抄録
H-016
CNNを用いた農作物の収量予測とGrad-RAMによる可視化の検討
下村真生(明大)・中畝 誠・山田 融・塚澤和憲(埼玉県農業技術研究センター)・中村和幸(明大)
農作物の収量予測は、収穫日までの期間に環境補正が可能となること等、収量安定化の観点から重要である。また、この問題に対して畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を利用することで高精度な予測が期待される。本発表では、ハウス栽培環境下のきゅうりに焦点を当て、栽培区画を撮影した画像と、環境データ・生育データの数値情報から1週間後の収量予測をCNNを用いて行う。さらに回帰に際し、CNNが注目した箇所を視覚的に説明する手法であるGrad-RAMを適用する実験も行う。その結果、CNNは葉に注目をして、日射量データ等も踏まえた特徴量を生成し、予測を行っているという示唆が得られた。収量予測については、作期の違いによる収量差は出るものの、さらなるサンプルサイズ確保やCNNモデルの改良を行うことで、より高精度な予測が可能であるとの示唆を得た。