抄録
CC-002
近似レベルを動的制御可能なアーキテクチャのためのコンパイラフレームワークの検討
冨田和孝・中村朋生・小泉 透・入江英嗣・坂井修一(東大)
計算速度や電力効率を改善するためのパラダイムの一つに、計算精度を引き換えに改善を図るApproximate Computingがある。この手法では計算精度の低下によって生じる誤差を人が許容できる範囲に収めることが必要である。本研究では、誤差を許容できる範囲が人の主観によって変化する場合があることに着目し、計算精度を動的制御可能なアーキテクチャと計算精度を段階的に変更可能な近似手法を用いるためのコンパイラフレームワークを作成し、アプリケーションに対して段階的に計算精度を変化させて実行命令数の変化を計測した。計算精度を低下させるにしたがって実行命令数が減少していることが確認できた。