抄録
H-013
DNNによる架空地線画像からの異常検出
野上貴行・太田寛志・高谷健太・クルモフ バレリー(岡山理大)
送電設備の一つである架空地線の点検はこれまで作業員が目視で行ってきているが、点検対象が広範囲のため、この作業を自動化できれば作業員の労力や点検コストの削減が期待できる。そこで本研究では、画像認識による架空地線の異常箇所検出方法を提案する。架空地線の異常箇所はアーク痕や汚れなど多様であるため、DNNを用いてこれらを認識する。提案法では架空地線の部分画像を使用し、これを異常と正常の2クラスに分類する。DNNの構築にあたって、既存のDNNモデルからの選定、学習回数、バッチ数の検討を行って最適化した結果、異常箇所検出がテスト画像において適合率98.7%、再現率98.5%で行えることが確認できた。