中高生情報学研究コンテストポスター

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2020年度小中高教員新規入会キャンペーンのお知らせ
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#01
KinectとHMDを用いたVR避難訓練体験システム

チーム名:team HLY
堀澤 日景(北海道北見北斗高等学校 2年),石澤 空蒼(北海道北見北斗高等学校 2年),佐藤 嶺二(北海道北見北斗高等学校 2年),栗𠩤 健太郎(北海道北見北斗高等学校 2年)

【説明文】本研究では、怪我や身体的障害などの理由で避難訓練に参加できない人がいることに問題意識を感じ、先行研究をもとに避難訓練体験システムを開発した。 本システムはKinectというユーザーが特殊な装置を身に着けずにモーションキャプチャーを実行できる装置を用い、特定のジェスチャーによって3Dモデルを操作する。この方法により、マウスやキーボードのような現実世界とかけ離れた操作を用いずに直感的に操作することができる。設定は地震発生後の校舎からの避難を想定した。避難訓練としての有用性を得るためには周囲状況や避難経路の判断能力を養うことができる必要があると考え、避難中の不適切な行動を判定、記録し、ゴールである玄関に着いた時点で表示するようにした。 私たちの課題として、開発の遅さ故に、実験、検証が行えず、本システムの有用性を確かめられなかったこと、また、VR部分の実装、VR酔いに対する検証も不十分であったことが挙げられる、今後は、第三者によるアンケートを実施し、意見からシステムの有用性を高め、Kinect初心者でも容易に移動できる操作の実現、より危機感を持たせることができる避難訓練体験システムの実現を目指していく。

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#02
Pythonを用いた画像処理による文字認識採点支援システムの開発

チーム名:北斗情報班2
後藤 駿介(北海道北見北斗高等学校 2年),栄浪 健人(北海道北見北斗高等学校 2年),十亀 航輝(北海道北見北斗高等学校 2年)

【説明文】私たちは、Pythonを用いた画像処理による文字認識採点支援システムの開発をした。 近年,過労死認定などでメディアでも大々的に取り上げられる等,教員の労働環境が根深い問題である教員の労働環境について、 情報科学の観点から、労働の負担を減らす事が出来ないかと考えた。 先行研究によると、教員は採点業務に大きな負担を感じている。 また、教員がフリーウェアの採点支援システム「採点斬り」を利用していることと、利用について問題点があることを知った。 教員への聞き取り調査によって浮かび上がってきた問題点は以下の通りである。
 ・画像形式がjpgしか対応していないこと。
 ・画像切り取りの際、失敗した場合に1度しか戻れないこと。
 ・〇△?のボタンがなく、コメントでしか付けられないこと
 ・点数の表示される位置が固定されていることである。
これらの問題点を解決するソフトウェア開発を試みた。 完成した場合、通常の業務時間から約半分の時間で採点処理を行えることが予測される。

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#03
精神科相談サイトのテキストマイニング

チーム名:小野晶子
小野 晶子(山形東高等学校 2年)

【説明文】本研究では心の病気を取り扱う相談サイト上の,精神病患者による相談文を素材として,どのような単語が多く用いられているかテキストマイニングの手法で解析した。 インターネット上の相談サイトやSNSには,様々な病気を抱えた人々が自身の病状や悩みを綴っている。特に心の病気の患者について,彼らは何に関心を抱いているのか気になった。そこで、患者が発した言葉を解明することで,医療相談の際に病の重症度を定量的に測ることができると考えた。 解析の結果,うつ病,双極性障害,統合失調症の患者の文章には,具体的な時間や薬の名称,量などを表す単語が多く用いられていることがわかった。これにより、病名により差はみられるものの,患者は症状の持続期間、薬の効用や副作用についての関心が高いことがわかった。 今後は他の心の病の患者についても調べ,病気ごとの比較を行いたい。また、単語の量に男女差が見られたため,その原因についても考察したい。

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#04
アダプティブラーニングを用いた高等学校の情報科におけるプログラミングの授業法の研究

チーム名:福島高校SS部情報班
青木 優(福島県立福島高等学校 2年),狗飼 京也(福島県立福島高等学校 2年),藤田 健翔(福島県立福島高等学校 2年),沢田 慕(福島県立福島高等学校 2年)

【説明文】 2022年度より高等学校にてプログラミング教育が必修化される。しかし、情報科教員数の不足などの問題が未だに顕在しており、このまま必修化をスムーズに行うことは不可能だと考えた。そこで私たちは、教員の能力に頼らずにプログラミング教育を行える普遍的な授業法を生み出すことで、高校でのプログラミング教育における教育機会の均等化を目標に研究を行っている。 今年度の研究では、授業法の考案から教材作成まですべてを我々生徒が行い、本校1年生の情報の授業を使って実証実験を行った。授業法のポイントは、アダプティブラーニング採用により生徒個々人の学習進度と内容の最適化が行えることにある。生徒へのアンケートでは、授業内容に関する項目で理論平均値を上回るスコアを多数得ることができた。 これは専門の教員に依存しない学習形態の実現可能性を示すものと捉え、今後はこの授業法が今回取り扱わなかった単元でも有用であるかを検証していきたい。

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#05
アプリによる公開文化祭の利便化2

チーム名:ポケセンフクシマ
栗田 笑実花(福島県立福島高等学校 2年),佐藤 晴日(福島県立福島高等学校 2年),横山 航大(福島県立福島高等学校 2年)

【説明文】本研究は福島高校の公開文化祭において心配される迷子とそれによる混雑防止のため、独自にアプリを開発、配布したものである。今年度の研究は、昨年度に初めて開発と配布を行った際の反省を踏まえてアプリにアップデートを施工した。まず、パソコンとスマートフォンを有線で繋ぎインストールをする配布方法からオンラインストア上での配布に変更した。これによりインストール数が約8.5倍に増加した。次に昨年度には未実装であった歩きスマホ防止の呼びかけを起動時に行う機能を追加して、事故防止を心がけた。また、校内マップにおいて画面の拡大縮小機能を追加し、画面をより見やすくし、紙媒体との差別化を明確にした。広告面でもポスターにQRコードを記載しより容易にインストールが可能になった。来年度は、一部のUIの不具合解消と一般ユーザー(非学校関係者)からのフィードバックを得るため、アンケートの記入を勧告する機能の追加を考えている。

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#06
熱中症被害を意識した洗濯物乾燥予測システムの研究

チーム名:水戸工業高等学校A
渡邊 莉々歩(茨城県立水戸工業高等学校 2年),國井 大地(茨城県立水戸工業高等学校 2年),會澤 弘涼(茨城県立水戸工業高等学校 2年)

【説明文】
1.はじめに
例年、梅雨の時期には、洗濯物など室内干しをするケースが増え,意外に多いのが、熱中症被害である。
このような環境の中、雨・梅雨の悩みのアンケート(図1)の中で、洗濯物の悩みは、第3位の悩みである。そこで、本ステムを試作した。
2.研究内容
(1) システム構成
洗濯物乾燥時間予測、熱中症予測通知、熱中症防止の3機能で構成した。
①洗濯物乾燥時間予測
本システムは、洗濯物の乾く時間を予測して、実際に衣類に含まれている水分量を算出して、乾燥時間を算出し通知する。
②熱中症予測通知
熱中症の危険度の判定は、WBGT(日常生活の指針と運動の指針)を用いて算出し、これらの結果をメールにて通知する。
③熱中症防止 体温や汗の状態を計測して、危険な時には、自動的に体を冷却するというものである。
3.今後の課題
今年の梅雨時期から夏にかけて、実証検証を行い、システムの有効性について分析及び検証する必要がある。

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#07
汎用的な特徴を持つ画像認識システムの研究

チーム名:水戸工業高等学校B
渡邊 莉々歩(茨城県立水戸工業高等学校 2年),大類 航明(茨城県立水戸工業高等学校 2年),齋藤 颯汰(茨城県立水戸工業高等学校 2年)

