抄録
B-006
word2vecによるソースコードとドキュメント間の対応付け
若竹慶則・小澤彩果・島川博光(立命館大)・原田史子(コネクトドット)
ソフトウェアを開発するコーダの仕様理解不足は, コードから仕様への対応を不明瞭にする. コードが対応する箇所の仕様を見ようとする保守者の負荷は増大してしまう. 本論文は, コードと仕様書での単語の共起確率で, 双方の箇所を対応付ける手法を提案する. 提案手法では, word2vecでコードと仕様書それぞれの単語をベクトル化し, それぞれの箇所をベクトルで表現する. cos類似度とユークリッド距離でこれらの一致度を比較したところ, ユークリッド距離が比較的良い結果を示し, Javaのクラス名とメソッドから仕様書の節への対応がついた. 対応がつかない箇所が自動的に判明するので, 保守者の負担を軽減できる.