービスに関する発表に対し活発な議論が行われた.なお,2023年度まで開催していた学生スマートフォンアプリコンテストは,近年のAIの進化によりスマートフォンアプリの開発が以前ほど困難なものではなくなったこと等から,当該コンテストに代わる新たな試みとして,2024年度に引き続き,9月の第44回研究発表会にてデモ・ポスターセッションを開催した.2025年度において,情報処理学会論文誌 コンシューマ・デバイス&システム(CDSトランザクション)は,14編の論文を採択し掲載済みである.2026年度は,引き続き対面実施を主体としつつ柔軟な対応で研究会の管理・運営を行う.

4.その他

 2026年度は,引き続き従来の取り組みをさらに活性化させるとともに,コンシューマ向け技術や研究開発成果の応用的な発表をさらに受け入れ,学会活動を通じて学生と企業をつなぐ架け橋としての役割を担うような新たな取り組みにもチャレンジしたい.また,産学交流,技術者の相互情報交換の場の提供に加えて,研究発表会を通した地域活性化,さらなる学会会員数,研究会登録会員数,社会人・学生会員数,ジュニア会員数の増加につながるようなイベントを検討し,本研究会の更なる活性化を目指す.

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◆デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会

[主査:小川 剛史,幹事:鈴木 浩,山崎 賢人,義久 智樹,渡辺 大地]

1.定例の研究会活動報告

 第40〜42回の研究発表会を開催した.

  • 第40回研究発表会
    2025年6月6日(金)
    函館コミュニティプラザ Gスクエア(北海道函館市)
    発表件数:10件(DCC優秀賞2件,DCON推薦論文1件)
  • 第41回研究発表会(CGVI,CVIM共催,PRMU連催)
    2025年11月6日(木),7日(金)
    松江テルサ(島根県松江市)
    発表件数:43件(DCC 9件)(DCC優秀賞2件)
  • 第42回研究発表会(CN,CDS共催)
    2026年1月22日(木),23日(金)
    中央公民館未来創造センター(沖縄県宮古島市)
    発表件数:76件(DCC 21件)(DCC優秀賞4件,DCON推薦論文1件)
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 下記のシンポジウムおよび発表会を開催した.

  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2025)シンポジウム
    2025年6月25日(水)~6月27日(金)
    母畑温泉八幡屋(福島県)
    ※主催
    マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会
    コラボレーションとネットワークサービス(CN)研究会
    モバイルコンピューティングと新社会システム(MBL)研究会
    コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会
    高度交通システムとスマートコミュニティ(ITS)研究会
    ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会
    インターネットと運用技術(IOT)研究会
    セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会
    コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会
    デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会

  • DICOMO2025併設デジタルコンテンツ制作発表会参加者募集
    2025年6月25日(水)
    母畑温泉八幡屋(福島県)
    発表件数:4件(優秀賞1件)

  • インタラクション2026
    2026年3月3日(火)〜3月5日(木)
    学術総合センター内 一橋記念講堂
    ※主催
    ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)研究会
    コラボレーションとネットワークサービス(CN)研究会
    ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会
    エンタテインメントコンピューティング(EC)研究会
    デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会
     
  • 情報処理学会論文誌:デジタルコンテンツ(DCON)の発行
    23号 (Vol.13, No.2, Aug. 2025)採録:4件
    24号 (Vol.14, No.1, Feb. 2026)採録:8件
3.総括

 DCC研究会ではコンテンツ作品やその制作手法,関連技術,コンテンツビジネスなど,デジタルコンテンツに関する幅広い分野を包括しており,2025年度も引き続き,3回の研究発表会(6月に単独開催,11月にCGVI,CVIMとの共同開催,1月にCN,CDSとの共同開催)と2回のシンポジウムおよび1回の制作発表会を通じて,様々な研究分野や業界の人たちとの交流を行った.研究発表会では,今年度は実際の制作物を持ち込み発表する「制作発表」の希望が増え,参加者がコンテンツに直接触れながら活発な議論を交わす様子が見受けられた.研究発表会での優れた発表として評価された9件に対してDCC優秀賞を授与すると共に,特に優れた論文として評価された2件についてはDCONトランザクションへ推薦論文として推薦した.今後も本研究分野の活性化に努める方針である.

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◆高齢社会デザイン(ASD)研究会

[主査:山田 和範,幹事:青野 修一,石川 翔吾,井上 創造,清田 陽司]

1.定例の研究会活動報告

 2025年度は第33-35回の研究発表会を計画した.
 第33回研究発表会は2025年9月17〜18日,富山県民会館にてMBL/CDS/UBI研究会との共催で行われ,57件の発表に加えポスターセッション,サマースクールなど各研究会の研究者が入り混じった活発な交流の場となった.当研究会では「ヒューマンインタフェース・ケア」,「認識・ケア応用」等のセッションの中で,生成AI,筋電・IMU,VR等を活用いた基礎から応用まで幅広い研究発表が行われ,4つの研究会が参加した幅広い議論がなされた.
 第34回は2025年12月19日,麗澤大学にてハイブリッド形式で開催された.「センサ・IoT技術による見守り・予測システム」,「心理・社会・健康支援分析」の2つのセッションにて8件の発表があり,転倒検知,ゲーミフィケーション,幸福度の構造分析など高齢社会の課題に多様な視点からアプローチした議論がなされた.
 第35回は2026年3月17日,千葉大学にてハイブリッド形式で開催された.「IoT技術を活用した予測・識別・学習支援」「実情に応じたケア設計・介護支援」の2つのセッションにて6件の発表があり,失禁状況や歩行のセンシング研究に加え,ケア設計の実践や現場ニーズ分析に基づくプロトタイピングなど介護現場の課題に深く寄り添った応用研究について議論された.

2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2025年度は実施なし

3.総括

 医療介護現場との連携研究の発表や,現場に精通する実務者の視点からの議論も入り混じった研究発表会となり,社会実装を見据えた深く活発な研究の推進ができた.今後は本研究会の特徴である実務家との交流の場をさらに増やし,また社会課題の現場に寄り添った応用・プラクティスの発表も広く募集していくことで,高齢社会により鋭く向き合った研究を推進していく.

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メディア知能情報領域

◆自然言語処理(NL)研究会

[主査:須藤 克仁,幹事:井之上 直也,河原 大輔,欅 惇志,齊藤 いつみ,佐藤 敏紀,高橋 哲朗,藤田 篤]

1.定例の研究会活動報告

 第264-267回の研究発表会を現地会場での発表を中心とするハイブリッド形式で開催した.大規模言語モデルに関連する研究発表が昨年度から引き続き多く,その学習および評価に関する研究が目立った.特に,学習や評価に必要となるデータセットの構築に関する研究発表が多い.また,翻訳や推薦など,大規模言語モデルの応用研究も様々なものが見られた.さらに,画像や映像を含む分野横断研究の研究発表も多く,テキスト中心の自然言語処理からマルチモーダルや実応用志向へ分野が広がっていると感じられる.