【説明文】研究の背景 近年のスマートフォンやタブレット端末並びにPCなど、情報機器の高性能化やネットワークの普及は、メリットだけでなく、様残なデメリットも生み出している。 例えば、PCのOSを、最新バージョンにすると、今まで使用していたシステムが動かなくなったりする。 これらより、様々なPC上で動作する汎用性を持ちながら、ソフトウェアの再利用・部品化にも優れたシステムが求められている。そこで、本システムを試作することにした。 システムの特徴は2つある。 今回は、防犯用に適用した。例えば、自分が出かけるときに、カーテンを閉めてタンスも閉めて、電気を消して、出かける。そして、留守にしている部屋に、泥棒が侵入し、カーテンやタンスを開けたり、電気を付けたりすると、画像認識を行い、その結果を登録しているスマフォへ、通知する。 作システムの連携方法は5つのシステムが連携する。

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#09
minimax法によるリバーシの最善手の探索

チーム名:I want to cook 麻婆豆腐
亀﨑 裕登(茨城県立竹園高等学校 1年),安藤 悠太(茨城県立竹園高等学校 1年),比山 雅貴(茨城県立竹園高等学校 1年)

【説明文】私たちは、シンプルであるが奥の深いリバーシの深淵に迫るべく、最善手を探索するアルゴリズムの制作を行った。Javaでプログラムを作成し、今後、スマートフォンなどの低いスペックの端末でも動作させることができるアルゴリズムが必要になると考え、Androidのスマートフォン上で動作できるものを作成した。盤面の評価は評価関数、着手可能箇所、確定石の個数を用いて行った。これらそれぞれの要素の重要性は異なると考えられるので、それぞれの評価の要素に異なる重みをつけて最適な評価が行えるように工夫した。重みを設定するにあたっては異なる重みを設定したコンピューター同士を対戦させ、どの重みが最適かであるか研究を行った。その後、MiniMax法を使用して場合分けを行い数手先の盤面を樹形図で表していくことで、その中から最も良い手を探索した。

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#10
あなたとしゃべりたい 〜画像解析によるコミュニケーションツール〜

チーム名:並木10回生
柴沼 纏(茨城県立並木中等教育学校 3年)

【説明文】私の祖母が小脳萎縮症という難病を患って5年ほどが経過し、今では病院で寝たきりの生活を送っている。病気の進行に伴い、筋肉が衰え手足が動かせなくなり呂律もまわらないという症状から、会話が困難になってしまった。祖母にとって伝えたいことが伝えられないというのは、すごくストレスなことだと考える。だから、そんな祖母と必要最低限のコミュニケーションが取れるようなアプリケーションを開発したいと思い、今回「あなたとしゃべりたい」の開発をすることにした。喉から発せられる音を解析する方法や顔から画像解析する方法を考えて開発を進めた。限られた動きの中で祖母にあまり負担をかけずに楽にできる動作が「まばたき」だったので、このアプリは画像解析を用いて「まばたきを何回しているか」を解析することにした。まだ開発の余地が残るアプリではあるが、祖母とコミュニケーションをとるという道が開けたのはとても大きいことだと思う。

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#11
高校生が考える勉強アプリの理想形

チーム名:翔んで城玉
小島 空(城北埼玉高等学校 2年),松村 太貴(城北埼玉高等学校 2年)

【説明文】高校生のスマホの普及率が90%を超えた現在、多くの勉強支援アプリが存在する。 しかし、それらのアプリを開発するのは大人であり、私たち高校生の視点が欠けているものが多く散見される。また、私たちの学校にClassiというポートフォリオと学習管理システムを併合したサービスが導入され、1年以上が経過したがその利用率の低さに愕然とした。実際にデータの管理などを鑑みればとても大きな役割を果たすべき運命にあったはずのClassiは、なぜか我々スマートフォン世代にあまり響かなかった。そこで私たちは、新たな勉強支援アプリを提案するために、iOSアプリ (フロントエンド部分)および機械学習を行うソフトウェア(バックエンド部分)の開発を一から行った。そこでの反省を踏まえて、下記のようなアプリを提案する。
・ユーザーの操作が少なく感覚的である。
・勉強のスケジュールを立てる手助けをする。
・最新技術の機械学習で、効率の良い勉強時間等を提案してくれる。

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#12
カスタマイズ可能なゲームのスコアランキング表の開発

チーム名:かわぱそ
大本 和輝(川越南高校 3年)

【説明文】私が所属していたパソコン部では,部員が文化祭に向けて自作ゲームを制作している。それらのゲームに対応するスコアランキング表を開発した。以前はGoogleスプレッドシートやPythonを利用して開発していた(図1)が,新しいゲームに対応することができないという問題があった。そこで,NoSQL(Firestore)などを利用し,ランキング表として表示する項目をカスタマイズでき,簡単に新しいゲームに対応できるよう改良した。具体的には,ランキングサイトのJavaScriptが,URLからゲーム名などのパラメータを取得し,Firestoreへデータをリクエストする(図3 A)。次に,返されたデータを整形し,Vue.jsのテンプレート構文によって描画させる(図3 B)。ゲーム名などをURLで指定できるようになり,後輩への引き継ぎがしやすくなった。今後は,同じ順位のスコアが発生した際の処理が実装されていないことやスコアの取得クエリに無駄があるという課題を解決していきたい。

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#13
席替え専用ソフト「席替えくん」

チーム名:佐原高校数学同好会
齋藤 旭(千葉県立佐原高等学校 2年)

【説明文】ポスターにて詳しく説明できなかった、「設定」についてまとめます。 まず、設定では出席番号の追加/削除(1〜42)や、座席の追加/削除、席替えの手直し、といったことができます。 また、様々な形式の席替えに対応するために、オプションが用意されています。
1、前後別
「境界○列目」の項目で設定した列を境に、前の席と後ろの席が区別され、選ばれる席に制限をかけられます。
2、男女別
同性同士が隣の席にならないようにできます。
3、最前列の演出
最前列の席が選ばれたとき、悲しい音楽が流れます。
4、席の配置
席の配置を、7×6、5×8から選べます(縦×横)。
5、ラストワン賞
残りの席が1つしかないとき、席替えの神様が現れて一時的に全ての席を解放してくれます(+目押しチャンス)。
6、目押しチャンス
席替えの神様が現れてルーレットを目押しができる速さにしてくれます(0〜100%で調整可能)。

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#14
Webサイトと連携させた新たなVR空間内表現の実現

チーム名:VirtualPresents
國武 悠人(千葉県立柏の葉高等学校 2年),森 優貴(千葉県立柏の葉高等学校 2年),薮内 涼太(千葉県立柏の葉高等学校 2年),鈴木 大嗣(千葉県立柏の葉高等学校 2年)

【説明文】VRChatなどの普及を背景に、様々なコンテンツをVR空間上で表現することが求められている。VR空間とWebの連携がコンテンツ表現の可能性を広げる。しかし現状はその方法は多くない。本研究ではVRC_panoramaというコンポーネントによってVR空間に外部から干渉する方法を提案し、その具体的なアプリケーションとしてVR空間内にWebから画像を出稿することができるサービスを作成し、公開した。公開はバーチャルマーケット3というVR空間でのイベントで行い、260人がサービスを利用し、6人のVR空間開発者が我々の手法を取り入れた。

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#15
パズルゲーム「abecobe」のUX向上のために使われた技術

チーム名:けいだろう
浅野 啓(渋谷教育学園渋谷高等学校 2年)

【説明文】abecobeは、上下左右逆方向に動く2つのキャラクターを操作し、同時にゴールさせるスマホ用パズルゲームです。本研究では、主にabecobeのシステム、そしてデザインの2つに分けて研究を行いました。システムではステージの自動生成、そして256進数を用いたステージの文字列化について、デザインではユーザーの分析を得てabecobeのデザインの変化について研究をしました。

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#16
光るダンススーツの製作と実践~マイコンを活用して文化祭にエンターテインメントを~

チーム名:つくこま
中安 将太郎(筑波大学附属駒場高等学校 2年),高木 紘希(筑波大学附属駒場高等学校 2年)

【説明文】僕たちは、文化祭のステージ企画としてこの研究をすることに伴い、専門的な知識がない高校生でもできるような簡単な装置と手頃な値段でできる光るダンススーツを開発し、成功に至った。まずは、値段の面だが、esp-wroom-32は一個約1500円で有機ELワイヤーは一本約1000円で、値段はかなり安く済んでいる。次に装置の方だが、espにボタンを押したら何秒後に信号を出すかをプログラムして、その信号を変換してワイヤーを光らせているだけなのに、簡潔なプログラムでありながら見る人を楽しませるだけの十分な効果がある。課題としては、ダンサーが同時にボタンを押す練習をしなければならない点が挙げられるが、これはespnowというesp独自の通信手法を使えばクリアできそうで今後はその開発をしていこうと思う。もともと僕たちは専門的知識がなくそれでも一か月ほどで成功することができたので、この技術で全国の高校文化祭が魅力的になり、たくさんの歓声が上がることを願っています。

