北川 博之 君
2025年度功績賞受賞者の紹介
北川 博之 君(きたがわ ひろゆき)

本会正会員北川博之君(フェロー)は,永年にわたりデータベースシステム,データマイニング,およびビッグデータ解析等の広範な領域において卓越した研究活動を展開し,我が国の情報処理分野を牽引してこられました. 同君は,1980 年代の非正規形リレーションやオブジェクト指向データベースにおける高度な問合せ処理・索引機構の研究を皮切りに,データベースシステム研究の最前線に立ち続けてこられました.特に,XML 技術や異種情報源の統合に関するシステム技術,さらにはデータマイニングや機械学習を融合した大規模データ処理技術において,先駆的かつ革新的な成果を数多く挙げられました.これらの業績は,ACM SIGMOD や VLDB Journal といった国際的に権威のある会議や論文誌においてきわめて高く評価されています. また,同君は国内外におけるコミュニティの組織化と発展においても類稀なる指導力を発揮されました.ACM SIGMOD 日本支部支部長や電子情報通信学会データ工学研究専門委員会委員長を歴任されたほか,日本データベース学会(DBSJ)の設立当初から中核的な役割を担い,理事,副会長,そして会長として,産官学の連携による我が国のデータ工学・データベースコミュニティの飛躍的な発展を主導されました.また,2010 年にはつくばにおいて,アジア圏を中心としたデータベースの主要 会議である DASFAA 2010 を開催されました.教育・人材育成にも貢献されており,同君の著書であり 1996 年に発行された『データベースシステム』は,2020 年の大幅な改訂を受け,現在も情報系学科の定番教科書として使われています. 以上のように同君が,情報処理分野ならびに本会の活動の発展に尽くした功績は,誠に顕著であります.