  • 第264回 (2025年7月,早稲田大学)
  • 第265回 (2025年9月,鹿児島大学)
  • 第266回 (2025年12月,京都テルサ) SLP共催,SP・NLC連催
  • 第267回 (2026年3月,ライトキューブ宇都宮)
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 なし

3.総括

 学生や若手研究者による発表が引き続き活発であり,本研究会が研究成果の初期発表や議論の場として着実に機能していることを改めて確認した.また,大規模言語モデルをはじめとする新しい基盤技術の進展を背景に,従来の自然言語処理に加えてマルチモーダル,社会応用などへと研究対象が広がり,分野横断的な交流の場としての役割も一層高まった.

4.その他

 研究発表会の発表件数は引き続き堅調に推移しており,シングルトラックで発表と質疑の時間を十分に確保できる本研究会の特徴を活かして,研究内容を丁寧に議論できる場として運営していく予定である.また,関連分野の広がりを踏まえ,分野横断的な研究発表も積極的に受け入れながら,研究会としての交流機能を維持・強化していく.あわせて,発表件数の増加に伴う運営負荷や賞選考負担にも対応できるよう運営体制の整備を進め,ハイブリッド開催についても需要と持続可能性の両面を考慮しつつ,円滑な実施方法を検討していく.

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◆知能システム(ICS)研究会

[主査:福田 直樹,幹事:松崎 和賢,松野 省吾,菊地 真人]

1.定例の研究会活動報告
  • 第218回研究発表会では,電子情報通信学会,日本ソフトウェア科学会,人工知能学会,IEEE Computer Society Tokyo/Japan Joint Chapterとの連携によりSMASH25 Summer Symposiumとして2025年7月7日に札幌市教育文化会館で開催した.アンラーニング手法やProbabilistic Decision Treeにおける学習手法などの基礎的技術の検討から,人流解析の避難誘導への技術応用,自動運転制御やマーケット意思決定への技術応用など多様なアプリケーションに対する知能システム的アプローチについて,シンポジウム全体で20件の発表と活発な議論が行われた.
  • 第219回研究発表会は,電子情報通信学会,日本ソフトウェア科学会,人工知能学会,IEEE Computer Society Tokyo/Japan Joint Chapterとの連携によりSMASH26 Winter Symposiumとして2026年2月20日に名古屋工業大学で開催した.群集心理・公共財ゲームでの戦略設計やマルチエージェント強化学習における敵対的シナリオ生成の活用検討などの基盤技術的検討から,擬似個票データ生成に対するアプローチ,ドローン協調追跡や,生産管理モデリング・マンガへの視線情報の導入など多様なアプリケーションに対する知能システム的アプローチについて,シンポジウム全体で31件の発表と活発な議論が行われた.
  • 第220回研究会は,人工知能学会,情報処理学会,電子情報通信学会,日本ソフトウェア科学会の計8研究会での連携により「社会システムと情報技術研究ウィーク in 富良野 2026(WSSIT2026)」として2026年3月9日から12日までの期間で新富良野プリンスホテルの現地およびオンラインでのハイブリッド開催をした.大規模言語モデルによる俳句批評や競輪選手短評マンガネーム生成支援分野への応用をはじめ,AI技術を用いた自動運転への個人特性の反映や利用者の状態推定などを起点とした応用システムの開発や分析の研究など,人間生活や社会システムと情報技術に関連する基礎的研究から応用研究に関する分野横断的な発表があり,イベント全体で計41件の発表があった.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2025年度は実施なし

3.総括
 この報告には書かれない2026全国大会での18セッションに及ぶ運営協力により学会活動への重要な貢献も行うと同時に,物価上昇による開催費用の高騰など課題のある難しい状況下でも,例年とおおむね同様の規模の活動を継続しながら,知能システムを核としてそれに関わる広い研究分野の研究者らとの連携や交流・議論の場を作ることができたと考えている.

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◆コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)研究会

[主査:田中 正行,幹事:田中 賢一郎,高橋 康輔,久保 尋之,峰松 翼,浦西 友樹,柴田 剛志,山下 隆義]

1.定例の研究会活動報告

 第242~245回の通常の研究発表会を下記のように開催した.各研究発表会ではテーマを設定し,テーマに沿った特別講演の企画や一般発表の募集を行った.

  • 2025年5月:卒論,D論,CVとAI(PRMU連催)
  • 2025年11月:歴史をつなぐCG/DCC/CV/PR技術(CGVI,DCC共催,PRMU連催)
  • 2026年1月:CV/PR/XR技術のためのLLM応用(PRMU,MVE連催,SIG-MR合同開催)
  • 2026年3月:⼈や動物の⾏動解析,マルチメディア認識技術(PRM,IBISML連催)

 2023年度より,内容の充実や参加者数の増加を図るため,すべての研究会を電子情報通信学会PRMU研究会との連催としている.

 第242~244回の研究発表会では,研究者の注目を集めているテーマを毎回一つ取りあげ,チュートリアル講演を実施している.今年度のテーマは以下の通りである.なお,チュートリアル講演のスライドは研究会Webページで広く公開し,チュートリアル講演の動画を CVIM 研究会登録者限定で公開している.

  • 2025年5月:AIチップ入門:機械学習のためのハードウェアアクセラレーション
  • 2025年11月:ベイズ最適化の基礎とデザイン支援への応用
  • 2026年1月:拡張現実感メガネの現状と視覚拡張技術の展望について
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 第28回画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2025)を,7月29-8月1日の4日間,国立京都国際会館で開催した.電子情報通信学会PRMU研究会との共催であり,約1700人の参加者があった.
 FIT2025(9月3-5日)においては,イベント企画として「コンピュータビジョン・イメージメディア・パターン認識・メディア理解」を企画した. この企画はPRMU研究会との共同企画であり,本テーマに基づく3件の招待講演を企画した. さらに,トップカンファレンスセッションの推薦リストを作成した.

3.総 括

 卒論・D論セッション,ポスターセッション・奨励賞,チュートリアルなど,研究者育成の活動を重視してきた.コンピュータビジョン分野のトップカンファレンスに採択される日本人若手研究者の数は増加傾向にあり,本研究会の現在までの取り組みもその一因となっていると考えられる.