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#17
格子モデルによる歩きスマホの危険性の可視化

チーム名:中央大学附属高等学校A
小川 瑞貴(中央大学附属高等学校 3年)

【説明文】歩きスマホの危険性は日々訴えられているが、歩きスマホをする人の数は一向に減っていない。この問題を解決するには、歩きスマホによって起こり得る事故をわかりやすく可視化し、ユーザーに理解させることが必要だと考えられる。本研究では、横断歩道において歩きスマホをする人としない人が混在する状況を想定し、歩行者同士の衝突事故がどのように発生するかを可視化するシミュレータを構築した。さらに、このシミュレータを用いて、歩きスマホをする人の割合と、スマホに熱中し過ぎて対向歩行者に気づかず直進してしまう確率を変化させたとき、衝突発生回数がどのように変化するかを調べた。結果として、この2つの条件では歩きスマホをする人の割合の方が衝突事故の発生率に直接的な影響を持つことがわかった。したがって、歩行中のスマホへの熱中度よりも歩きスマホをすること自体が歩行者同士の衝突の危険性を高めることが示唆された。

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#18
Excelを用いた熱伝導の数値シミュレーション

チーム名:中央大学附属高等学校B
泉 裕人(中央大学附属高等学校 3年)

【説明文】私が通う中央大学附属高校の教室棟は、東側高階の教室が暖かく、西側地階の教室が寒いという特徴がある。このように一つの建物内に温度差ができるのは、場所により日当たりが異なることが原因であると考えられる。そこで私は、この身近な現象のシミュレーションによる検証を試みた。具体的には、日当たりがよく暖まりやすい屋上を高温熱源、建物の下で日の当たらない地面を低温熱源とみなし,建物内の温度の時間変化を熱伝導方程式の定常問題として扱い,解析対象をメッシュに分割する差分法を用いて解くことで解析した。実験では,単純な環境として体育館をモデルにシミュレーションを行った。結果は,建物の屋上側から地階に向かって時間とともに温度勾配が生じる様子が可視化され,建物内のある地点では最終的に一定の温度に収束する様子が示された。このような身近な現象のシミュレーションは,普段の授業において生徒の興味関心を高めるのに役立つと期待している。

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#19
学校教育とスマートフォンの共存

チーム名:かえつ有明高等学校
山本 拓夢(かえつ有明高等学校 2年),片山 大輝(かえつ有明高等学校 2年)

【説明文】私たち学生の学習のあり方はスマートフォンの登場によって大きく変化した。検索機能や多岐に渡る動画学習サービス、情報を共有するプラットフォームなどを用いて学習を進める機会が増えた。スマートフォンが人類の生活の一部になりつつある今、私たちは学校教育とスマートフォンのあり方について考え直さなければならない時期へと突入している。私たちはこの二つは、決別するべきではなく、共存していくべきだと考えている。私たちの所属する学校で調査してみると生徒、先生共にスマートフォンのルールに対する満足度が低いことが明らかになった。そこには、学校教育とスマートフォンが共存しているとは言えない環境が存在しているのであった。この事実から私たちは、ルールが定められるまでの過程に問題があるのではないかと仮説を立てた。少しでも今の現状を変え、共存へと前進していくことを目的に、調査・検証と考察を行い、ポスターにまとめた。

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#20
学校におけるスマートフォンの管理の在り方

チーム名:SALT チーム3
髙木 優梨香(かえつ有明高等学校 2年),平田 彩花(かえつ有明高等学校 2年),井下田 彩果(かえつ有明高等学校 2年)

【説明文】昨今、中高生のスマートフォン利用者は激増しています。スマートフォンを使用し、学習の効率向上、緊急時の連絡などスムーズに行うことができる時代になりました。しかし、学校で使用するとなると、学習中にSNSを使用してしまう。教師が生徒の私物である携帯を破損してしまう。等の問題点もあります。
そこで私たちは新たなスマートフォン管理商品を考えました。私たちが考えたこのマルチケースは、自己管理能力向上、学習面でのスマートフォン使用のサポートとなります。また、マルチケースはカラーリングを増やしたり、デザインをアレンジできるクリアタイプ等をもうけ愛着をもてる仕様にしました。 学校現場でスマホをどう使用するのか、どのように管理していくの か、私たち生徒と学校とが意見を交換し、策定していくことが 必要なのではないでしょうか?

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#21
IN-PHONE 学校へのスマホの持ち込み

チーム名:Obe
土生川 正憲(かえつ有明高等学校 2年),大辺 理生(かえつ有明高等学校 2年),権田 遥平(かえつ有明高等学校 2年)

【説明文】我々の学校ではBYOD(Bring Your Own Device)という自分のデバイスを学校に持ち込み、授業で使用するプログラムが行われている。アクティブラーニングが豊かな環境で、自主的・主体的に学ぶには、教科書や授業プリントだけに縛られず、自らネットなどの技術的資料を使いリサーチをし、パソコン・スマホのみでできる作業を行うことによる学びの効率化に気づくことができた。AIが発展する未来ではネットやSNSを上手に使うスキルや、コミュニケーション、プレゼンテーションなどのソフトスキルが必要とされるだろう。我々の提案では、全国の学生の多くが保持しているスマホを使い、生徒の教育をよりよくしたい。我々は中高生対象のアンケートを取り、制限されていてもスマホを使用したいという非常に我々の提案をサポートするデータを集めることができた。今後も、もっと大規模な調査などで、本格的に商品化に向かいたいと考えている。

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#22
micro:bitを用いた農業用遠隔地モニタリングシステム

チーム名:UECスクール
大石 彰人(東京学芸大学附属高等学校 2年),鈴木 悠太(矢板東高等学校 2年),清水 大輔(工学院大学附属高等学校 1年)

【説明文】 私たちのグループは、uec:bit (micro:bitの電通大互換機)を用いた農業用遠隔地モニタリングシステムを考案した。  このシステムは、遠隔地の湿度と温度、気圧のデータを監視することができるものである。  私たちは、このシステムを実現するために2つの装置を製作した。  一つ目は、Bluetoothを用いた装置である。この装置は1台のmicro:bitとセンサーを搭載した3台のuec:bitがBluetoothで通信し、micro:bitと気象データを見るPCはUARTで通信する。micro:bitとuec:bitの通信部分はJavascriptで、micro:bitとPCの通信部分は Processingで実装した。  二つ目は、WiFiを用いた装置である。この装置はBluetoothを用いた装置に加え、PCの代わりにRaspberry Piを用いた。データが送られたRaspberry PiはサーバーにそのままWiFiを通じてアップロードする。ユーザーはWebアプリを通じてデータにアクセスできるようにした。WebアプリはJavascript、Raspberry Piで行う処理はPythonで実装した。  今回、製作した装置は耐久性がないという問題点がある。防水や防塵して装置をより頑丈にしたい。

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#23
スマートフォンを用いたロボット制御

チーム名:エレクトラ
麻生 英寿(東京大学教育学部附属中等 5年)

【説明文】普段の生活に欠かせないスマートフォンには、加速度やジャイロセンサーといったロボットの制御に欠かせない様々なセンサーや移動体通信技術などがふんだんに盛り込まれている。 この研究では、ロボットの制御にスマートフォンを用いることで開発コストを抑えながら信頼性を高められると考え実際に製作することでその有用性を確かめた。 その結果、スマートフォンを用いることによってコストの削減だけでなく、移動体通信とUDPホールパンチングを組み合わせることで、 地球上のどこからでも操縦できる機能やスマートフォンの計算能力を生かした複雑な制御も行えるという様々な利点も見つかった。 今後は、飛行時の姿勢制御や自律制御に取り組みたい。また、これらの利点を発揮できるレスキューロボットの開発も行いたい。

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#24
夕張市におけるバス転換後の公共交通の利便性の変化

