抄録
H-003
赤外分光計データを用いた火星におけるダストの光学的厚さの推測
宮部花鈴(滋賀県大)・小郷原一智(京産大)
火星におけるダストヘイズの発生要因・動きを詳細に把握するには, 数10[km]~数100[km]のスケールで火星地表面のダスト分布を入手する必要がある.火星地表面の可視画像データは存在するが,ダストの光学的厚さ(Dust Optical Depth, DOD)は可視画像からは取得出来ない.そのため赤外分光計で取得したDODの実測値が必要であるが,これは大変狭い視野でしか取得出来ておらず,ダストの動きを把握するには不十分である.そのため本研究ではConvolutional Neural Network(CNN)を用い,赤外分光計によって観測されたDODを教師データとし,周辺領域の可視画像の模様から各画素のDODを推定した.不均衡データの対処法やCNNモデル構造を検討した結果を報告する.