役員名簿(2013年度)

2013年度役員名簿

  • 役職名 担当職務 氏名

    所属

    就任年月日 学会勤務
    会 長 法人 代表 喜連川 優 国立情報学研究所 所長/東京大学 教授 2013年6月5日 非常勤
    副会長 会長補佐 西尾章治郎 大阪大学大学院情報科学研究科 教授/サイバーメディアセンター長 2012年6月5日 非常勤
    副会長 会長補佐 中田登志之 NEC技術イノベーション戦略本部兼中央研究所主席技術主幹 2013年6月5日 非常勤
    理 事 技術応用 赤津 雅晴 (株)日立製作所横浜研究所情報サービス研究センタ センタ長 2012年6月5日 非常勤
    理 事 調査研究 池内 克史 東京大学大学院情報学環 教授 2012年6月5日 非常勤
    理 事 教育 位野木万里 工学院大学 情報学部 コンピュータ科学科 准教授 2012年6月5日 非常勤
    理 事 調査研究 大沢 英一 公立はこだて未来大学複雑系知能学科 教授 2012年6月5日 非常勤
    理 事 論文誌 岡部 寿男 京都大学学術情報メディアセンター 教授 2012年6月5日 非常勤
    理 事 総務 折原 良平 (株)東芝 研究開発センター知識メディアラボラトリー 研究主幹 2012年6月5日 非常勤
    理 事 会誌/出版 木下 哲男 東北大学電気通信研究所 教授 2012年6月5日 非常勤
    理 事 事業 砂原 秀樹 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授 2012年6月5日 非常勤
    理 事 財務 鳥居 悟 (株)富士通研究所セキュアコンピューティング研究部 主管研究員 2012年6月5日 非常勤
    理 事 企画 松井 充 三菱電機(株)情報技術総合研究所 情報セキュリティ技術部長 2012年6月5日 非常勤
    理 事 標準化 伊藤 智 (独)産業技術総合研究所 セキュアシステム研究部門長 2013年6月5日 非常勤
    理 事 論文誌 乾 健太郎 東北大学大学院情報科学研究科 教授 2013年6月5日 非常勤
    理 事 技術応用 浦本 直彦 日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所 サービス・コンピューティング部長 2013年6月5日 非常勤
    理 事 会誌/出版 加藤 由花 東京女子大学現代教養学部数理科学科 教授 2013年6月5日 非常勤
    理 事 調査研究 菊池 浩明 明治大学総合理数学部 教授 2013年6月5日 非常勤
    理 事 総務 妹尾 義樹 NEC事業イノベーション戦略本部 シニアエキスパート 2013年6月5日 非常勤
    理 事 財務 高橋 克巳 NTTセキュアプラットフォーム研究所 主幹研究員 2013年6月5日 非常勤
    理 事 企画 新田 淳 (株)日立製作所情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 主管技師長 2013年6月5日 非常勤
    理 事 教育 松原 仁 公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系知能学科 教授 2013年6月5日 非常勤
    理 事 事業 安本 慶一 奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科 教授 2013年6月5日 非常勤
    監 事 監査 長谷川 亨 大阪大学大学院情報科学研究科 教授 2012年6月5日 非常勤
    監 事 監査 黒橋 禎夫 京都大学大学院情報学研究科 教授 2013年6月5日 非常勤

    ※以上、国家公務員出身者(本府省課長・企画官相当職以上および地方支分部局の本府省課長・企画官相当職以上の経験者)の該当はありません。 また、役員報酬の支給はありません。

    ■役員区分 

     候補者名(ローマ字)(出身校学部卒年)
    勤務先および役職名(改選時)
    略歴・専門分野等(改選時)
    抱負(改選時)

     


