抄録
H-035
手書き数字の筆者識別に向けたCNNの構成方式に関する研究
木塲迫昇二・黒木修隆・沼 昌宏(神戸大)
本論文では手書き数字の筆跡鑑定を目的とし,複数の畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の接続方法について検討を行った。一般に、筆跡鑑定は鑑定士の主観的な判断に依存しやすく、結果が安定しにくい問題がある。一方,CNNを筆跡鑑定に応用すれば、人の主観に左右されにくい安定した結果が得られる可能性がある。しかし、筆跡鑑定とは単なる文字認識ではなく、その筆者を識別するものであるため、難易度が高い。本論文では、筆跡鑑定を筆者識別タスクのみで構成される方法、文字認識タスクと筆者識別タスクを組み合わせた方法についての検討を行った。実験の結果、二段構成のCNNにおいて認識率が向上したので報告する。