2015年度論文賞受賞者の紹介

A Method for Navigating Cars in Multilevel Parking Facility

[Journal of Information Processing Vol.23 No.4, pp.488-496]
[論文概要]

 本研究では,大型立体駐車場に焦点を当て,車車間や路車間の通信を用いたナビゲーションシステムで大型立体駐車場における渋滞を解消する手法を考案した.場内の車両位置情報を基に,サーバが駐車場の利用状況を推定し,駐車場の各エリアに到達するに必要な時間や駐車待ち時間を見積もり,場内車両に配信する.各車両は受け取った情報に基づき,所要時間の期待値が最小となる経路を計算し,ドライバーに提示することで短い時間での駐車を目指す.奈良市内の商業施設の入庫データを用いてシミュレーション実験を行った結果,他手法と比べ,平均で20~50%程度駐車待ち時間を削減可能であることを確認した.

[推薦理由]

 路車間の通信を用いたナビゲーションシステムで駐車場における待ちを解消する手法を提案している。実際の条件に近い前提の下で、短い駐車待ち時間で駐車できる手法を提案しており、十分な評価実験がなされているため、提案手法の信頼性も高い。新規性および有用性共に高く評価でき、論文賞に相応しい論文である。
川井明 君

 2003年大阪大学基礎工学部卒業,2008年同大学院情報科学研究科博士後期課程修了.2008年,奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科助教.2013年,大阪大学サイバーメディアセンター特任助教.2014年,滋賀大学経済学部准教授,現在に至る.博士(情報科学).モバイルアドホック,車車間通信に関する研究に従事.

柴田直樹 君

 1997 年大阪大学基礎工学部情報科学科卒業.2001 年同大学院博士後期課程修了.2001年,奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科助手.2004年,滋賀大学経済学部准教授.2013年,奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科准教授,現在に至る.博士(情報科学).高度交通システム、モバイルコンピューティング、マルチメディア通信の研究に従事。

劒持真弘 君

 2010年大阪大学工学部卒業,2012年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科を修了後,トヨタ自動車株式会社に勤務。大学院在籍時,駐車場ナビゲーションの研究に従事。

安本慶一 君

 1991年大阪大学基礎工学部情報工学科卒業,1995年同大学院博士後期課程中退.1995年,滋賀大学経済学部情報管理学科助手,1998年より同助教授.2002年,奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科助教授,2011年,奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科教授.現在に至る.博士(工学).

伊藤実 君

 1977 年大阪大学基礎工学部卒業,1979年同大学院基礎工学研究科博士前期課程修了.1979 年,大阪大学基礎工学部助手.1986 年,大阪大学基礎工学部講師.1989 年,大阪大学基礎工学部助教授.1993 年,奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科教授.現在に至る.博士(工学)

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