    ■会 長

    喜連川 優(KITSUREGAWA MASARU)(東大1978卒) 国立情報学研究所 所長

    [略歴] 1983年東京大学情報工学専攻博士課程修了. 工博. 同年同大生産技術研究所講師, 現在同教授. 文部科学省科学官. 本会理事, 副会長, 本会 (2003年度) ・ACM・IEEEフェロー. 本会功績賞受賞 (2010年度). 専門はデータベース工学. ACM SIGMOD Innovation Award, 特定領域研究『情報爆発』代表, 内閣府最先端研究開発支援プログラム中心研究者

    [抱負] 副会長時代, 50周年記念全国大会の組織委員長を拝命し, 多くの方々のご支援の下7,000人以上の参加者を得, 突出した大盛会と出来ました事は忘れ難い思い出です. 又著作権や仕分け等に対し機動的に学会が対応し明快なメッセージを社会に発信した事は, メディアも取上げる等「存在感」を示せたと感じます. その経験に基づき, 本会の今後の方向感を根源的に考え直したく存じます. IEEEにおいて最大のソサエティはコンピュータソサエティです. ITが傑出している事は当然ですが, 米国内ではなくアジアを源泉として会員増を実現している事も認識すべきであり, しなやか且したたかな戦略が必須と考えます. 又エルゼビアの電子ジャーナルは旧来の論文の形態を大きく越えた姿へ変貌しています. 既成概念内で学会改革を議論するのではなく, 『GameChange』の視点が不可欠と考えます. ITをイネーブラとした『学会のプラットフォーマ』を目指し, 他学会にも「私の学会もITを駆使してこんな風に姿を変えなくては」と感じて頂ける学会でありたいと考えます.

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    ■副会長

    西尾章治郎(NISHIO, Shojiro)(京大1975卒) 大阪大学大学院情報科学研究科 教授/サイバーメディアセンター長

    [略歴] 1975年京都大学工学部卒業, 1980年同大学院博士後期課程修了(工学博士). 京都大学助手等を経て, 1992年大阪大学工学部教授, 2002年から現職. その間, 文部科学省科学官, 大阪大学理事・副学長等を歴任. データベースシステム研究に従事. 本会では理事(調査研究担当 1998-1999年度)等を歴任し, 現在, 日本学術会議情報学委員長. 本会功績賞, 論文賞を受賞. 本会, IEEE, IEICEのフェロー.

    [抱負] 学会には「未来をデザインする場」, 「ときめきを感じる場」, 「責任を検証する場」を提供するという役割があると思います. 【未来をデザインする場】我が国の情報通信分野の国際競争力は, 最近低迷しています. この現状を打破する方策と今後の展望について, 日本学術会議等とも連携しながら, 本会が指針を提示すべき時期に来ていると考えます. 【ときめきを感じる場】本会は, 発見や発明に感動し, 「おもしろくてたまらない」と心の底から言えるワクワクする研究成果を発表し, 議論する場であらねばならないと思います. ときめきはあこがれでもあり, 素晴らしい研究成果に触れ, 自分もそのような研究を是非やってみたい, 自分もあんな人になりたいという気持ちが湧き起こるような企画を打ち立てていくことが重要です. 【責任を検証する場】自らの研究が実社会のなかでどのように役立つのか, 社会を正しい方向にリードできているのかを冷静に見つめる場を本会が提供することが大切です. 例えば, 先の東日本大震災において何ができて, 何ができなかったのか, 今後何をすべきかを検証することは緊急の課題です. 皆様とともに, このような学会を目指していきたいと考えています.

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    ■副会長

    中田登志之(NAKATA, Toshiyuki)(京大1980卒) NEC技術イノベーション戦略本部兼中央研究所 主席技術主幹

    [略歴] 1980年京都大学工学部情報工学科卒, 1985年同博士課程満期退学. 京都大学工学博士. 同年日本電気(株)入社, C&C研究所勤務. 以来, 並列処理アーキテクチャ, 並列アルゴリズム, 並列ライブラリ, OMCS, グリッドコンピューティング等の研究開発に従事. 電子情報通信学会会員. 2002年度-2003年度本会総務理事. 2008年度-2009年度本会企画理事.

