抄録
F-034
レイアウト変更対応型人流シミュレーション
鍬本賢志・北野 佑・淺原彰規(日立)
空港や駅などの施設において、人の動きに関するデータ(人流データ)の分析、活用が近年注目されている。我々は、施設内の動線を改善するための運用施策の事前評価を実現すべく、機械学習にもとづく人流シミュレーション技術を開発してきたが、施設レイアウトが学習データ取得時と異なる場合に精度が低い問題があった。本研究では、モデル学習に使うデータの拡張や、未知の環境の障害物を迂回させるための特徴量を検討し、シミュレーションの汎化性向上を図った。本方式を用いてシミュレーション実験を行ったところ、真値と予測値の相関係数が人密度値に関して0.742となり、従来方式に比べ精度が大幅に改善されることを確認した。