チーム名:トライスター
佐々木 俊哉(東京大学教育学部附属中等教育学校 5年)

【説明文】市内の鉄道の廃線を自ら受け入れた夕張市。その背景には、鉄道の廃線を契機に市内の交通体系を刷新しようという夕張市の思惑があった。減便で利便性が低下した鉄道に変わり、市内交通をバス路線に一本化・運行本数を拡充することで市内の公共交通の利便性を向上させる目的だ。今回、そんな夕張市の実例を地図も用い検証した。検証に際し収集した情報は、駅・バス停の位置と運行経路の二つ。駅・バス停から徒歩5分で行くことができるエリアを半径400mの円として地図上に表示することで、公共交通の利用しやすさを視覚的に捉えることができると考え主題図を作成した。作成して、やはりバスは停留所の感覚が短いため、アクセスのしやすさは各段に良くなっていることがわかった。

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#25
異なる探究に共通する問題解決のプロセス

チーム名:Wooden M
石原 大聖(千代田区立九段中等教育学校 4年),齋藤 就元(千代田区立九段中等教育学校 4年)

【説明文】私たちは情報の科学で学習した問題解決学習を生かし、総合的な探究の時間で卒業研究に取り組みました。実際に情報の科学の授業で学んだ問題解決の手法を卒業研究に応用し、プロセスを意識してテーマ設定から文献調査、実地調査までを行いました。テーマ設定や振り返りではシンキングツールを用い、文献調査や、アンケート調査、作品制作においてはコンピュータを活用しました。今回発表する卒業研究のテーマは、「日常生活に利用できるアプリケーション」「木造建築に対する意識の改善」の2つです。探究のテーマはそれぞれ違いますが、プロセスを比較することで分かった共通点と相違点について発表を行います。

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#26
プログラミング学習における教育版Minecraftの活用

チーム名:UNIX研究同好会
小西 姫奈(東京都立三鷹中等教育学校 4年),山森 啓貴(東京都立三鷹中等教育学校 4年)

【説明文】本研究では、これからのプログラミング学習において現在の学習法よりさらに易しく、楽しみながら学ぶ方法はないか考察した。そこで興味を持ったのが教育版マインクラフトだ。大会などを通じ部員と共に様々な活動をしていく上で、教育版マインクラフトがプログラミングの基礎学習の導入に適していると思われる点が多く見受けられた。
・ペアプログラミングの概念を理解することができる。
・プログラミングの結果を視覚的に確認することができ、変数、乱数、条件分岐などの概念を理解することができる。
・座標の概念を理解することができる。
以上のことが挙げられる。全体を通し、教育版マインクラフトを使用する上で問題に直面することが多く、それを解決するために思考することがプログラミング学習への意欲や知識、感覚、技術の向上に繋がったと考える。 また本研究後、更なる学習のためにプログラミング環境の構築や、基本情報技術者試験に取り組む事ができた。

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#27
Pythonを使ったHTML作成補助ツールの開発

チーム名:都立町田高校パソコン同好会
武田 和大(東京都立町田高等学校 2年),清水 亮祐(東京都立町田高等学校 1年),柳鳥 凌太(東京都立町田高等学校 1年)

【説明文】情報の授業においてHTMLのページを作っていた際に「タグの意味が分かりにくい」という声を耳にしました。そこで今授業で学んでいるPythonを用いて解決できないかと考え、この研究を始めました。その使用方法を簡単に説明します。 まず最初にタグを自分で決めておきます。例えば改行を表すタグは本来 <br>ですが、<改行>などのように内容部分を自分で決めることができます。次に自分で決めたタグを用いてHTMLを書きます。そしてPythonに、自分の書いたHTMLファイル、書かれている内容、自分で定義したタグを指示に従って入力していきます。それを送信するとタグが正しいものに変わった新たなファイルが生成されます。 このプログラムを用いて何人かの生徒にページを書いてもらったところ、反応は概ね良好でした。しかし、マウスが使えないなどの初学者には使いにくい部分が残るのでそれを改善できるように開発を進めていきたいです。

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#28
非GPS環境下における無人航空機自律飛行制御

チーム名:Tamagawa Academy UAV Team
岡田 崇靖(玉川学園高等部 3年)

【説明文】無人航空機技術の著しい発展により、衛星利用測位システム(GPS)を使用した自律飛行などは、幅広い分野で利用されている。しかし、室内などGPSを受信することができない環境での自律飛行には課題も多い。私は、少ない数のセンサー、簡単な演算のみでの室内自律飛行を目的として研究を行なった。昨年度、室内などの非GPS環境下で無人航空機の自己位置を維持する自律飛行制御についての研究を行い、今年度は、さらに非GPS環境下での室内探索について研究を行った。探索は、機体に搭載されたカメラを用いて、室内に引かれた線をたどることで行う。Ryze Technology社のTelloを使用し、画像処理には、OpenCV2を用いた。実験は大きく分けて2種類行った。1つ目は、三種類の制御方法の違うプログラムを比較し、最適な制御方法を見つけるもの。2つ目は、室内を探索するために必要な角を曲がる動作についての実験を行った。結果として、最適なプログラムを見つけ、室内の探索を安定して行えた。

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#29
ニューラルネットワークを用いたカメラによるライントレース

チーム名:機械学習の利用
野田 基(玉川学園高等部 3年)

【説明文】ライントレースにおいて光センサを用いた従来のフィードバック制御では複雑なコースや外乱光に対応できないので、カメラを用いてライントレースを行うことにした。カメラを用いたライントレースの先行研究では、画像内のラインの終点位置から車体のステアリングの角度を設定する研究などがあった。しかし、それらの手法はラインの損失や光量の違いがあると正しく処理できないことが想定された。そこで私は、画像の局所的なデータを使って処理を行うのではなく画像全体を使って処理を行えるニューラルネットワークを用いた手法を開発した。今回は回帰型のネットワークでライントレースが行えるかを検証し、最適な構造を新しく考案した評価関数で調べた。また、回帰型ネットワークを使用したライントレースが遮蔽物にどの程度まで適応できるかを調べた。

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#30
交通信号機の新システム開発

チーム名:Tamagawa Academy Science Club Transportation Systems Group
中山 敬太(玉川学園高等部 3年)

【説明文】私は、交通信号機の新システムを2つ開発し、実証実験を行った。 1つ目はドライバー支援システムである。これは、信号機からドライバーに信号機の色情報を通信で伝えるというものである。実証実験では、2.4GHz帯の無線規格ZigBeeで色情報を通信して、ロボットを自律走行させた。ロボットは信号機の色に応じて、交差点を通過したり手前で停止したりすることができた。 2つ目は信号機認識支援システムである。信号機からスマートフォンに色情報を送信し、映像と音声で通知するというものだ。歩行者等による事故を防ぐ狙いがある。実証実験ではBluetoothを利用して通信を行った。支障なく通信することができた。 これらの実証実験を通して、システムの有効性を確認することができた。2つのシステムを合体して利用すれば、交通に関与するすべての人を包括的に支援できるようになる。交通事故を削減したり、目の不自由な方の補助、車いすの自動運転化にも役立てたりするだろう。

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#31
無人航空機を利用した新しい救急システムの提案

チーム名:玉川学園高等部AIWatch班
西岡 英光(玉川学園高等部 1年)

【説明文】今回、ドローンを活用した新しい救急システムを提案したい。アトピーなどのアレルギーを持つ人は、熱中症のリスクが高く、食べ物のアレルギーがある人は、運動誘発性のアナフィラキシーの可能性が高いと言われている。私は、外出時にこのようなリスクのある人が携帯できるようなTelloという小型のドローンを使用した救急システムを開発した。今回救急システムに2つの機能を開発した。1つは、自宅にいる家族がドローンに搭載されたカメラを通してその人の様子や周りの状況を詳しく知るために、遠く離れたところからもリモートデスクトップを利用し、ドローンを遠隔操作できるシステムを開発した。2つ目は、ドローンが近くにいる人を、自動探索し救助を求めることができるようにした。まず、ドローンのカメラ画像をYOLOv3で画像処理して人を認識し、人いる方向に自動で向かう。次に、倒れてしまっている場所に誘導することのできるシステムを開発した。

