抄録
K-004
音響感覚で形状理解を助ける視覚障碍者のためのオブジェクト触知支援
巽 久行(筑波技術大)・村井保之(日本薬科大)・徳増眞司(神奈川工科大)・関田 巌・宮川正弘(筑波技術大)
視覚障碍者がオブジェクトを触察する場合,連続的な触知面が多いオブジェクト(例えば球など)の認識は比較的容易であるが,非連続的な触知面のあるオブジェクト(例えば柱体など)ほど,被験者の触知力の差が激しい傾向にある。触知面同志(さらには,オブジェクト同志)の演算はファジィ論的に解釈できるので,触知面に対応する擬似音響と,ファジィ演算で合成された触知面同志の交差に対応する合成擬似音響を生成すれば,触知における交差面での形状理解を助けることが可能である。よって,触知と合わせて擬似音響を上手く生成できれば,形状認識の有効な補助ツールとなり得る。