    [抱負] 近年, クラウドコンピューティングの目を見張る普及とそれに伴う情報産業の一層のサービス化・グローバル化, 昨年の震災以後の高信頼インフラを支える技術としての役割への期待など, 情報処理産業を取り巻く環境は急激に変化しつつあります. この変化に対応して, 本会が, 情報処理産業に向けて, 新たな貢献を果たすためには, 色々新たな施策を打つ必要があります. 2009年3月の情報処理学会・アドバイザリボードの学会運営の提言では中期的目標として実務家の活動の活性化など5点の項目があげられています.また, その後も各年の総会資料には, 中長期計画が記載され, 種々の新たな試みがなされる様になっています. これらの試みの反省も含めて, 情報処理学会が活気にあふれて, 魅力ある学会であるために, 貢献させていただければ幸いです.

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    ■理事[技術応用担当]

    赤津 雅晴(AKATSU, Masaharu)(東大1987卒) (株)日立製作所横浜研究所情報サービス研究センタ センタ長

    [略歴] 1987年(株)日立製作所入社. 企業情報システムの管理・評価手法, 社会インフラシステムのモデリング, サービス・イノベーション方法論などの研究・開発に従事. システム開発研究所部長, 情報・通信グループ経営戦略室担当部長などを経て, 2010年より現職. 2011年より北陸先端科学技術大学院大学客員教授. 博士(工学).

    [抱負] Big Dataというキーワードに代表されるように, 大量の多様なデータが収集できるようになり, 計算機処理能力の向上とあわせて, 複雑な分析も可能になりました. 情報処理技術のさらなる発展が, 今後の経済発展や他分野の技術革新において重要な役割を果たし, 安心・安全・快適な社会の実現に大きく寄与することは疑う余地のないことだと考えます. このような状況の中で, 情報処理学会の果たすべき役割は一段と大きくなっていると思います. 情報技術を活用したイノベーションを興せる人材の育成とワールドワイドのトレンドを牽引できるような情報発信を目標に, 研究会や論文誌の活性化をはじめとして, 本会が価値協創の場となるように, 微力ながら尽力する所存です.

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    ■理事[調査研究担当]

    池内 克史(IKEUCHI, Katsushi)(京大1973卒) 東京大学大学院情報学環 教授
    ※調査研究運営委員会からの推薦

    [略歴] 1978年東大院博士修了. 工博. MIT/AIラボ, 電総研, CMU/CSを経て, 1996年東大教授. 本会コンピュータビジョンとイメージメディア研究会/主査・研究会論文誌初代編集長を歴任, 現在, 本会フロンティア領域委員長. 本会・信学会・IEEEフェロー. IAPR 2nd VP, IEEE-ICCV Sig. Res. Award受賞. コンピュータビジョンの研究に従事.

    [抱負] 情報処理分野の研究・開発の活性化は, 日本の生き残りをかけた重要課題です. この課題への1つのアプローチとして, 情報処理分野の裾野を広げ, 新分野を開拓してゆくことがあると思います. 情報処理と他分野との接点領域を積極的に拡大・活性化してゆくことです. このため, 調査研究運営委員会をベースとする理事として, 境界領域での研究会の新設や研究会活動の量的質的拡大をボトムアップ的に強化し, 新しい学問分野として育て上げるよう努力し, これを通して学会全体の研究活動の拡大・活性化を目指し, 日本の情報処理分野の活性化に寄与したいと考えています. これと並行して, 日本のコミュニティのガラパゴス化の防止, グローバル化の推進にも力を注ぎたいと考えます. このため, 最近少々微妙になって来ている国内学会の国際的活動と海外学会の活動との関係を, 海外の学会や雑誌の役職経験を通し十分に吟味し直し, ウィン・ウインとなる上手い着地点を考え, 学会の国際化をはかり, 日本のコミュニティのビジビリティ向上にも力を注ぎたいと考えます.

