抄録
J-018
パレイドリア検出機能の日周変動
池田鮎美・山田祐樹(九大)
幽霊や妖怪のような超自然的存在の認知は,曖昧な情報から過剰に行為性を検出するパレイドリアなどの現象によって説明できるとされている。逢魔時(日没前後)や丑三時(深夜2時)などの時間帯と結びつけられた超自然的存在との遭遇譚が多く残っているが,これまでの行為性検出研究は刺激の明暗や彩度といった視覚的情報に着目したものが多く,時間帯という環境情報が行為性処理へ与える影響については検討されてこなかった。このため,本研究では正午,逢魔時,丑三時の3つの時間帯でのパレイドリア検出量を比較することで,時間環境情報が行為性処理へ与える影響について検討を行い,超自然的存在の認知メカニズムについて時間的観点から論じる。