2024年度情報処理技術研究開発賞

池松　　香　君（正会員）

「スマートデバイスのインタラクション手法の拡張」

2019年お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科博士課程を修了。博士 (理学)。同年ヤフー株式会社Yahoo! JAPAN研究所 (現: LINEヤフー株式会社 LINEヤフー研究所) 特任研究員。2020年より同主任研究員、2021年より同上席研究員。ヒューマンコンピュータインタラクション (HCI) を専門とし、特にスマートデバイスの入出力インタフェースの研究に従事。2020年より東北大学電気通信研究所で助教を兼務。ACM CHI、MobileHCIや、情報処理学会インタラクションなど国内外の会議で運営・プログラム委員を20件以上務める。ACM、情報処理学会各会員。

[推薦理由]
池松氏は、スマートフォンをはじめとするスマートデバイスに標準搭載される各種センサを用いて、人が実世界で日常的に行う多様な手指の動作をセンシングする技術の研究開発を行っている。これらの技術を活用することで、従来の二次元平面的なタッチ入力にとどまらない新規な入力手法を導入し、理解しやすく操作しやすいユーザインタフェースを実現した。開発した技術は、ACM CHIやUISTといったトップカンファレンスに採択されるなど学術的に高い評価を受けている。さらに、これらは40件以上の特許出願を通じて保護・公開され、利用されており、産業上の貢献も大きいことから、本賞にふさわしいと判断される。