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#32
機械学習を用いた株価予想と分析

チーム名:溜まり場
石原 太陽(玉川学園高等部 2年),樋山 資記(玉川学園高等部 2年),熊倉 貫聖(玉川学園高等部 2年)

【説明文】株価とは株式の価格のことでその企業の業績などによって上下する。時系列データの機械学習により株価の変動が予測できないか興味を抱いた。ニューラルネットワークとディープラーニングは機械学習における中間層の数の差異がある。ランダムフォレストアルゴリズムは多くの決定木によって機械学習を行う。実験方法は、GAFAの4つの株に絞り各手法で機械学習させ相対誤差を比較し、どの手法が最も適しているかを実験した。ディープラーニングは中間層の多さによって過学習を起こし精度が落ち、ランダムフォレストではそもそも決定木の精度を上げることが困難なため精度が低下すると私たちは考え、ニューラルネットワークが精度が高いと予想した。各手法で実験を行ったところ、最も精度が高かったのはディープラーニングだった。ディープラーニングを用いる際には予想していた過学習は起きず、中間層の数を増やすことで精度が向上したと考えられる。

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#33
迷路を短時間で全探索するアルゴリズムの研究

チーム名:玉川学園中学部 國吉仁志
國吉 仁志(玉川学園中学部 1年)

【説明文】 私は、被災したビルに見立てた広さ不定の迷路を探索して被災者を見つける自律走行型のレスキューロボットについて研究している。災害時、全ての被災者を短時間で見つけることは重要である。そこで、迷路を全探索するために必要な実走行時間を最適化することを目的に研究した。 本研究では、マイクロマウス競技で用いる広さが既知の迷路を短時間で全探索するアルゴリズムを広さ不定の迷路に適用する方法と、より走行時間の短縮される改良版を提案し、シミュレーション上で検証する。ロボットの直進や回転の実測値を測定し、コンピュータ上で迷路を500種自動生成し、各手法での探索経路をシミュレーションした結果を解析し、ロボットが走行した場合の実時間を計算で求め比較した。 検証の結果、新手法および改良版は迷路を全探索可能なことがわかった。新手法は拡張右手法より走行時間が約17%短縮された。さらに改良版では、改良前より走行時間が約1%短縮された。

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#34
コンパイラ基盤bittnの設計と評価 -プログラミング言語を簡単につくる-

チーム名:π&cone
二ノ方 理仁(芝中学校 1年)

【説明文】ドメイン固有言語(Domain Specific Language: DSL)は、簡潔に書くことができ、構文の自由度が高いため、作成は有益である。しかし、既存の環境でDSLを作成すると時間と労力がかかる。本研究は、効率的にDSLを作成するためのコンパイラ基盤bittnの制作を目的とする。本手法は、中間コードをバックエンドで再利用する方法、バグの起こりにくいPEGパーサを採用する方法、開発者の記述場所をbikefileに一元化して見つけやすくする方法から成る。bittnで作成したDSLとフルスクラッチで作成したDSLを比較し評価した結果、新しいDSLを作成する際の記述行数は62%減少、機能を追加する際の記述行数は67%減少するなどの効率化を実現できた。この効率化により、開発者が型システムや構文のデザインに多くの時間と労力を使えるため、より多様なDSLが生み出される可能性がある。

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#35
空気のよどみの測定と改善

チーム名:KFM
福田 萌(日本女子大学附属高等学校 3年),加藤 槙莉(日本女子大学附属高等学校 3年)

【説明文】私達は毎年冬になると教室の空気が淀むという問題に気づき、空気の淀みを数値化して認識してもらうことで換気を促進したいと考え研究を行った。本研究では先行研究を基に、空気の淀みの要素として酸素濃度と匂いに着目した。まず匂いセンサをArudinoを用いて自作したが、実地計測はできなかった。酸素濃度の測定には理科の実験用に開発された酸素センサを用いた。測定の結果、授業の前後で酸素濃度は減少した。一方アンケートの結果、授業の前後で空気は綺麗になったという回答が得られた。今回の実験は計測方法を試行錯誤したため利用できるデータが少なくなったが、データ数を増やせば酸素濃度とアンケート結果の相関関係の正確性を高められると思った。今後はお弁当の臭いやハウスダストを測定し閾値を超えた場合に換気を促すシステムの構築を行ったり、アンケートを男女別に行い男女の空気の淀みに関する意識の違いなども読み取りたいと思う。

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#36
pythonを用いた3次元グラフィックス

チーム名:yawn
菅原 瑞(逗子開成高等学校 2年)

【説明文】pythonを用いて、3次元の物体のデータを描画するレンダラーを作成した.ラスタライズという手法を用いたものと、レイトレーシングという手法を用いたものの2種類を作成した.どちらもOpenGL等のライブラリを用いず、3次元物体のデータ構造を考えることからはじめたので、非常に手間がかかった. 処理速度が遅いとされるpythonで、高速に処理する方法を考えた.計算ライブラリnumpyを用いて繰り返し処理を高速化したり、関数の呼び出し回数をできるだけ減らしたりした。結果、pythonといえども、工夫すればかなり速くレンダリングすることができることがわかった。

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#37
スマートなゴミ拾い

チーム名:富山県立高岡高等学校 情報班
岩島 圭悟(富山県立高岡高等学校 2年),坪本 桂青(富山県立高岡高等学校 2年),川邊 清志朗(富山県立高岡高等学校 2年),栁澤 祐太郎(富山県立高岡高等学校 2年)

【説明文】海洋ゴミに脅かされる富山湾を守るためにエッジコンピューティングによる画像認識技術を搭載した自律型お掃除ロボットの実用化を目指し,動作の軸となる画像認識に注目して最適な機械学習モデルを追求した。メジャーな3つの機械学習モデルである「SSD」「YOLOv3」「Faster R-CNN」に着目し,実際に回収実験を行うことで各モデルの特徴を得て,そこからどのような特徴のモデルがゴミの認識及び短時間での動作を可能にするのかを考察した。実験の結果、SSD、YOLOが認識精度、所要時間ともに優れていることがわかり、そこから判明した特徴を生かして、我々で新たな画像認識モデルを開発し検証した結果、先の3つのモデルを比べる実験において一番評価の高かったSSDと比べても40%の性能向上が見られた。考察として、モデルサイズ(認識システムの規模)が小さいほど良い評価を得ていることと今回は貧弱な処理環境での実験だったことから、搭載できる処理能力に応じて処理速度と精度のバランスを取ることが有効なのではないのではないかと考えた。

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#38
統計情報を正しく読むための知識とその実践的事例に関する研究

チーム名:キャタピッコ
高瀬 優志(富山県立大門高等学校 1年),中町 鴻太(富山県立大門高等学校 1年),西田 翼(富山県立大門高等学校 1年),平野 正俊(富山県立大門高等学校 1年)

【説明文】世間一般に公開されている統計情報の正しい読み方について基本的な知識やその数学的な背景を学び,その知識を実践的な場面で利用することができるようになるため,具体的な事例を選んで実際にアナログ的に実験をして調べてみた。池の中にいる魚の数を予想する捕獲再捕獲法について実際に確かめてみた。また,OR(オペレーティングリサーチ)の手法を利用して日常生活で体験する事象をシミュレーションしながら応用する事例について研究を進めた.一例として同窓会の会費(1500円)に対して,幹事が用意すべきおつりの種類や枚数について条件を変えシミュレーションを試みた.シミュレーションには表計算ソフトを利用して研究を進めた。

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#40
強化学習による人型モデルの直立姿勢制御

チーム名:電子情報研究部
堀 彰悟(石川工業高等専門学校 3年)

【説明文】強化学習による13関節3D人型モデルにおける直立姿勢制御について研究した。自然な立ち方を学習させるため、報酬の与え方について検討を行った。1つ目の方法として、頭の位置が一定以上なら報酬を与えることで学習を行った。その結果、倒れないように膝を曲げ伸ばしするようになった。その場にとどまっていてほしいため、2つ目の方法では頭の位置を報酬に加えることにした。その結果、多少ずれるが安定的に立っていられるようになった。ただ、仁王立ちしてしまうため、それを改善すべく3つ目の方法では足や背骨の地面との向きを報酬に加えることにした。その結果、まっすぐ立つようになったが、バランスをとるための動きで足が細かく震えてしまう結果になった。最小限の動きで、立つことが理想のため、4つ目の方法として、それぞれのパーツの速度を報酬から減点することにした。その結果、動きは小さくなったが、前傾姿勢になってしまうという結果になった。