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◆コンピュータグラフィックスとビジュアル情報学(CG)研究会

[主査:森島 繁生,幹事:久保 尋之,佐藤 周平,石川 知一,小山 裕己,加藤 卓哉]

1.定例の研究会活動報告
2.シンポジウム・国際会議等の報告
3.総括
4.その他

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◆コンピュータと教育(CE)研究会

[主査:長瀧 寛之,幹事:赤澤 紀子,長 慎也,中園 長新,林 浩一,本多 佑希]

1.定例の研究会活動報告

 第180回~184回の研究発表会を,順に静岡大学,神奈川工科大学,熊本大学,大阪教育大学,電気通信大学で,いずれも現地・オンライン参加が可能なハイフレックス形式で開催した.発表総数は106件(うち第182回の28件は,教育学習支援情報システム研究会(CLE)との共催)で,安定した研究発表活動が行われている.
 2014年度から設けている学生セッションの発表件数は,2025年度は合計29件であり,学生の研究会参加を促す効果につながっている.また今後の研究の発展を期待し,学生セッションの発表者の中から11件の学生奨励賞を選出した.論文作成のアドバイスを行う研究論文セッションには5件の発表があった.このような模擬査読は情報処理学会論文誌「教育とコンピュータ」と連携して論文投稿の活性化につながっている.いずれの試みも研究発表会の活性化につながっており,今後も継続していきたい.

2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2025年8月19日~21日に「情報教育シンポジウム SSS2025」を武蔵野大学(東京都)で開催した.本シンポジウムでは,情報教育,教育の情報化に関わる幅広い分野の教育者や研究者の参加を募り,初回のSSS99以来熱気のこもった研究発表会となっており,今回は口頭発表23件,デモ・ポスター発表30件の全53件の発表が行われた.また優秀な論文3件についてTCEへの推薦を行った.
 また招待講演として,羽生田栄一氏をお招きして『生成AIに対する人文学的な意味づけと実践的な付き合い方』と題した講演をいただき,また鈴木克明氏をお招きして『響学スパイラルの教育工学的考察 —大学のブランドステートメントを現実化する試み—』をテーマに講演いただいた. 

3.総括

 当研究会は,情報の本質を理解し,教育の実践をしっかりと視野に捉えながら情報教育の可能性を探ることにより,情報教育に関連する学界と教育界へ寄与することを目的としている.初等中等教育における情報教育の強化,また学習環境におけるコンピュータ活用が益々本格化する中,情報教育に関する研究成果を積極的に活用,発信していくべき状況となっている.2025年度は,令和7年度入試より大学入試共通テストへの情報科目が導入されたことから大学での情報教育の改善の必要に迫られる状況にあることを受けて,高等学校情報科での学びに関する調査アンケート実施項目の策定と提供を行った.また定例の研究会やシンポジウムにおいて,学生セッションや学生奨励賞の定着により,若い世代の研究者が発表しやすい環境が整備でき,新しい技術の利用など柔軟で幅広い視野の研究発表が増えてきており,今後一層,研究会活動の充実が期待される.
 一方で,研究会発表論文の質の向上を目指し創刊した論文誌トランザクション「教育とコンピュータ」は,現在安定した掲載数を維持しているが,今後も研究論文セッションやシンポジウムからの論文推薦などを通して,論文数が増加することを期待している.以上のように研究発表会,論文誌の双方を通じて,質的・量的に充実した研究会活動を社会へアピールしていきたいと考えている.

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◆人文科学とコンピュータ(CH)研究会

[主査:堤 智昭,幹事:橋本 雄太,高田 智和,李 媛,小川 潤]

1.定例の研究会活動報告
  • 第138回 2025年5月17日(土)@慶應義塾大学 三田キャンパス(共催 科研費特別推進研究「デジタル研究基盤としての令和大蔵経の編纂—次世代人文学の研究基盤構築モデルの提示」(25H00001),慶應義塾大学文学部図書館・情報学専攻)発表18件
    例年通り,企画セッションとして学生セッション(ポスター発表)を設け, 9件の発表があった.運営委員の選考により3件の奨励賞を授与した.
  • 第139回 2025年8月3日(日)@シャトレーゼホテル談露館 発表12件
  • 第140回 2026年2月1日(日)@アートホテル石垣島( 共催 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館 メタ資料学研究センター,学術変革領域 「歴史情報学の創成」 )発表34件
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • 第27回人文科学とコンピュータシンポジウム(じんもんこん2025)
    日程:2025年12月13日(土)-14日(日)
    場所:九州大学 伊都キャンパス 椎木講堂
    主催:情報処理学会 人文科学とコンピュータ研究会
    共済:九州大学 人文情報連係学府,九州大学大学院 人文科学研究院,九州大学 人社系協働研究・教育コモンズ,九州大学大学院 統合新領域学府 ライブラリーサイエンス専攻,九州大学大学文書館,九州大学附属図書館
    実行委員長:遠城明雄 (九州大学)
    プログラム委員長:永井正勝 (筑波大学)

    「社会をつなぎ直す情報技術」というテーマに対して,150名の参加者が集まり,合計62件の研究発表(口頭発表22件,ポスター発表40件)が行われた.また,14日には企画セッションとして「倫理学とAIはどのように手を取り合えるか」が開催された.
    シンポジウム内での発表の中から優秀論文賞2件,ベストポスター賞1件,学生奨励賞2件を選考し表彰した.

3.総括

 日本国内のデジタル人文学研究の活発化を受けて,昨年同様にさまざまなイベントや団体との共催で研究会を開催することが多くなった(CH138, 140).
 シンポジウム「じんもんこん2025」では昨年に続き対面開催を実施した.昨年度よりも参加人数,発表件数共に増加し,現地実行委員の献身的協力もあり大過なくシンポジウムを終えることができた.また,定例研究会もAI技術を活用した研究発表が増え,発表申込の全体数も昨年度より増加傾向にある.特にCH140(沖縄アートホテル石垣島)は応募数が増加し,ABの2パラレルセッションになるほどに盛況であった.

4.その他

 じんもんこんシンポジウムの収支が昨年に続き赤字となってしまったことは,大きな反省点である.経費節減に努めるとともに,物価高騰に付随した収支の改善も検討の必要があると考えている.またスポンサー募集や外部資金の導入なども引き続き積極的に進めたい.
 今後とも人文情報学/デジタル人文学の研究を支えるバックボーンとして,当研究会にどのようなことが可能か,検討と実践を継続していきたい.

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◆音楽情報科学(MUS)研究会

[主査:松原 正樹,幹事:深山 覚,酒向 慎司,中村 友彦,植村 あい子,中村 栄太,前澤 陽]

1.定例の研究会活動報告

 2025年度は,第143~145回研究発表会の研究会を開催した.第143回研究会については,2.で述べる.

