抄録
E-001
人型ロボットとの会話における軽度認知症者の発話特徴分析
吉井謙太・阿部元樹(静岡大)・木村大毅・小杉晋央・新川 香・高瀬俊郎・小林正朋・山田康智(日本IBM)・根本みゆき・渡辺亮平・塚田恵鯉子・太田深秀(筑波大)・東 晋二(東京医大)・根本清貴・新井哲明(筑波大)・西村雅史(静岡大)
高齢者の認知能力低下を認知機能検査時の発話に含まれる特徴から見出そうとする研究がこれまで数多く行われてきた.一方,介護現場では人型ロボットを用いた介護作業の省力化や長時間の見守りが検討されている.人型ロボットと高齢者の日常会話から認知能力低下の兆しを見つけることができれば,特別な検査を行うことなく,認知症の早期発見につなげられる可能性がある.本研究では事前に設定したシナリオに基づいて,人型ロボットと軽度認知症者,認知症者ならびに健常者を含む被験者との会話を収録した.分析の結果,回答までの時間,声の揺らぎなどの特徴量において被験者クラス間で有意な差が見られることを確認した.