抄録
G-016
被験者の頭部運動を考慮した頸部シルエットからの嚥下時刻推定
浦西雄大・酒井 道・宮城茂幸(滋賀県大)
近年、肺炎による死亡率が増加傾向にあり、特に高齢者の約7割は誤嚥が原因だと言われている。本研究では,誤嚥の早期発見を補助するシステムの構築において必要となる嚥下動作の検出およびその時刻を推定する手法を提案する。嚥下に伴う運動は頸部表面の形状変化として表れるため,被験者側方より撮影した動画像からフレーム間差分画像による動体検出を行うと嚥下動作時刻が推定可能である。嚥下に伴う頭部運動を考慮して補正処理を行い、その効果を検証した。本提案手法を若年健常者5名の計11データについて適用したところ再現率は0.714,適合率は0.909であった。若年被験者での嚥下動作の検出が可能であることが確認できた。