 第144回研究会「夏のシンポジウム2025」(2025/8/31~2025/9/2)では,音声・音響処理,音楽分析,音楽と国際動向,音楽生成・作曲支援システムに関する一般発表が16件と,国際会議既発表・デモ・萌芽・議論セッションで19件の発表があった.また,音楽情報処理×質的研究のオーガナイズドセッションを実施し,研究会として分野の幅を広げることができ,好評であった.また,合わせて2025/9/3に第46回計算論的生成音楽学ワークショップも実施した.
 第145回研究会(2026/2/28~2026/3/2)では,音楽情報処理,音楽生成,音楽印象評価,音楽分析,演奏支援・作曲支援システムに関する一般発表53件に加え,国際会議既発表・デモセッションで26件の発表があった.また,ティンパニ奏者の方を迎えて音楽表現に関する招待講演を実施し,こちらも大変好評であった.


2.シンポジウム・国際会議等の報告

 第143回研究会「音学シンポジウム2025」(2025/6/13~14)では,音に関係するあらゆる研究分野が対象とされており,今年で13回目の開催となった.本シンポジウムでは,MUSとSLPとの共催,かつ電子情報通信学会 音声研究会との連催,電子情報通信学会・日本音響学会 応用/電気音響研究会,日本音響学会 聴覚研究会, 音声研究会との協賛となり,全研究会の委員が協力して企画を進めた.公共放送における音声技術,音声合成,音声認識,音楽生成,コミュニケーション技術,対話型AIに関する6件の招待講演に加えて,マルチモーダル大規模言語モデルに関するチュートリアル講演,86件の一般ポスター発表があった.参加者は317名を超え,活発な議論が行われて非常に盛況であった.

3.総括

 2025年度は,3回の開催全てが対面で行われた.国際会議既発表セッションとデモセッションを引き続き実施することで,多様な発表がなされて好評であった.また,144回研究会は学生聴講参加を無償化し,各研究会で特別企画を実施した.参加者は無料参加枠を含め120名を超えており,大変盛況であった.

4.その他

 2025年度もスポンサー特典の見直しを行い,第145回研究会で引き続きスポンサー賞を設けた.また,昨年に引き続き各例会で懇親会を実施し,70~80名以上が参加する盛況な会となった.参加者間の交流を深めるための取り組みについて,今後も継続的に検討する.

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◆音声言語情報処理(SLP)研究会

[主査:篠﨑 隆宏,幹事:堀口 翔太,大町 基,齋藤 佑樹,南角 吉彦]

1.定例の研究会活動報告

 第156-159回の研究発表会を開催した.

  • 第156回(6月 早稲田大学+オンライン):情報処理学会SIG-MUS(音楽情報科学研究会)および電子情報通信学会・日本音響学会SP(音声研究会)と,音学シンポジウム2025を共催・連催した.ポスターセッションに加えて,8件の招待講演を実施した.
  • 第157回(10月 オンライン):電子情報通信学会・日本音響学会SP研究会との連催で,招待講演,パネルディスカッション,SLPスポンサーセッションにより構成される研究会を開催した.
  • 第158回(12月 京都テルサ):情報処理学会NL(自然言語処理研究会)と共催研究会とし,電子情報通信学会・日本音響学会SPと電子情報通信学会NLC(言語理解とコミュニケーション研究会)の共催研究会との連催で音声言語シンポジウムと自然言語処理シンポジウムを合同開催した.一般講演に加えて招待講演を実施した.また,国際会議報告としてINTERSPEECHおよびACLの研究紹介セッションを開催した.
  • 第159回(3月 沖縄県青年会館+オンライン):電子情報通信学会EA(応用音響研究会),SIP(信号処理研究会),SP研,日本音響学会EA(電気音響研究会),およびAPSIPA JCとの連催でSPEASIPワークショップを開催した.一般講演に加えて3件の招待講演および1件の特別招待講演を実施した.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2025年度は実施なし.

3.総括

 本年度,SLP研究会は,従来の電子情報通信学会SP研究会との実質的統合に加え,新たに日本音響学会SP研究会とも統合した.これにより,国内の音声言語分野における主要な三つの研究コミュニティが一本化され,統一的な枠組みのもとで運営する体制が整った.年間を通じた研究会活動を通しては,現地開催による密なコミュニケーションの促進効果と,オンライン開催による広範な情報共有の効果を実感することができた.

4.その他

 研究会の統合に伴い,音響学会SP独自の研究会開催は終了となった.研究会の統合に伴う運営規模の拡大,および幹事の業務負担増加を鑑み,次年度より幹事を1名増員し,主査1名・幹事5名の新体制へ移行することとした.増員する幹事は,主に選奨(各賞の選定等)に関する取り組みを専任で担当し,研究活動のさらなる奨励を図る予定である.

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◆電子化知的財産・社会基盤(EIP)研究会

[主査:小向 太郎,幹事:板倉 陽一郎,金子 啓子,鈴木 悠,吉見 憲二,寺田 麻佑]

1.定例の研究会活動報告

 第108-111回の研究発表会を開催した.EIPは,知的財産,個人情報・プライバシー,情報社会の進展による法的問題や社会的問題一般を研究領域とする,文理融合の研究会である.各回の研究会では,こうした社会的課題の解決に資するテーマについて,招待講演,研究成果報告等が行われ,活発かつ有意義な議論が行われた.
 特に,法制度と技術の境界領域に関する研究や,情報セキュリティのマネジメントに関する研究,個人情報保護に関する最新の制度動向,制度や社会的課題に関する新たな分析手法の探求などに関して,複数の成果が報告されている.各回の実施概要は以下の通りである.

  • 第108回(6/24-6/25):電子情報通信学会「技術社会・倫理研究会(SITE)」との連催研究会.KDDI DIGITAL GATE TOKYO(オンサイト開催のみ).EIP基調講演「ボケたつもりが伝わらない!~漫才を例に考える「対面の価値(元官僚芸人まつもと(松竹芸能)),SITE国際セッション(座長:放送大学・辰己丈夫氏)などを実施.個別報告25件(うちEIP19件).
  • 第109回(9/18-9/19):マルチメディア通信と分散処理研究会(DPS)」との合同研究会.神戸ポートオアシス(オンラインとのハイブリッド開催).個別報告30件(内EIP19件).
  • 第110回(12/2-12/3):コンピュータセキュリティ研究会(CSEC)」「セキュリティ心理学とトラスト研究会(SPT)との合同研究会.新潟大学駅南キャンパスときめいと(オンサイト開催のみ).招待講演「数理科学で探る人間社会の協力(理化学研究所・村瀬洋介氏)」を実施.個別報告31件(内EIP19件).
  • 第111回(2/19-2/20):EIP単独開催.成蹊大学6号館401教室(オンサイト開催のみ).イベント企画「Society 5.0 時代のトラストとそれを支える技術(成蹊大学Society5.0 研究所,科学技術振興機構 社会技術研究開発センター(JST RISTEX))」を実施.個別報告26件.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2025年度は実施なし.

