抄録
J-022
眼球・頭部運動を用いた作業者の状態推定に及ぼすサンプリングレートの影響
小林賢司・山中仁寛(甲南大)
ヒューマンエラーを防止するためには, 作業者の情報処理負荷に相当するメンタルワークロード(MWL)を網羅的に評価する必要があるが, これを直接計測することは困難である. 先行研究によって, MWLの増減と有効視野のサイズの増減に相関があることが明らかになっており, 有効視野のサイズからMWLの評価を行う研究がいくつかある. 眼球・頭部協調運動から有効視野を推定し, 運転作業時のドライバの状態推定を行う手法は実用化が期待できるものの, いくつか課題が残っている. そこで本研究では, この課題の一つである状態推定精度が実用化に耐えうる範囲内で, どの程度まで計測装置のサンプリングレートを下げることが可能であるかの検討を行った.