2024年度業績賞

  • ◆「異業種間の安全なデータ連携を実現する「秘匿クロス統計技術」の開発と社会課題への応用」

    [推薦理由]

    受賞者らは、異業種間の安全なデータ連携を実現するために、互いに自らのデータを相手に開示することなく、プライバシーが保護された安全な統計情報を作成する「秘匿クロス統計技術」を開発した。本技術は、準同型暗号、隔離実行環境、差分プライバシーを効果的に組み合わせることにより、これまで困難であった技術的安全性と法的な整合性を確保することに成功した国内初の社会実装例である。実証実験では、航空機の搭乗客のスムーズな移動や地域活性化に向けた人流創出につながる知見が得られるなど、今後の更なる活用が期待される。

  • 野澤 一真野澤 一真君(正会員)
    2020年法政大学大学院理工学研究科修士課程修了、同年(株)NTTドコモ入社。以降、位置情報を活用した人流分析、プライバシー保護技術等の研究開発に従事。2024年よりコンピュータセキュリティ研究会(CSEC)運営委員。
     
    佐々木 一也佐々木 一也
    2006年同志社大学工学部知識工学科卒業、同年(株)NTTデータ入社。2018年(株)NTTドコモへ転籍。位置情報を活用した技術開発、プライバシー保護技術に関する研究開発に従事。
     
    長谷川 慶太長谷川 慶太君(正会員)
    2015年慶應義塾大学大学院理工学研究科修士課程修了、同年日本電信電話(株)入社、2019年-2023年(株)NTTドコモへ転籍。セキュリティおよびプライバシー保護技術に関する研究開発に従事。2023年よりコンピュータセキュリティ研究会(CSEC)運営委員。
     
    紀伊 真昇紀伊 真昇
    2018年早稲田大学基幹理工学部卒業、2020年東京工業大学大学理学院数学系数学コース修了。同年日本電信電話(株)入社。以降、二者間秘密計算と匿名化を中心とするプライバシー保護技術等の研究に従事。2024年DICOMO最優秀論文賞などを受賞。
     
    寺田 雅之寺田 雅之君(正会員)
    1995年神戸大学大学院工学研究科修士課程修了、同年日本電信電話 (株) 入社。2003年 (株) NTTドコモへ転籍。博士(工学)。大規模データに基づく統計作成と社会最適化、およびプライバシー保護技術に関する研究開発に従事。2015年度論文賞、2015年度山下記念研究賞、2019年度業績賞、第69回前島密賞、令和6年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞など受賞。2017-2018年度 CSEC 研究会主査、2022-2023年度本会理事。ACM、電子情報通信学会各会員。本会フェロー。
     
  • ◆「ビッグデータ時代を支える世界最大容量テープストレージ開発」

    [推薦理由]

    デジタルデータの爆発的な増加はITのみならずデジタル社会の課題であり、データストレージの重要性も増している。貢献者らはテープストレージの大容量化、高速転送、高信頼性に関する課題に継続して研究開発を行ってきた。特に世界最高のテープ容量やテープ転送速度の実現などの革新的な成果をあげており、またLTFS(Linear Tape File System)の開発と標準化活動への参加など、テープストレージの普及発展にも取り組んでいる。データの蓄積が進む現代社会において、容量やコスト、消費電力の観点で特長のあるテープストレージ技術の発展に寄与しており業績賞に相応しいと判断する。

  • 鶴田 和弘鶴田 和弘 君(正会員)
    1991年日本アイ・ビー・エム株式会社入社。以降、ストレージ製品の研究、開発、生産技術等に従事。
     
    小倉 英司小倉 英司 君
    1992年日本アイ・ビー・エム株式会社入社。金融機関向け端末機器の開発等を経て、2000年よりテープドライブの研究・開発に従事。
     
    田中 啓介田中 啓介 君
    1991年日本アイ・ビー・エム株式会社入社。ストレージ製品の研究開発に従事。
     
    宮村 剛志宮村 剛志 君
    1993年日本アイ・ビー・エム株式会社入社。3270端末機器、デスクトップPC、ノートブックPCの開発を経て、現在はテープドライブのデータフロー関連のファームウェアの開発に従事。1994年電子情報通信学会論文賞受賞。
     
    岡  摂子岡  摂子 君
    2002年日本アイ・ビー・エム株式会社入社。以降、テープストレージ製品のファームウエアおよびファイルシステムの研究、開発等に従事。
     
  • ◆「プライバシー配慮と複数人同時見守りを両立するミリ波センシング技術の実用化」

    [推薦理由]

    高齢化社会の人材不足を背景に、プライバシー保護と複数人同時見守りのニーズが高まる一方、従来のミリ波センサーは高コストが課題だった。受賞者らは、単一のセンサーで複数人の姿勢とバイタルを同時に推定する技術を開発し、低コスト化とプライバシー保護を両立。世界初の革新的な見守り技術を確立した。富士通の見守りソリューションとして実用化され、病院や介護施設など国内外で展開。見守り困難な領域への技術波及を可能にし、社会課題解決への貢献が期待される。

  • 紺野 剛史紺野 剛史 君(正会員)
    2003年に富士通株式会社に入社。2010年から株式会社富士通研究所に勤務。プロジェクトディレクターとして、デジタル技術と人文社会科学を融合したコンバージングテクノロジーの研究に従事。2022年日本応用心理学会 優秀大会発表賞、2024年電気科学技術奨励会 電気科学技術奨励賞など受賞。JEITAセンシング技術専門委員会 監事。
     
    吉岡 隆宏吉岡 隆宏 君
    2012年九州大学大学院システム情報科学府情報学専攻博士後期課程修了。博士(工学)。同年株式会社富士通研究所(現在は富士通株式会社)に入社。カメラ校正技術や、カメラやミリ波センサーを用いたヒューマンセンシング技術を開発。現在、デジタル技術と人文社会科学を融合したコンバージングテクノロジーの研究に従事。2023年IEEE GCCE 2023 Excellent Demo! Award Silver Prizeなど受賞。
     
    井手 健太井手 健太 君
    2020年富士通株式会社入社。ミリ波センサーを用いたヒューマンセンシング技術の開発、デジタル技術と人文社会科学を融合したコンバージングテクノロジーの研究等に従事。2024年映像情報メディア学会 優秀研究発表賞を受賞。
     
    白石 壮大白石 壮大 君
    2020年富士通株式会社に入社。カメラやミリ波センサーを用いたヒューマンセンシング技術を開発。現在、デジタル技術と人文社会科学を融合したコンバージングテクノロジーの研究等に従事。2022年IEEE LifeTech Outstanding Paper Awards for Oral Presentationを受賞。
     
    津山 慶之津山 慶之 君
    2024年富士通株式会社に入社。ミリ波センサーを利用したヒューマンセンシング技術の研究・開発や、デジタル技術と人文社会科学を融合したコンバージングテクノロジーの研究に従事。