3.総括

 EIPの主要なテーマである情報処理と社会課題に対しては,他の分野の研究者からも関心が高まっており,レベルの高い報告が増加している.また,学生による報告も増加しておいる.なお,FIT2025で「いよいよ導入--能動的サイバー防御!」,情報処理学会全国大会で「サイバー事件回顧録」を,それぞれテーマとするEIPの企画セッションを実施した.他の研究会との連催・共催も,互いの研究のスコープを広げレベルを向上させる効果をあげている.今後は,EIPにおける研究成果をさらに社会に発信していくことで,一層のプレゼンスの向上と研究会の安定運営を図って行きたい.

4.その他

 2025年度もオンサイト開催を原則として実施しており(一部オンラインを併用),研究者同士の懇親やフランクな意見交換の場としても好評を得ている.

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◆ゲーム情報学(GI)研究会

[主査:松崎 公紀,幹事:竹内 聖悟,西野 順二,佐藤 直之,安福 智明]

1.定例の研究会活動報告
 第55回研究会は2025年6月7日(土)・8日(日)に福岡市の九州大学西新プラザでオンライン併用のハイブリッド形式で行われた.組合せゲーム理論 (3セッション),ゲームへのAI応用,ゲームの認知 (2セッション),ゲームのアルゴリズム,の7つのセッションからなる合計20件の発表が行われた.
 第56回研究会は2025年9月4日(木)にFIT共催研究会として札幌市の北海道科学大学でオンライン併用のハイブリッド形式で行われた.ゲームプレイヤとAI応用,ゲームの解析・設計,の2つのセッションからなる合計8件の発表が行われた.
 第57回研究会は2026年3月2日(月)・3日(火)に,新宿区の早稲田大学でオンライン併用のハイブリッド形式で行われた.将棋 (2セッション),囲碁・リバーシ,組合せゲーム理論,ゲームのアルゴリズム,ゲームのプレイ戦略,強化学習,ゲームの認知,の8つのセッションからなる合計24件の発表が行われた.
 第57回研究会の翌日からの2026年3月4日(水)・5日(木)には,電気通信大学で Game AI Tournament (GAT2026) も開催された.デジタルカーリング,ガイスター,ミニ四駆,囲碁,大貧民,66将棋に関する大会が開かれ,多くの参加者を集めた.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 今回で第30回目となるゲームプログラミングワークショップ (GPW) を,例年通り2025年11月14日(金)~16日(日)の日程で,神奈川県足柄下郡箱根町の箱根セミナーハウスで開催した.17件の口頭発表,12件のポスター発表があり82名の参加者(うち現地65名,オンライン9名,講師3名,アルバイト5名)による活発な質疑・議論が行われた.多種のゲーム・パズルに関する様々な観点からの研究発表があり,これらの最新の研究についての熱心な討論や情報交換が行われ,たいへん有意義であった.なお,チャットツールSlackも併用して発表者と聴講者の情報交換を促進する仕組みを提供した.ポスター発表については,前回と同様に現地発表のみとした.
 今回は2件の招待講演を実施した.1件目は,株式会社カプコンの阿部一樹氏と野村直弘氏に「『モンスターハンターワイルズ』ゲーム開発の限界を超える!先端技術を駆使した自動プレイシステム」という題で,現在のゲーム開発においてAIを含む先端技術がどのように利用されているのかについて話をしていただいた.2件目は,電気通信大学の伊藤毅志氏を聞き手として,日本棋院の大橋拓文氏(七段)に「AlphaGoから早10年-囲碁界にもたらした影響」という題で,現在の囲碁界においてゲームAIがどのように利用されているのかについて話をしていただいた.いずれも,とても高度に実践がなされていることが分かる内容で,参加者の好評を博した.恒例のナイトイベントでは,新しいゲームである六六将棋の大会などが実施され,大いに盛り上がった.
 以上のとおり,一般発表,ポスター発表,招待講演,関連イベントと大変活発なワークショップとなり,この分野の研究のさらなる発展につながる実りのある場となった.来年度も引き続きこのワークショップを実施する予定である.

3.総括
 本研究会は,この分野の発表の機会を与えるものとして十分に定着している.一方で,この数年で全国大会やFITにおけるゲーム情報学分野の発表が増えており,それらから研究会への誘導も行っている.
 発表の内容を見ると,従来のパズルや将棋,囲碁などの伝統的なゲームに加え,不完全情報ゲームや確率的ゲームのようなゲーム,ビデオゲームなどのインタラクションを伴うもの,人間の認知に関係するものなど幅広い.とくに,2025年度は組合せゲーム理論に関する発表が多くあり,この分野の日本での研究の盛り上がりが目立っていた.
 研究会の実施方法については,現地会場をオンライン配信するハイブリッド開催がおよそ順調に行えている.今後も通常の研究会の実施方法としてハイブリッド開催とする予定である.
4.その他

 2026年度は,年3回の研究会,及び,GPWの開催を行う予定である.そのうち,第58回研究会を台湾の国際会議の共催として準備を進めており,台湾の研究グループとの交流による研究活性化を図りたい.

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◆エンタテインメントコンピューティング(EC)研究会

[主査:松下 光範,幹事:松浦 昭洋,橋本 直,土田 修平,野嶋 琢也]

1.定例の研究会活動報告

 第76-79回の研究発表会を開催した.

