抄録
M-003
プロジェクタを用いた図形トレース支援におけるハンドオクルージョンの対処法
柴山咲希・藤波香織(農工大)
プロジェクタは物体にデジタル情報を直接重ね合わせることで,実世界の視覚的な情報を拡張することが可能である.したがって,卓上作業支援の情報提示装置としてプロジェクタは多く利用される.プロジェクタを使用した情報表示の問題の1つとして,投影情報がユーザの手によって遮られ,内容の認識が困難になる恐れがある.先行研究では視覚や聴覚的情報に基づいた管理方法を提案し,線をトレースするという簡単なタスクの支援を行った.しかし,トレース作業の認識精度の問題や管理方法が支援として不十分であることが確認された.本論文では,認識精度の改善や新たな管理方法の提案を行い,作業精度やユーザの視線情報を基に対処法を検討する.