抄録
A-017
内部3連結グラフの外5角格子凸描画の面積の改良
佐藤 慧・三浦一之(福島大)
平面グラフGの凸描画においては,全ての辺は交差しない直線分で描かれ,全ての面は凸多角形で描かれる.Gの凸描画で,各点が整数座標を持ち,外面がk角形であるものを外k角格子凸描画という.nGの点数としよう.Gの3連結成分分解木T(G)の葉の数kが4以下ならば,GO(n2)の大きさの整数格子内に外k角格子凸描画できることが知られている.しかし,kが5以上のときに,O(n2)の大きさの整数格子内に外k角格子凸描画できるかどうかは知られていない.本論文では,外5角格子凸描画に必要な格子の面積を改良する.即ち,T(G)の葉がちょうど5枚ならば,大きさ20nx16nの整数格子内にGを外5角格子凸描画できることを証明すると共に,そのような描画を求める線形時間アルゴリズムを与える.