抄録
H-006
深層Residual Attention ネットワークを用いたスナップショット撮影からハイパースペクトル画像の復元
寄元康平・韓 先花(山口大)
ハイパースペクトル画像(HSI)は2次元空間と1次元波長方向の情報を持つ3次元データであり,2次元のイメージセンサーでの撮影では,空間と波長方向の走査が必要となる.この走査には時間がかかるため,動く被写体やハイパースペクトル動画の撮影が困難となっている.近年,圧縮センシング技術が提案され,2次元のイメージセンサーで撮影されたスナップショットから信号処理技術を用いてシーンの情報を復元することで高速撮影が可能となっている.スナップショット画像をHSIに復元する手法は10年以上前から提案されているが復元能力が低いことや処理時間がかかることが課題とされている.本論文では深層学習を用いたHSI復元ネットワークモデルを提案する.提案手法ではCNNから得られる特徴マップに対して空間と波長方向それぞれのAttentionマップを学習させ,畳み込み層では復元できない残差成分をもとの特徴マップに足し合わせるResidual Attentionネットワークを構築する.2種類のHSIデータセットを用いて実験を行うことで提案するモデルの有用性を示す.