抄録
E-003
自動作曲システムにおけるHMMを用いたメロディの音高決定
向 瑞稀・大谷紀子(東京都市大)
現在,個⼈の感性を反映した楽曲の⾃動⽣成に関する研究が進められている.メロディの⾳⾼決定過程では,スケールおよびコードを⾳⾼候補とし,先⾏⾳に最も近い⾳⾼を選択する.⽣成されるメロディにおいて,アボイドノートが多く出現することや順次進⾏のメロディが出⼒されることが問題となっている.アボイドノートとは和⾳と協和しない⾳であり,⽬⽴つ⾳として使われると違和感を覚えることが多い.また順次進⾏のみで構成される⾳楽は,起伏がなく単調になる.本研究では,個人の感性を反映した楽曲の自動生成において,メロディの単調さの回避と違和感の抑制を目的として,隠れマルコフモデル(Hidden Markov Model: HMM)を用いた音高決定モデルの獲得手法を提案する.