  • 第76回 2025年6月18日(水) - 19日(木) 東京大学山上会館(東京都文京区)
    情報処理学会ヒューマンコンピュータインタラクション研究会(HCI)と合同,ヒューマンインタフェース学会デバイスメディア指向ユーザインタフェース専門研究委員会(SIG-DeMO),映像情報メディア学会 ヒューマンインフォメーション研究会(HI)と共催,電子情報通信学会メディアエクスペリエンス・バーチャル環境基礎研究会(MVE)と連催で,人工現実感,エンタテインメント,メディアエクスペリエンスおよび一般をテーマに研究会を開催した.全体で36件の発表があった.
  • 第77回 2025年 11月14日(金) - 15日(土) 高知工科大学永国寺キャンパス (高知県高知市)
    8件の一般発表と6件の萌芽発表が行われた.また,11月14日には招待講演として,林良平氏(高知工科大学)による「楽しい自然実験の世界」の講演を実施した.
  • 第78回 2025年12月26日(金) オンライン
    研究と分野の方向を考えるメタ研究会として開催した.まず,EC2025実行委員長/ICEC2025 Local Chairを務められた北原鉄朗氏(日本大学)による「EC2025・ICEC2025運営の記録」の講演があり,それを踏まえてのEC2026の方向性に関する議論が行われた.次に,野嶋卓也氏(電気通信大学),山西良典氏(関西大学),栗原一貴氏(津田塾大学)が話題提供者となり,「EC研究と産学連携」というテーマの下,エンタテインメントコンピューティング研究に関わる産学連携の事例や成功させる秘訣,将来への可能性に関する相互議論を行った.
  • 第79回 2026年 3月9日(月) -10日(火) 電気通信大学(東京都調布市)
    21件の一般発表と17件の萌芽発表,17件のデモ発表(一般・萌芽発表のデモ分12件を含む)が行われた.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 主催シンポジウム1件,および共催シンポジウム1件を開催した.

  • エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2025(主催)
    2025年8月25日(月)-8月27日(水)に,日本大学文理学部キャンパス(東京都世田谷区)にて,「EC is borderless」をテーマに日本大学の北原鉄朗氏を実行委員長として開催され,213名の参加者があった.特選セッション5件,一般口頭発表30件,デモ・ポスター発表96件(口頭発表と重複あり)で,投稿論文数は86件となった.全ての口頭発表をデモ・ポスターでも発表してもらうことで,口頭発表とデモ・ポスター発表の境界を融合することを企図した.初日の昼休みには,女性研究者・女性エンジニアの交流を目的としたWomen’s Luncheonが開催され,佐俣 奈緒子氏(STORES)のゲストトークとランチを食べながらの議論が行われた.二日目の午後には,基調講演として,徳井直生氏(Qosmo / Neutone)による「生成 AI と創作の未来:音楽領域の実践を通して」という講演を実施した (8/27).最終日には,実行委員会により指名された専門委員が選定したデモについて推し語りを行う「Re:commend-demo」と,特別企画「大学研究とエンタメ業界は,どう出会う?」を実施した.また,EC2025では,連催となった国際会議IFIP ICEC2025と連携し,21件のPoster/Demo をICECの会期中(8/28, 29)に行い,国や言語の境界を乗り越える試みを行った.通常の研究会と比較して参加者数,発表数とも多く,多様な研究が発表されており,シンポジウム開催の意義は大きいと言える.
  • インタラクション2026(共催)
    2026年3月3日(火)~ 3月5日(木)に,学術総合センター一橋記念講堂にてヒューマンコンピュータインタラクション研究会(HCI),コラボレーションとネットワークサービス研究会(CN),ユビキタスコンピューティングシステム研究会(UBI),デジタルコンテンツクリエーション研究会(DCC)との共催で開催した.登壇発表16件,インタラクティブ発表250件が行われた.参加者は808名であった.
3.総括

 研究会の年間発表件数は昨年とほぼ同数であり,研究コミュニティの活動は安定して行えていると考える.特に第79回研究会では,発表件数もさることながら,17件のデモ発表の申し込みがあり,2日に分けて実施する必要があるなど盛会となった.年度末にデモセッションを行うことが本研究会の施策として定着してきたことが伺える.ECシンポジウム2023から始まったRe:commend Demoも本年度の実施で3回目を迎え,当研究分野の特色ある取り組みとして根付かせることができたと考えている.研究会の継続した発展に繋げていくため,今後もECシンポジウムの取り組み強化や通常研究会でのデモ発表の定着などを引き続き推進していく.また,本年度はEC2025とIFIP/IPSJ ICEC2025を連催とし,多くの委員が兼務する形で開催に貢献したことから,EC分野における日本のプレゼンスを高めることにもつながったと考えられる.

4.その他

 国内のエンタテインメントコンピューティングコミュニティの活性化については,研究会への投稿数や情報処理学会誌EC特集号の投稿数,研究会登録会員数などから,一定の効果が確認できる状況となった.今後,引き続きEC分野の進展を図るとともに,次世代を担う若手の育成にも力を入れていきたい.

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◆バイオ情報学(BIO)研究会

[主査:佐藤 健吾,幹事:大上 雅史,大林 武,加藤 有己]

1.定例の研究会活動報告

 2025年度は,第82~84回の計3回のBIO研究発表会を開催した.

  • 第82回は,2025年6月21~23日に琉球大学において開催した.第153回数理モデル化と問題解決(MPS)研究会との合同研究会として実施し,電子情報通信学会ニューロコンピューティング(NC)研究会および情報論的学習理論と機械学習(IBISML)研究会と連催した.総発表件数は63件であり,このうちBIO発表は23件であった.また,招待講演1件が行われた.
  • 第83回は,2025年10月23日に中央大学後楽園キャンパスにおいて開催した.計測自動制御学会「ライフエンジニアリング部門 統合情報生物工学部会」の協賛を得て実施し,発表件数は6件であった.
  • 第84回は,2026年3月12~13日に北陸先端科学技術大学院大学において開催した.医療データAI解析実践研究会およびオープンバイオ研究会との連続開催として実施し,発表件数は27件であった.

 以上より,2025年度のBIO発表件数は合計56件であった.
 各回の研究発表会で優秀な研究発表をした発表者に贈呈するSIGBIO優秀プレゼンテーション賞を,第82回4名,第83回1名,第84回5名に授与した.SIGBIO学生奨励賞を1名に授与した.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

  2025年度は,BIO研究会単独主催のシンポジウム・国際会議等は実施していない.「バイオインフォマティクス技術者認定試験」を協賛した.

3.総括

 2025年度は,前年度に引き続き,関連研究会・関連分野との連携を軸とした研究会運営を行った.第82回では複数研究会との合同・連催により大規模な議論の場を提供し,第84回では異分野研究会との連続開催により新たな交流の機会を創出した.年間のBIO発表件数は56件であり,2023年度44件,2024年度65件,2025年度56件と較べると横ばい傾向にあり,引き続き高い水準を維持している.

4.その他

 2026年度は年4回の研究発表会を計画している.第85回は2026年7月に沖縄科学技術大学院大学,第86回は2026年9月に北九州学術研究都市(FIT2026併催),第87回は2026年12月に東京近郊または東北地方,第88回は2027年3月に北陸方面において開催予定である.

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◆教育学習支援情報システム(CLE)研究会

[主査:島田 敬士,幹事:新村 正明,宮崎 誠,毛利 考佑,畠山 久]

1.定例の研究会活動報告

 2025年度は,第46回~第48回の研究発表会を開催した.