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#41
ハニーポットを使用した攻撃の観測と考察

チーム名:ykyuki.net
窪田 靖之(川北町立川北中学校 2年)

【説明文】現在、普及化を勧めているIPv6ではIPoE方式の通信が使われている。IPoE方式の通信ではルータやアダプターなどを必要とせず、エンドツーエンドで通信をする。これは、シンプルにインターネットへ接続できるというメリットがあるが、ルータにより守られないため多くの攻撃を受けると考えられる。一般的な家庭にも攻撃は来るのかを確かめるために、Raspberry PiにCowrieというSSHのハニーポットを導入し、1週間公開した。設置後、攻撃数は2日目までは増え続け、以後同程度で推移した。国別の攻撃数では19の国からアクセスがあり、アイルランドが多数を占めていた。これらの結果をもとに考察を行った。攻撃が増えた理由はIoT検索エンジンにインデックスされていたことなどが考えられた。この結果からインターネット上では常に身の回りに危険があり、狙われていることがわかった。

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#42
宇宙船AI -強化学習に挑む-

チーム名:森本新太郎
森本 新太郎(福井県立高志中学校 2年)

【説明文】僕はこれまでデータ分析やニューラルネットワークについてAIの研究をしてきた。 今回は弾幕ゲームを作成し、宇宙船を動かして隕石を避けるランダムフォレストを活用した強化学習のAIを作成し研究した。 隕石の方向や宇宙船との距離などを説明変数とし、ぶつかったかどうかを目的変数とすることでうまく避けられると仮説を立て検証したが、結果避け続けることはできなかった。 原因は、データの方向に偏りがあることが推測されるが、説明変数を変更すれば、もっと良い学習ができると考えている。 これまでの研究で学習させる要素と求める解を適切に設計することが重要であることが分かった。新聞やメディアではAIがすべてを解決する魔法のように語られているが、そうではなく、AIを開発するには人がきちんと設計し、試行錯誤や実証実験を繰り返しながら開発しなければ実用化が難しいと感じた。しかし今回の研究で更にAIの奥深さを知り、興味が増した。今後も僕はいろいろなAIの手法を勉強しデータ分析や新たな解を求める研究を続けたいと思った。

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#43
太陽自動追尾装置の開発と評価 〜自動ソーラークッカーを目指して〜

チーム名:放課後プログラマー
伊東 優実(福井県立高志中学校 2年)

【説明文】本研究で􏰀、自動ソーラークッカーを目指してマイコンを用いた組み込 みシステム􏰁製作を行い、性能を評価した。屋外で使用することを想定 し、現在位置および日付・時刻を取得するためにGPS受信機を使用す る。GPS受信機より取得した情報をもとに、そ􏰁地点に適した太陽高 度・太陽方位を計算し、2つ􏰁サーボモーターを制御する。ソーラークッ カーを設置する場所􏰁傾斜など􏰁影響されないように3軸􏰁加速度セン サを用いて、フィードバック情報付き􏰁サーボモーターをPID制御する。 これら組み込みシステムにパラボラ型半球を取り付けて焦点温度を計 測することでソーラークッカーとして􏰁性能を持っているか評価した。

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#44
機械学習による生物生息調査の可能性

チーム名:自然科学部チームAI
山本 一輝(静岡県立掛川西高等学校 2年),伊藤 大悟(静岡県立掛川西高等学校 2年),山本 透馬(静岡県立掛川西高等学校 2年),二村 錬(静岡県立掛川西高等学校 2年)

【説明文】従来の生息調査の手法では、調査対象に関する多くの専門的知識が必要とされ、手軽に生息調査を行うことができない。そこで私たちは、機械学習のうちのCNNを用いて生息調査を自動化させることを目的に本研究を開始した。今回はKerasを用いて独自に作成したorgモデルとmap指標に基づいた識別精度が高いYolov2モデルの2つを用意した。orgモデルでは学習に用いる画像データ数が多いため、処理速度の高速化に特化した独自の画像データ生成の手法を開発し、そのプログラムを用いて学習をさせた。Yolov2モデルでは、はじめに淡水魚全般を識別できるモデルを作成した。そして、そのモデルを用いて自動で学習データを生成するプログラムを作成し、学習させた。平均識別精度はorgモデルが98%でYolov2モデルが88%となった。また、Yolov2モデルではRaspberry pi上でのリアルタイム識別に成功した。現在は3Dプリンターで作成した耐水用容器を用いて実用実験を行っている。今後は調査の対象を増やしていきたい。

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#45
単眼カメラによる茶園管理機自動化システムの開発

チーム名:静岡県立掛川西高等学校
川下 健太(静岡県立掛川西高等学校 2年)

【説明文】本研究は、単眼カメラによる低コストでロバストな茶園管理機自動化のメソッドの開発を目的とした。まず、入力画像から茶うねの始点、終点、管理機が走行可能なスペースを検出するため、蓄積した複数のtargetを用いたHistogram Backprojectionを行い、出力画像を提案する指標を用いて評価することで選択して茶園のうねの領域を検出する。そして、それに2つの閾値を用いたHysteresis thresholdingを用いて茶うねの始点、終点を検出し、提案する茶園のうね間のスペースの形状に合わせたinlier (茶うね間のスペースであるデータ点)抽出を行って管理機が走行するうね間のスペースを直線で近似する。また、うねの始点、終点ではKalman filterを用いてノイズを軽減する。実験により、このメソッドは最大89%の正確性が確認された。今後はさらにロバスト性を高め、実用化を目指す。

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#46
画像解析によるブロック塀と点字ブロックの識別 ーハザードマップの自動作成と視覚障害者の歩行支援ー

チーム名:ちくわ
服部 真吾(名古屋大学教育学部附属高等学校 2年),高橋 承希(名古屋大学教育学部附属高等学校 2年)

【説明文】 ブロック塀の倒壊に巻き込まれて死傷する事故や、視覚障害者が駅ホームから転落する事故の危険性はこれまで指摘されてきたが、予算や労力のため、まだ充分な解決に至っていない。そこで、これらの問題を低予算かつ短時間で解決するためLyfeとLWSの2システムを作成した。
 Lyfeは「通りの画像」データから危険なブロック塀を検出し、ハザードマップを自動的に作成する。今後はGoogleStreetViewなどの公開されている大規模な画像データを用いて実用的なハザードマップの作成を目指すとともに、機械学習を利用することでブロック塀以外の危険物の検出も目指す。
 LWSはHSV処理と分割処理を用いて点字ブロックの位置と方向をリアルタイムに検知する。これをRaspberryPiに搭載し、音声案内と組み合わせることで駅ホームからの転落を防ぐことができた。今後は深度推定などの機械学習を利用し、ホーム以外でも利用可能な信頼性の高い歩行支援システムの開発を目指す。

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#47
ディジタル名刺活用について

チーム名:松阪高校B
杉本 昂大(三重県立松阪高等学校 2年),田村 亮(三重県立松阪高等学校 2年),上西 涼花(三重県立松阪高等学校 2年),沼田 佳歩(三重県立松阪高等学校 2年)

【説明文】現代、日本の多くの社会人が紙の名刺を使っている。紙の名刺は管理が煩雑で、環境にも悪い。 ネット社会のいま、大人たちが不便さを伴う紙の名刺を使い続けるのはなぜなのかと気になり、今回の研究を始めた。 まず、生徒の保護者、教師等の119名を対象に、名刺の所持の有無、掲載情報、「紙の名刺を交換する」メリットとデメリットについてアンケートを行った。 その結果、名刺に載せられている情報は、結果のように必要最低限の情報であることが分かった。そのほとんどは、携帯やパソコンを用いて相手と連絡するための連絡先であった。私たちは、今回行ったアンケートと10代から40代の各年代での日本人のスマートフォン所持率が80%かそれ以上であること(総務省ホームページ)から、仕事用途にデジタル名刺を使うことを提案する。 しかし、この提案にはまだまだ課題が残っており、改善していかなければ新たな名刺管理の方法となるには難しいと考えた。

