抄録
CJ-004
脳活動の相互依存モデルに基づく言語・非言語想起過程の高時間分解能判別
西尾啓汰(青学大)・猪又啓太郎(富士通)・栗原陽介(青学大)
本稿では,脳活動の相互依存モデルに基づき,言語・非言語想起過程の高時間分解能判別システムを構築する.提案手法では,想起過程における脳血流量は,想起状態,運動信号,記銘信号の影響を相互に受けるとする相互依存モデルを提案する.NIRSにより計測される脳血流量にたいし,ウィナーフィルタを適用することで,想起信号と運動信号,想起信号と記銘信号の2種類の相互依存信号を抽出する.この信号にたいし,Support Vector Machine (SVM)を適用することで言語想起/非言語想起を判別する.20代男女10名にたいし言語想起実験,非言語想起実験を行い,脳血流データを10データずつ取得した.判別結果は正答率0.93となり,言語・非言語想起過程を高い精度で判別した.