  • 第46回は2025年6月21日に東北大学において,電子情報通信学会教育工学研究会(ET研究会)と合同で開催した.テーマ「スキル獲得とその支援技術および一般」に関連する11件(うちET研が3件)の発表があった.
  • 第47回は2025年11月22日~23日に熊本大学において開催した.テーマ「オンライン・デジタルを活用した多様な学習環境・教授法 および 一般」に関連する29件(うちCE研が12件)の発表があった.
  • 第48回は2026年3月4日~5日に国立情報学研究所において,エビデンス駆動型教育研究協議会(EDE)と合同で開催した.テーマ「ラーニングアナリティクスとエビデンスに基づく教育および 一般」に関連し,20件の発表およびエビデンス駆動型教育研究協議会と共催している2件の招待講演があった.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2025年度は協賛として,ICLEA2025が9月5日~7日に九州大学伊都キャンパスで開催した(https://sites.google.com/leds.ait.kyushu-u.ac.jp/iclea2025/).

3.総括

 本研究会では,教育学習活動を支援する情報システムに関する研究開発及び実践に関する発表が20年間に渡り行われてきた(平成17年度から始まった研究グループ時代を含む).その間,教育現場を支える各種のシステムが登場し,とりわけ学習支援システム(LMS, Learning Management System)やコース管理システム(CMS, Course Management System),ポートフォリオシステムがその中心となり,本研究会でも多数の発表が行われてきた.また,教育,学習に関する学生情報システム(SIS, Student Information System)とのデータ連携や,教育・学習活動のプロセスのデータが日々蓄積されるスタディログに関する研究も近年活性化している.ラーニングアナリティクスは,学習のログに加えて,成績・アンケートなどの教育機関が保有する様々なデータを統合・利活用して,教育・学習活動の改善に資する情報を教育現場にフィードバックする目的を主なものとして,本研究会でも主要テーマとなりつつある.このようにデジタル化とAI技術が加速する一方で,学習で得られた成果を,学位のように卒業証明よりも細かく,得られる知識やスキルについて個別に証明する「マイクロクレデンシャル」も注目を集めている.今後はシステムの実装,安定運用,教育データの利活用,教育・学習活動の改善のためのフィードバックに加えて教育の質補償も検討しながら幅広いテーマを時代の変遷に合わせて取り上げるとともに,研究と実践が密接に連携した議論・交流の場を提供できるよう取り組みを進めていきたい.

4.その他

 今後も引き続きCLE研究分野の研究を推進する.特に,オンライン授業をはじめとした教育学習を支える環境や情報システム,対面授業とのブレンド,ハイブリッド/ハイフレックス授業を実践するための技術開発は,実践的な取り組みを通してノウハウや知見が蓄積されるものであるため,データ分析や効果検証,その結果のフィードバック等の研究にも引き続き研究会として取り組んでいく予定である.また,マイクロクレデンシャルに関する研究についても幅広く議論を進めていきたい.さらに,生成AIの教育利用や教育学習支援システムとの共存など,時代の潮流も注視しながら研究会のテーマ設定や関連する企画,イベントの立案などを進めたい.あわせて,研究分野の活性化のため,関連する研究会・学会と様々な形での連携を進めたい.

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◆アクセシビリティ(AAC)研究会

[主査:西田 昌史,幹事:三枝 亮,馬場 哲晃,白石 優旗,永田 和生]

1.定例の研究会活動報告

 第28-30回の研究発表会を開催した.
 2025年度は前年度から引き続き,情報保障のあり方をハイブリッド形式で検討することを念頭に置いた形式での開催となった.参加形態がフレキシブルになったこともあり,研究内容にも変化が見られた.これまで同様に視覚障害者支援,聴覚障害者支援,高齢者支援の研究発表が大半を締めたが,発達障害などの調査発表も増えるなど着実に認知度が高まってきた.
 また,第30回研究会ではAAC研究会の10周年を記念し,歴代の主査や運営委員による招待講演とパネルディスカッションからなる特別企画を実施し,これまでの研究会の振り返りと今後の展望について議論を行った.

表1 参加人数

研究会 全参加者 視覚障害者
(参加・発表者)
聴覚障害者
(参加・発表者)
028 会場18名
Zoom14名
発表8件
参加0名
発表0件
参加1名
発表1件
029 会場16名
Zoom10名
発表6件
参加0名
発表0件
参加4名
発表0件
030 会場28名
Zoom13名
発表13件
参加1名(1日目)
参加2名(2日目)
発表2件
参加6名(1日目)
参加8名(2日目)
発表7件

2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2025年度は実施なし.

3.総括

 1でも述べた通り,ハイブリッド方式の開催方法を堅持できるように工夫した点,ならびにハイブリッドの特長を活かして地方開催を2024年度を踏襲して2026年度に実施する予定である.現地とオンラインの両方の環境に十分な情報保障をお届けするために,これまで以上に工夫と労力を要することになった.現地に来られない方を呼び込みつつ,対面でのコミュニケーションによる議論の活発化を図ったためであり,それらの点は機能した.ただし,情報保障では担当者の負担が大きくなってしまった点は,前年度から引き続いての反省事項であった.

4.その他

 今年度から引き続き,ハイブリッド方式での開催にチャレンジすることになる.ただし,AAC研究会は小所帯の運営体制であるため,毎回負担の大きなハイブリッド開催はできない.オンライン方式のみ,対面方式のみとの組み合わせを検討しつつ,担当者にとって妥当な負担感に収まるよう研究会を運営していく.
 AAC研究会がこうした挑戦を続けられるのは,情報処理学会本体からのご支援があってこそである.主査として研究会を代表し,改めてここに謝意を表す.

http://ipsj-aac.org

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◆スポーツ情報学(SI)研究会

[主査:松原 仁,幹事:北原 格,木村 聡貴,相原 伸平]

1.定例の研究会活動報告

 第3-4回の研究発表会を開催した.

  • 第3回研究会 2025年11月27日(木) 京都橘大学 発表 15件(特別講演,一般発表を含む)
    現地参加者 約50名
  • 第4回研究会 2026年3月4日(水) 電気通信大学
    発表18件(特別講演,一般発表を含む)
    現地参加者 約50名
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2025年7月31日,8月1日に東京ビッグサイト会議棟6階で機械学会と共催でSports Informatics and Technology 2025(SIT2025)を初めて開催した.Sportec2025というスポーツに関する大きな展示会が開催されており,その併設イベントとして実施した.基調講演はスポーツ庁長官の室伏氏であった.一般発表(ポスター発表を含む)100件以上参加者約300人と大盛況であった.Sportecからアカデミズム以外の方々も数多く参加してもらった.スポーツ情報学はもっぱら情報処理学会とは異なるところで研究を含めた活動がなされいるので,本研究会が立ち上がったことを多くの関係者に知ってもらうことができたのはよかったと思われる.2026年度もSIT2026を開催する予定である(2026年は情報処理学会側の担当である).

