抄録
K-007
電子署名を有するカラー菱形サブセルQRシンボルの検討
寺浦信之(テララコード研)・越前 功(国立情報学研)・岩村惠市(東理大)
QRコードは、近年キャッシュレス決済などセキュリティが必要な用途でも用いられている。QRコードと互換性を保つセキュリティの付加には、新たなデータ領域の生成が必要である。その手法として領域分割がある。領域分割では符号化単位であるセルを菱形形状の中央部と周辺部に分割し、菱形サブセルとして符号化単位とする。中央部は互換データ部、周辺部は追加データ部である。160ビットのECDSAを追加データ部に収容する場合、誤り訂正データを含め60バイト程度のデータ領域が必要であり、低いバージョンでは収容できない。そこで、周辺部の菱形サブセルを多色化し、セキュリティデータ領域を拡大する手法を検討した。秘匿データの収容も可能とした。