抄録
J-008
日本およびスウェーデンにおける人物顔の表情と推定年齢との関係性
吉村直人・山田祐樹・森本光一・村井麻里子・木原悠朔(九大)・Fernando Marmolejo-Ramos(Univ. South Australia)・Veit Kubik(Univ. Bielefeld)
表情は対人コミュニケーションや印象形成といった成員間の情報伝達に重要な役割を果たしている。これまでの研究では,笑顔は他の表情よりも若く見えることが示唆されてきたが,一方で,笑顔の人物が他の表情の人物よりも高く年齢推定されるという実験結果とともに,従来の信念は大衆メディアによる誤った認識であると主張する研究も現れた。しかし,その誤認識の原因には文化的なルーツがあると考えられているものの,顔刺激や参加者の人種の影響は検証されてこなかった。そこで本研究では,日本人とスウェーデン人の参加者102名ずつからデータを収集し,表情と年齢推定の異文化差を検討しこの議論の解決を試みた。