抄録
F-011
CNNとRNNの統合モデルによる車いす加速度データを用いた路面状態の評価
門田流聖・渡邉拓実・佐藤 剛(上智大)・岩澤有祐(東大)・矢入郁子(上智大)
高齢者や障がい者などの移動弱者の負担を軽減するために歩道のアクセシビリティを確保することは重要な社会課題の1つである.そこで筆者らは,車いすに設置した加速度センサの観測値が路面状態に影響されることに着目し,機械学習を用いて路面の特徴を推定するシステムを提案してきた.しかし,従来の手法ではCNNだけを用いて路面状態を分類していたため,路面の特徴は学習していたが加速度データ間の時間関係までは学習されておらず,路面の特徴と加速度データ間の時間関係を同時に学習する必要があった.そこで本稿では,入力データを時間に沿って一定のデータ間隔に分割し,CNNでその各データ間隔の周波数表現を学習し,RNNでその時間関係を学習することで,路面状態分類タスクの精度向上を試みる.