2020年12月11日
論文誌ジャーナル編集委員会
論文誌ジャーナル編集委員会
2019年12月に初めて報告された新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミックに伴う外出自粛など、人々の行動が制約された結果、テレワークを支えるためのICTサービスが急速に普及し、これまでのコラボレーション技術、およびネットワークサービスに関する研究成果により実現されるリモート社会の価値が認識されるものとなりました。コロナ禍が起こる以前から、日本政府は「Society5.0」を提唱し、その中で多様な働き方を実現するためテレワークの普及を推進してきましたが、その普及が進む一方で、ICTリテラシーの格差、セキュリティの問題、情報化の壁など、リモート社会の新たな課題も顕在化されてきました。経済発展と社会的課題の解決の両立の実現に向けては、これらの課題を解決するために、コラボレーション技術とネットワークサービス技術のさらなる進化の重要性がさらに増すものと考えます。
このような状況認識に基づき、情報処理学会論文誌において「社会課題を解決するコラボレーション技術とネットワークサービス」特集号を企画することを提案いたします。本特集において時宜を得て迅速に関連する研究論文を一括掲載することにより、社会に成果を公開・共有し、グループウェア、およびネットワークサービスに関する研究の一層の発展に寄与することを目指します。
本特集号で取り扱う主なトピックは、協調作業・協同活動支援、知識・情報共有、ソーシャルコンピューティング、コミュニティ分析、協調フィルタリング、安全・安心・新たな体験を創出するネットワークサービス、センサーネットワークを利用したサービス、医療・福祉・防災・観光等のためのネットワークサービス、分散あるいは実空間コラボレーション支援、教育・学習支援、マルチプレイヤーゲーム、コミュニケーション研究の理論・技術・応用・評価・実装・実践などを含みます。また、これに限定するものではなく、グループウェア、およびネットワークサービスに関する論文を広く募集します。奮ってご投稿くださいますようご案内いたします。なお今回の論文誌ジャーナル編集は「ゲストエディタ制度」によって行います。