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#48
画像認識AIとカスケード分類機の関係性

チーム名:松阪高校A
藤本 雄大(三重県立松阪高等学校 2年),中井 千駿(三重県立松阪高等学校 2年)

【説明文】近年、スマートフォンのFaceIDなどに見られるように私たちの身の回りには多くの画像認識AIがあります。そのAIに学習させるときに用いるカスケード分類機とAIの関係性について研究しました。

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#49
コンピュータを用いた建築物の設計

チーム名:CAD班
山内 優輝(大阪府立岸和田高等学校 2年)

【説明文】[研究背景] 近年、情報技術の発展により建築物に限らず様々な物の設計が手書きからコンピュータに移っている。 コンピュータに移った理由を見つけるためこの研究を始めた。
[研究手法]
このソフトを用いてコンピュータ上で建築物を簡単に作成し、その過程でコンピュータ設計のメリット・デメリットを見つけること。
[結果]
 メリット
・設計用紙、鉛筆、ペンなどの消耗品がなくなる。
・描いた建築物をどの方角からも表示ができる。
・設計上でミスをしても簡単に取り消すことができる。
・作業に場所を問わない(コンピュータがあればどこでも作業が可能)
 デメリット
・職業となった場合、設計ソフトの操作をマスターする必要がありマスターに時間がかかる。
・パソコンの画面を長時間みることになり、身体的に疲れがでる。
[考察]
手書き設計よりも効率よく作業ができる点で、コンピュータ設計が主流になったのではないか。

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#50
「AI」チャットボットシステムを用いた「まちづくり」と「イベント」の活性化

チーム名:情報ゼミ AI班
中谷 羽喬(大阪府立岸和田高校学校 2年)、玉置 悠仁(大阪府立岸和田高校学校 2年 )

【説明文】
研究背景
-「少子高齢化の影響により働き手が不足していると言う問題」に対し何か自動で動くもの、働き手の不足を解消できるものを作れないか、とかんがえ、講義で出会った株式会社百代の社長さんと協力し奈良でイベントを開催することにした。
研究手法
-イベントでチャットボットを実用し、反響より研究に沿って進める。
結果
-実際使ってみると、予期しない使用者からの問いなどに答えることができないものが出て来て、突然のイレギュラーに対応可能な担当者が必要であることがわかった。ただし、現場に必要な人員を削減することは可能であることもわかった。また、チャットボットシステムはイベントの活性化につながると感じた。その理由としては、チャットボットシステムの中に、クイズラリーや道案内を設けたことで、若年層でも楽しめるとアンケート結果で出たからだ。
考察
-今回の研究で人手不足を解消する効果を期待できる。

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#51
学校の質問サービスAnswerBox

チーム名:さとうはるき
佐藤 陽紀(大阪府立岸和田高等学校 2年)

【説明文】AnswerBoxとは学校の中の生徒と先生が質問をオンライン上で行うことを可能にしたサービスです。 学校での勉強の質問や悩み事などに使う、カテゴリに教科や質問の内容を選ぶ欄もあります。 僕は、yahoo知恵袋を愛用しているのですが、その中でも確かな情報なのかという疑問や、また誹謗中傷もあります。 AnswerBoxなら先生が答えるので、確かな情報という可能性が高まります。そして、生徒が答える場合で間違った回答があっても、学びあう、という観点で 高めあえる環境が作っていけると考えています。ぼくは単に質問と回答が飛びかうサービスにしたいというよりは、 学校内でやるからには、出てきた質問への共感や、知識の定着への活用、疑問という一つのトピックでつながるコミュニケーションを行える場所、これらをAnswerBoxには担ってもらいたいと考えています。 実施状況としては、理想に沿った形になっているわけではないですけど、ほかの学校からも導入してほしいというお声かけもいただいているので、複数学校間でこの自分の理想が実現することが今後の展望です。

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#52
画像認識を使用した進化型海上ゴミ回収ロボットの製作と研究

チーム名:追手門 Challenger
辰巳 瑛(追手門学院大手前高等学校 2年),小林 直樹(追手門学院大手前高等学校 2年),倉冨 星衣(追手門学院大手前高等学校 1年),マドックス ジェームス(追手門学院大手前高等学校 1年)

【説明文】G20サミットでも話題になった海のゴミ問題。毎年増え続けるゴミの量は、2050年には海の生物の総量をこえると言われている。すでに海上のゴミを回収するロボットは開発されているものの、ゴミだけでなく生物も回収する機構であり、その問題は大きい。そこで、画像認識によって、ゴミと生物を正確に判別し、ゴミだけを回収する海上ゴミ回収ロボットの製作に挑戦。 ①4つのプログラミング言語を駆使し、ロボット本体とサーバーとの接続システム (Ruby、Python、Java、Htmlの4つのPC言語を駆使し、小型PCとサーバーの送受信システムを構築) ②ビッグデータによる畳み込み学習機能を備えた画像認識システム (1万をこえるデータからその物体の特徴点を認識して判別する畳み込み学習機能を構築) 上記2つのシステムを構築し、[SDGs No14 海の豊かさを守る] にアプローチする「進化型海上ゴミ回収ロボット」の開発を成功させた。

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#53
盲導犬ロボット「あいドック」の製作とその研究

チーム名:追手門 Quest
高松 壮有(追手門学院大手前中学校 2年),長島 和弘(追手門学院大手前中学校 2年),マドックス デビット(追手門学院大手前中学校 1年)

【説明文】現在、日本で盲導犬を必要としている視覚障害者は8000人いる。それに対して、盲導犬数はおよそ1000匹。盲導犬は一定期間の訓練も必要であり、寿命もあることから、簡単にその溝を埋めることは難しい。そこで、盲導犬ロボットの製作に挑戦した。点字ブロックを誘導したり、画像認識によって交差点の信号情報を知らせたりする機能を開発。また、人とのコミュニケーション機能を備えることによって、より人に優しいロボット製作を目指した。 主な機能は次の3つである。 ①点字ブロックを誘導する。(万が一、障害物があっても上手く避けて通る) ②交差点で、止まり、信号を画像認識する。(赤色から青色に変わると、ロボットは誘導する) ③頭をさわると「ワンワン」と鳴き、顎をなぜると尻尾をふり、人とのコミュニケーションをとる。[SDGs No11 持続可能なまちづくり] にアプローチする盲導犬ロボット「あいドック」の開発に成功した。

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#54
高度情報社会における判断力を育成するサイバーボランティア支援システムの開発

チーム名:神戸星城高等学校
席定 大翔(神戸星城高等学校 2年),齋藤 翼(神戸星城高等学校 2年)

【説明文】本研究では、高度情報社会における判断力の育成・情報モラルの向上を目的として、兵庫県高校生サイバーボランティア活動に参加、活動前後の意識変化を検証した。 活動では、①サイバーパトロール → ②違法サイト・書き込み発見 → ③違法性の有無を会議で分析 → ④報告BBSを通じて兵庫県警へ報告を行い、判断力・情報モラルの育成を目指した。また、活動に必要なシステムやパンフレットをまとめた活動支援パッケージを開発、兵庫県外への啓発に取り組んだ。 意識変容の調査では、活動前後のアンケート調査を基に定量データ分析、活動後の感想文をテキストマイニングを活用し、定性データ分析を行った。 定量データ分析から、情報モラルが高い回答をする生徒が活動を通して増加したことが分かり、定性データ分析からも判断力や情報モラルの高まりが見られたことから、本活動が情報モラルの育成に効果的だと分析できた。

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#55
PythonによるAIの研究

チーム名:AI研究チーム
魚橋 憲司(自由ヶ丘高等学校 2年),安永 匠(自由ヶ丘高等学校 1年)

【説明文】斎藤 康毅 著「ゼロから作るDeepLearning」を参考に、DeepLearningの研究を行いました。
1.シグモイド関数の特性について研究しました。ネイピア数を使った方が高速に処理できることがわかりました。なぜ高速なのかはわかりません。今後研究が必要です。
2.2入力2ニューロン2出力のネットワークで、出力層をソフトマックス関数で計算した結果のうち、y1を3Dグラフに表してみました。縦軸と横軸はそれぞれx1,x2を。高さの軸はy1の値を示しています。
3.理想形を学習させて、結果が予想通りになるかを検証しました。x1,x2はランダムな0以上1未満の数値で、10000個の教師データを作ってバッチサイズは100としました。y1にはx1,x2が0以上0.5未満であれば正解であると学習させました。ニューロンが1個だと、1直線に沿ったシグモイド関数のような形になるけど、ニューロンが2個以上だと、x1,x2が0以上0.5未満のところだけが盛り上がるような形になることがわかりました。

