抄録
B-009
定数宣言の抽象化による値不一致な形式的部品の再利用手法
原野和貴・織田 健(電通大)
形式手法の1 つであるB メソッドは、段階的詳細化に基づき仕様から実装までを支援する。我々はB メソッドで記述されたソフトウェアから得られた部品を再利用し、新規ソフトウェアを合成する手法を提案している。合成に用いる部品は必ず要求仕様と等価な仕様を持つが、仕様内の定数値が異なると部品は再利用できない。そこで本研究では、定数値の異なる要求仕様と部品仕様に対してその差を吸収し等価性を判定することで再利用性の向上を図る。そのための要求仕様や部品内の宣言された定数を抽象化し等価性を判定する手法と、部品の再利用時に定数を要求仕様に合わせて具体化する手法を提案し、手法の健全性についても検討する。