3.総括

 発表件数が多いことからも本研究会を設立した意義は大きいと思われる.引き続きた学会などとの協力を含めて活動を広げていきたい.

4.その他

 状況は1年前と同様なので再掲する.スポーツ情報学に関わっている人の多く(というかほとんど)が情報処理学会と縁がなく会員ではない.研究会に対する関心は非常に高いものの,研究会会員になってくれずに非会員として参加する人が多いのが問題である.研究会会員になるためには情報処理学会の会員になる必要があるが,学会員になるメリットを感じてもらえていないものと思う(すでに他の学会に入っていてこれ以上学会を増やせないということであろう).全国大会でもスポーツ情報学に関する発表は多く分野としては広がっているのは明らかなので,地道に少しずつ学会および研究会の宣伝に努めていきたい.

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 ◇ネットワーク生態学(NE)研究グループ

[主査:田中 敦,幹事:鳥海 不二夫,山野 泰子,中条 雅貴,今井 哲郎,守田 智,藤木 結香,伏見 卓恭,伊東 啓]

1.定例の研究会活動報告

  第21回の研究発表会
 日時:2026年3月6日~7日
 場所:東北大学知の館
 35名の参加者があった.
 3件の招待講演,1件の国際会議活動報告,1件のポスター賞記念講演,25件のポスター発表が行われた.

2.総括
 定例のシンポジウムを行い,昨年よりやや少なめの参加者が現地に集まり活発な議論が行われた.
 また,東京大学と共催でネットワーク科学勉強会をオフライン・オンライン同時開催にて定期的に開催した(2025年度は10回開催).特に3/6は,シンポジウム内で開催しネットワーク配信を行った.毎回オフラインでは5名程度,オンラインでは20名程度が参加しており,ネットワーク科学研究に一定の寄与が出来ていると考える.
3.その他
  • 2026年度は2027年3月に福岡にてシンポジウムを行う予定である.
  • ネットワーク科学勉強会は引き続き継続して共催する.

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◇会員の力を社会につなげる(SSR)研究グループ

[主査:筧 捷彦,幹事:寺田 真敏,中山 泰一]

1.定例の研究会活動報告
 2011年12月27日に公開された『情報処理学会教育ビジョン2011』に記載されている,「教育に携わる諸部門とのさまざまな形での協働の推進に努めます」を実践する場として,2012年度より研究会グループとして活動を開始した.
 
 2025年度は,次の会合を主催した.
 会合名:第14回 情報科教員を目指す学生さんに向けてのガイダンス会 2025
 日時:2025(令和7)年10月05日(日)
 場所:オンライン
 https://ssr.isl.im.dendai.ac.jp/20251005
 
2.シンポジウム・国際会議等の報告
 2025年度には特に開催しなかった.
 
3.総括

 情報科教員を目指す学生さんに向けてのガイダンス会は,高校の先生と大学の先生のコミュニティを活用して,複数大学間にまたがって,情報科の先生を志す学生さんを応援しようという思いを形にしたものである.2025年度はハイブリッド(聴講者はオンライン,講師は東京電機大学 千住キャンパスで,一部オンラインで参加)で開催した.ハイブリッド開催でオンラインでの参加を可能としたことで関東地区以外からも参加があり,青山学院大学,東京電機大学,東京福祉大学,長野大学,日本大学,北海道情報大学,明星大学など学生24名,高校教員13名,大学教員10名,その他3名の構成で50名の参加となった.次回は,2026年は10月04日(日)を予定している.
 今後も,新たな取り組みへの着手や関東以外の地域とのコミュニケーションなどの協働の場の整備を,オンライン会合を併用していくことで普及発展に努めていく.引き続き,関係者の方々には積極的な参加をお願いしたい.今後も,様々な声を拾い上げながら,課題をひとつずつ解決していくことで,「教育に携わる諸部門とのさまざまな形での協働の推進に努めます」を実践していく.

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◇情報処理に関する法的問題(LIP)研究グループ

[主査:高岡 詠子,幹事:市毛 由美子,中山 泰一,登 大遊]

1.定例の研究会活動報告

 2015年9月に立ち上げた「情報処理に関する新たなルール作り」に関する研究グループは,設立当初から新たなソフトウェア契約のモデル案を提案しようという方向で勉強会を続けてきた.アジャイル開発を採用する企業・団体が急増しているが,外注を行う・受ける際に契約をどのように締結するのかが悩みの一つとなっており,2025年度は主にアジャイル開発におけるトラブルの事例分析を行なった.第88回全国大会において,まず我々の契約書についての要点を解説し,まずは行政機関へのモデル契約書の活用について議論した.そのあと2025年度に行なったトラブル事例について弁護士と実務家がそれぞれの立場で,それぞれのトラブルを回避するにはどうすれば良かったのかという点にフォーカスして議論を行なった.当日は会場からも活発な質問が寄せられ,我々の研究内容が必要とされていることを実感した.

  • 第1回(通算第60回) 2025年6月18日(水) 18:30~19:30 Zoom
  • 第2回(通算第61回) 2025年7月16日(水) 18:30~19:30 Zoom
  • 第3回(通算第62回) 2025年9月11日(木) 18:00~19:30 Zoom
  • 第4回(通算第63回) 2025年10月14日(火) 18:00~19:30 Zoom
  • 第5回(通算第64回) 2025年11月5日(水) 18:00~19:30 Zoom
  • 第6回(通算第65回) 2026年1月9日日(金) 18:00~19:30 のぞみ総合法律事務所
  • 第7回(通算第66回) 2026年2月13日(金) 18:00~19:30 Zoom
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • 情報処理学会第88回全国大会にてイベントセッションを行った
    第88回全国大会イベント
    2025年3月6日(金)12:40-15:10
    場所:第3イベント会場(ハイブリッド)
    タイトル:良くある事例から学ぶアジャイル開発トラブルの回避の仕方
3.総括

 2025年度に行なったトラブル事例分析により,提案している契約モデルの利点を具体的に示すことが可能となった.2026年度は契約モデルの活用を,周知啓発していく事を目指し活動する.

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調査研究運営委員会

◇ビッグデータビジネス利活用(PBD)研究グループ

[主査:石井 一夫,幹事:ゴータム・ビスヌ・プラサド,徳永 雄一,飯尾 淳]

1.定例の研究会活動報告
2.シンポジウム・国際会議等の報告
3.総括
4.その他