司会:荒木 拓也
(情報処理学会 技術応用担当理事/日本電気株式会社 データサイエンス研究所 主幹研究員)西尾 章治郎
(情報処理学会 会長/大阪大学 総長)【講演概要】交通システムの高度化において、自動運転は通過点に過ぎず、真の価値はその先にある。しかし、自動運転の実用化の成否によっては、交通システムの研究開発の方向性が大きく変わる可能性がある。本講座では、10年以上自動運転の研究開発に携わってきたアカデミア研究者が、自身の知見を軸とした独立的な立場で、自動運転の研究事例に基づき、自動運転が持つ可能性について解説しながら、当該分野を取り巻く現状と課題、今後の技術的方向性について論じる。
小木津 武樹
(群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センター 副センター長)【講演概要】いろいろな分野で人材不足が叫ばれている。とりわけ、AI、データサイエンス、IoTなどの分野での人材不足が深刻化し人材育成が急務だといわれている。本講演では、IoT人材育成の課題は何か、どのように対処すればいいだろうかという点にフォーカスを当てて「IoT人材育成」を概観する。まず、IoTをどう捉えるかによって育成すべき人材像が異なってくる。IoTの広がりを契機に様々なものが変化している。このような変化は従来、技術トレンドに沿って変化してきたが、もっと大きな変革が起こりそうだ。IoTビジネスの展開を見ると、規模(1つのサービスでユーザが10億人を超える)、広がり(ワールドワイドに展開)、スピード(早い者勝ち)の3点が特徴として挙げられる。さらに、業界の垣根を越えたビジネスモデルが多く生まれ、業際が変わろうとしている。これらの変化を読み解く鍵は、データ活用法にある。本講演では、データ活用のアイデア創出やスキルを身に着けるために、センサをソリューション技術として捉える発想、およびAIのニーズを発掘するAIニーズ創出法について考えてみる。
岡崎 正一
(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム 人材育成委員会 上席顧問)【講演概要】本講演では、技術の話をしないでIOT/AIのエッセンスを学ぶ。「えっ、技術抜きでIOT/AIを学ぶ?そんなことできるの」と一見、滑稽に感じるかもしれないが、案外そうではない。たとえば、ある技術のしくみを理解するために、難しい数式やプログラムコードがいっぱい記載されている分厚い技術の専門書を買い求め、読んでいるとしよう。ずいぶん時間をかけて、その本を読み込んだあと、頭の中でいろいろ咀嚼しながら整理し、「ああ、そういう意味だったのか……ガッテン!」と、思わず納得し、感動することがあると思う。それは、身近な生活の中での実践イメージをつかんだ瞬間に他ならない。つまり、たとえ難しい技術の詳細を知らなくても、そのエッセンスである「本質」や「応用」さえ理解することができれば、仕事に役立てることができる場合もあるのではないだろうか。本講演は、そういったIOT/AIのエッセンスを事例によってわかりやすく解説する。
竹井 俊文
(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC) 顧問 兼 AI 講師責任者)【講演概要】AI・IoTが天気予報の次元を変える。気候変動の影響もあり、気象災害が多発している。特に、東南アジアなど大雨災害の多い地域では、気象観測インフラの整備や人材育成がテーマとなっているが、経済面やスピードが課題だ。また、既存の物理モデルをベースとした気象の予報精度は、ここ20年大きな変化がなく、予測技術の限界が近づいている。そこでウェザーニューズは、これまでとは全く異なるアプローチで、最先端のDeep Learning技術を活用したAIによる降水分布の可視化・予測を実現。講演では、本プロジェクトの概要をメインに、IoT・ユーザー情報を活用した予報精度向上への取り組みについて紹介する。
石橋 知博
(株式会社ウェザーニューズ 執行役員 BtoS事業販売主責任者)【講演概要】機械学習を応用したAIシステムの研究開発が盛んに行われている。これらのシステムでは、開発者がプログラムとして振る舞いを書き出すのではなく、訓練データから振る舞いを生成する。このため、常に100%適切な出力をすることはありえず、事前に何がどれだけできるかの予測や起きた振る舞いの説明は困難である、といった独自の難しさが生じる。本講演においては、機械学習を用いたシステムにおける現状・将来の課題と、ソフトウェア工学分野におけるテスト・検証技術を中心とした研究動向について論じる。
石川 冬樹
(国立情報学研究所 アーキテクチャ科学研究系 准教授)司会:丸山 宏
(株式会社Preferred Networks PFNフェロー)パネリスト:里 洋平
(DATUM STUDIO株式会社)パネリスト:村田 賢太
(株式会社 Speee 開発部R&Dユニット Ruby コミッター)パネリスト:小木津 武樹
(群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センター 副センター長)パネリスト:岡崎 正一
(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム 技術責任者)パネリスト:竹井 俊文
(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC) 顧問 兼 AI 講師責任者)パネリスト:石橋 知博
(株式会社ウェザーニューズ 執行役員 BtoS事業販売主責任者)パネリスト:石川 冬樹
(国立情報学研究所 アーキテクチャ科学研究系 准教授)パネリスト:高橋 克巳
(NTTセキュアプラットフォーム研究所 主席研究員)若宮 正子
(NPOブロードバンドスクール協会 理事)奥 一穂
(ファストリー株式会社)IMI共通語彙基盤
(情報処理学会デジタルプラクティス Vol.9 No.1(通巻33号)) (詳細はこちらをご覧ください。)
加藤文彦(国立情報学研究所)、武田英明(国立情報学研究所)、田代秀一(情報処理推進機構)、平本健二(経済産業省)、松澤有三(インディゴ(株))