抄録
I-027
インタラクティブな仮想水面波を可視化するARコンテンツ
漆原航平・高井昌彰・飯田勝吉(北大)
近年コンシューマ向けARコンテンツが市場に広く普及している。本研究ではARで可視化される仮想物体として流体に着目し、仮想世界で生成した水面を現実世界に重畳表示するアプリケーションを開発する。パドル(先端にマーカーを付加した棒)で仮想水面をかき混ぜるなどのユーザー動作に応じて、仮想水面における波動伝搬のふるまいを疑似的にシミュレートして、インタラクティブに波動のアニメーションを実時間描画する。パドルの多様な移動動作に伴う波紋・航跡波の形成や、プール(仮想水が満たされる実物体容器)境界での反射波の描画の他、パドルによる水しぶきのエフェクトも可能であり、仮想空間においてユーザーが感じる視覚的な水の実在感を向上させている。