抄録
K-005
ウェアラブルカメラを用いた視覚障碍者の行動認識と支援
村井保之(日本薬科大)・巽 久行(筑波技術大)・太田友三子(日本薬科大)・徳増眞司(神奈川工科大)・宮川正弘(筑波技術大)
 本研究は、ウェアラブルカメラを用いて視覚障碍者の行動を認識し、その行動の支援を自動化することを目標とする。しかし視覚障碍者の場合,カメラの映像から行動の意味を推定することが難しい。理由は視覚に障害があるために,カメラの映像が必ずしも行動認識に結びつくような映像になっていないからである。人による行動支援では、支援者が視覚障碍者の手を取って行動を支援する方法がある。例えば,視覚障害者に対して机上の物の位置を示す場合,単に方向や位置を口頭で伝えるだけでなく、視覚障害者の手を取ってその方向や位置を示すと効果的である。そこで本研究では、支援者が手を取る代わりに、指先にPCと接続した小型カメラを装着し、指先のカメラが捉えた画像を、事前学習済みの畳み込みニューラルネットワークで認識させる。認識した画像を音声で利用者に知らせ、それが目的とする物である場合、その位置を記憶し、その後の動作の支援を行うシステムを提案しその試作を行った。