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#56
廃棄物から特産品を

チーム名:相生産業高校商品開発チーム
籠谷 栞奈(兵庫県立相生産業高等学校 3年),山之口 愛美(兵庫県立相生産業高等学校 3年)

【説明文】 相生市では、年間約1800トンの牡蠣殻が廃棄されており、その廃棄費用は、年間約1000万円かかっています。そこで、私たちは廃棄される牡蠣殻で新しい特産品を制作できないかと考えました。  牡蠣殻を使用した商品開発というテーマで私たちはこの6年間取り組んでおり、これまでにチョーク、石鹸の開発に成功してきました。そして今年私たちはハンドクリームとフェイスパックの開発に取り組みました。  これまでの牡蠣殻を再利用して新商品を開発するというコンセプトに加え、本当にお客様が買いたいと思えるような魅力的な商品とするため、私たちはまずは昨年の先輩が開発した商品レシピをはじめ、たくさんの試作品を作り、また市販の商品とも使い比べをしました。学校の女性教員に実際に使用していただき使用感等について調査を取り、私たちが目指す商品となるよう、協力いただいたルウ研究所と連携しながら商品開発を進めていきました。9月には実際に商品化に成功し、12月にかけて全6回の販売実習で販売し、たくさんのお客様に販売することができました。今後さらなる販路拡大に努めていきたいと考えております。

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#57
急変する持病のための連携システム:体調不調予測AIの開発による予防強化

チーム名:AI Watch
武藤 熙麟(灘高等学校 2年)

【説明文】心臓病や熱中症等は、居合わせた人に速やかに適切な措置(AED、水分補給+冷やす)をお願い出来れば、生命や後遺症等のリスクを大幅に下げられる。
昨年は、スマートウォッチとスマートフォンを連携させ持ち主の異常を検知→後は自動で、GPS位置情報を付けて119通報・家族等へ連絡・周囲の人に対処法の動画再生(救護策)+睡眠等から簡単な不調予測(予防策)、というシステムを作った。
今年は昨年の課題を改善するため、熱中症リスク予測AIを開発して体調予測の精度を上げ、リスク回避・健康向上行動を促したり意識させる工夫を加えた。
べースの体調は持病悪化に密接に影響し、特に熱中症は体調に敏感に反応すると感じてきたためである。
また、本研究により、運動誘発性アナフィラキシーと熱中症のリスクを0に出来、更に他の持病も緩和できた。
本研究では、急変時の救命率と予後を良好なものにしつつ、高いQOL(持病全快)を目指す。

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#58
赤外線センサアレイを用いたポジショントラッキングシステム

チーム名:μ
迫田 大翔(愛光高校 2年)

【説明文】XR分野において、ポジショントラッキング技術は重要な要素技術であり様々な手法が提案されているが、広範囲にマーカの絶対座標を所得出来る手法は少ない。また、それを実現していても現状、数百万円の設置コストがかかる。
XR技術の普及においてこの課題を低コストで克服することは必要不可欠である。そこで本研究では低コストにポジショントラッキングを行う為に、赤外線センサアレイを用い、階段変調した赤外線のパルス幅を測定するという手法を考案し、実際にトラッキングすることに成功した。

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#59
3D-CNNを用いたリアルタイム魚種識別を目指して

チーム名:愛媛県立長浜高等学校 商業部
熊本 大地(愛媛県立長浜高等学校 2年)

【説明文】本研究では、3D-CNNの新しい手法を作成し検証した。 私が所属する愛媛県立長浜高校には、高校内に水族館があり、校内で150種2000点の生物を展示している。運営する生徒や来館者が抱える悩みとして、多様な魚種の中から、図鑑や掲示物などの画像だけで種を同定するのが難しいことが挙げられる。この解決策として画像ではなく動きの特徴が活用できる3D-CNNを利用することで、似通った魚種の識別においても精度が得られると考えた。そこで、リアルタイムでの動作を目指し、特徴マップの差を利用する3D-CNNのモデルを作成した。機械学習に関するライブラリを使わず、C++で実装し、正解率と実行時間を計測したところ、リアルタイムに動作が可能であるという結果を得た。今後、より実用性のあるものにするため、データセットの数を増やしたり、学習方法を変更して、さらに検証を進めていきたい。この手法は魚以外にも応用することができると考えており、エンターテイメントや研究など、幅広い分野での活用が期待できる。

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#60
新たな物理原理を活用した水溶液濃度測定アプリケーションの開発

チーム名:熊本県立宇土高校科学部
吉野 泰生(熊本県立宇土高等学校 1年)

【説明文】私たちは科学部としての研究の中で新たな屈折率測定方法を確立した。これは半球容器に液体を満たした際に表面に見られる明るいゾーン(Zゾーンと名付けた)の幅の長さと、半球の半径から屈折率が求めるというものである。(2017)
また、測定に画像解析ソフトのImageJを導入したところ、非常に大きな精度向上が見られた。さらに、液体の屈折率と水溶液の濃度の関係には相関があり、この方法で水溶液の濃度測定も可能になった。(2018)
本年度はこの測定原理を用いて、より簡単に短時間で測定を行うために専用の測定アプリ開発を行った。手順はまずカメラから画像を取得し、その画像内からZゾーンの輪郭である2つの円を検出する。次に半径の比率から屈折率を求め、最後に濃度に変換する。今回のアプリの測定精度はImageJの精度に比べ、やや劣ったが今回の測定の簡易化という目的は達成できた。さらにこのアプリはこれからの精度の向上次第で非常に多くの分野での活躍が示唆された。

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#61
スマホのスローモーション撮影から“見えてきたもの”

チーム名:熊本県立宇土高校スマホ活用班
龍 ひまり(熊本県立宇土高等学校 2年),沖田 千怜(熊本県立宇土高等学校 2年),西村 健伸(熊本県立宇土高等学校 2年)

【説明文】近年、スマートフォンのカメラ性能の向上が著しく、高画質撮影も簡単になってきている。加えてスローモーション撮影が240fpsで撮影可能となり時間の精度も高まることから、これまで高価な装置を使用しなければ不可能であった実験精度の更なる向上が期待できる。我々は、「速度」の視点で、240fpsによって「重力加速度」と「反発係数」がどれだけ精度向上できるかを検証した。実験方法としては、重力加速度測定は単振り子で、反発係数測定は衝突前後の速度の比で検証した。その際、スマートフォンのスローモーション撮影、1コマ単位で再生可能なアプリ「ウゴトル」を用いた。その結果、重力加速度の誤差を0.1%程度に抑えられことが確認できた。また、反発係数は「定数と見なせる」ほど一定でなく、衝突を繰り返す毎に上昇して下降することが新たにわかった。教育の視点から見ても240fpsの世界は大きな意味を持つと考える。

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#62
ドローンの赤外線カメラは森のイノシシ調査に使えるか?

チーム名:熊本県立宇土高校赤外線カメラ班
蓑田 亜水(熊本県立宇土高等学校 2年),平江 優李(熊本県立宇土高等学校 2年)

【説明文】農作物へのイノシシによる被害が、近年大きな社会問題となっている。イノシシの個体数は年々増加傾向にあり、松山町にある住宅に囲まれた五色山も一昨年から被害が出始めた。今回、ドローンの赤外線を用いることで生息域や生息数の把握することができるのか以下の実験を行い検証した。対象物を遮った場合と反射光の影響についての大きく分けて二つの実験をおこなった結果、対象物を遮ると遮られた部分の温度は確認できず、反射光の実験ではそこに熱がないにも関わらず、物体が熱をもっているように見えた。これらの実験より、木々などにイノシシの姿が遮られるとイノシシの姿は確認できなくなると考えられるため、葉が生い茂る夏よりも木の葉が落ちる冬には赤外線カメラは有効であると言える。また、反射光の影響によってカメラに表示される温度と実際の温度には誤差があると考えられるが、大まかな温度はわかるためイノシシを探すのには問題はないと言える。