抄録
A-016
選挙区割問題に対する ZDD を用いた近似的列挙手法の提案と評価
山崎宏紀・川原 純・湊 真一(京大)
日本の国政選挙において選挙区割の評価指標として一票の重みの格差が重視されている。区割画定に際し、 区割の妥当性を評価する際には格差の最小値だけでなく、 格差の分布との比較を行うことも有用である。既存手法として、格差が指定した値以下であるような選挙区割をゼロサプレス型二分決定グラフ(ZDD)を構築することにより列挙する手法が提案されている。 しかし、 一部の選挙区や区割条件ではメモリ不足により解が得られていない。本研究では、 得られる解に一定の誤差を認めることで、 より効率的なZDDを構築する近似的手法を提案し、 日本の都道府県データを用いた評価を行う。