抄録
F-024
アノテータごとの判断傾向を推定する破綻検出器の検討
桑原健太・大村英史・桂田浩一(東理大)
対話の履歴から対話破綻を検出する技術が研究されており、近年ではニューラルネットワークなどの機械学習を用いる手法が成果を挙げている。対話破綻のデータセットには対話の履歴と各発話に対して破綻か否かを表すラベルが含まれているが、このラベルの判断は主観性が強く、各アノテータ間の判断傾向に差が存在する可能性がある。本論文では機械学習を用いてアノテータの主観に影響を受けない破綻検出器の構築を行う。各アノテータごとの判断傾向を推定することで、学習データ内のラベルの分布からアノテータの主観を分離した分布を得る手法を用いる。アノテータの主観を含まない分布の学習が破綻検出の精度向上に繋がるかを検証する。