抄録
A-007
日本酒酒造工程におけるセンサデータからの最良な時間間隔の推定
鈴木雅望・瀬口元樹・島川博光(立命館大)・原田史子(コネクトドット)
機械化の導入に対して積極的な日本酒の酒造では,杜氏の直感による推定が重要である部分が,いまだ多々残っている.とくに各々の工程での,ある作業の効果が出て次の作業への着手するまでの時間間隔の推定は杜氏頼みとなる.本論文では,酒造における作業間の時間間隔を,生存時間分析に習い数式モデル化する.また,その数式を酒造に携わる,杜氏を始めとする現場関係者に理解できるよう視覚化する.モデル内の複数のパラメータをセンサデータと杜氏からの教師信号で同定し時間を推定する.生成されたモデルは杜氏のノウハウを電子的に表現する.それは,杜氏の教育の効率化や作業ミスの減少に繋がり,杜氏の負担を減らすことができる.