抄録
H-034
クラス間距離の最大化に基づくコサイン類似度ベース画像分類手法の検討
工藤 忍・谷田隆一・木全英明(NTT)
近年、画像の分類タスクにおいてコサイン類似度を用いた手法が提案されている。この手法は入力画像から抽出した特徴ベクトルを超球面上に投影し、クラス代表ベクトルとのコサイン類似度が大きくなるように学習する手法であるが、2つの問題がある。1つ目は、特徴が類似するクラスの代表ベクトルが超球面上で近い位置に投影され、誤ったクラスに分類されやすい点である。2つ目は、特徴量空間を最大限に活用できていないため、特徴量空間の表現能力が低下する点である。いずれも分類精度の低下を引き起こす。本稿ではクラス代表ベクトル間の距離を最大化することで上記2つの問題を解消し、従来手法よりも高精度な画像分類手法を提案する。