2020年度情報処理技術研究開発賞

2020年度情報処理技術研究開発賞の表彰



劉 健全 君(正会員)

「未知の人物を対象とした映像解析技術の研究開発」

2012年筑波大学システム情報工学研究科博士後期課程修了.博士(工学).同年NEC入社.現在,バイオメトリクス研究所主任研究員,入社以降一貫して,大規模な映像検索に関する研究開発に従事し, 継続的に研究成果の製品化を実現.国内外の主要会議にて70本以上の論文発表,IEEE国際会議MIPR 2021の実行委員長を含む多数の国際会議のプログラム委員長を歴任.情報処理学会2018年度業績賞, 電子情報通信学会システム数理と応用研究会2015年優秀論文賞等多数の賞を受賞.法政大学理工学研究科兼任講師.情報処理学会論文誌,IEEE Multimedia各編集委員.IEEE, ACM, IPSJ, DBSJ, APSIPA各会員.

[推薦理由]
市街地等で防犯カメラの導入が進む中,未知の人物を対象とした映像解析技術は,犯罪の未然防止や観光客へのおもてなし等幅広い領域での活用が期待されている.劉健全氏は,画像認識技術とデータベース技術を融合させることで大量かつ多様な人物を高速に映像解析する技術を創出し,映像分析の対象を従来の「既知」から「未知」へと発展させることで雑踏警備や金融犯罪,放送映像編集等への産業応用を生み出した. 加えて映像解析における最難関国際学会を含む国際・国内の会議で数多くの発表,受賞の実績があることから,本賞を贈るにふさわしいものである.