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    ■理事[教育担当]

    位野木万里(INOKI, Mari)(早大1989卒) 工学院大学 情報学部コンピュータ科学科 准教授

    [略歴] 1991年早稲田大学大学院理工学研究科数学専攻修士課程修了, 同年(株)東芝入社, 2011年10月より現職. 2008年早稲田大学大学院理工学研究科情報・ネットワーク専攻博士課程修了, 博士(工学). 専門はソフトウェア工学. 2007年情報専門学科カリキュラムJ07ソフトウェアエンジニアリング(SE)領域教育委員会委員, 2008年度より本会会誌編集委員. 2009年度より国立情報学研究所トップエスイープロジェクト講師, 2011年度より早稲田大学非常勤講師.

    [抱負] 企業内研究者としてソフトウェア工学の研究開発に約20年従事してきました. 実際の開発部門の課題を解決するための最適な研究開発は何か, いつも壁に直面しています. また, 最近は, 非常勤講師などで教育の機会をいただき, 技術, 市場, 環境の変化の中で, 自律した技術者や研究者になるために学生らに何をどう教えれば有効なのだろうかと思い続けています. このような悩み多き状況の中, 企業内研究者として継続できたのは, 情報処理学会の研究会, 会誌などの委員会活動を通して, 様々な研究者・技術者と議論させていただき, 研究成果や情報を得て, 実務や教育の中に活用することができたためだと感謝しております. 当方にとり事業に活かす企業内研究を続ける上で情報処理学会はなくてはならない存在であり, 産官学全体からみても, 開発, 研究, 教育などの様々な視点からのニーズを取り込み, シーズをマッチングさせる場としての重要性を実感しています. 今回はこれまでの恩返しがしたく立候補させていただきました. 企業内研究者としての研究開発, 研究成果を事業に活用するための事業部門との連携業務, 学会や教育活動を通して得られた経験を活かし, 学会の今後の継続的な進化・成長に貢献させていただけるように取り組んで参りたいと存じます.

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    ■理事[調査研究担当]

    大沢 英一(OSAWA, Ei-Ichi)(東工大1982卒) 公立はこだて未来大学複雑系知能学科 教授

    [略歴] 1982年東工大学理学部数学科卒. 同年, ソニー(株)入社. 1989年(株)ソニーコンピュータサイエンス研究所入社. 2000年より現職. マルチエージェントシステム, 複雑ネットワークの研究に従事. 2009年人工知能学会研究会優秀賞, 同年, 本会山下記念研究賞を受賞. 元日本ソフトウェア科学会理事. 博士(工学).

    [抱負] 私は大学卒業後, 民間企業の研究所に配属されてから一貫して研究畑を歩んできました. どのような学問であれ, 研究には基礎研究と実用化・応用研究があります. 情報処理分野においても同様ですが, 当該分野の他に見られない特徴として, 基礎研究から実用化までのプロセスが他の産業に較べて簡易で, 短時間で行われることがあげられます. 現実に, 米国では情報処理分野において, 大学などでの研究成果をもとにベンチャー企業を起こし, 数年で大規模に成長させるということが良く起きています. 私は, 日本の情報処理産業を大きく発展させる上で, 本会が担う責任は非常に大きいことを認識していますが, 特に, その情報処理分野の固有の特性を意識した研究活動を推進していくとが重要だと考えます. 具体的には, 学会が主体的に行う, また, 支援する研究活動は, 産業界や社会(ユーザ)と深いコミュニケーションを持ち, 活力に満ちた迅速なもので, そして実践的な解を提示できるものである必要があると考えており, そのような事柄の実現に尽力したいと考えています.

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    ■理事[論文誌担当]

    岡部 寿男(OKABE, Yasuo)(京大 1986卒) 京都大学学術情報メディアセンター 教授

    [略歴] 1988年京都大学大学院工学研究科修士課程情報工学専攻修了. 2002年より現職. 国立情報学研究所客員教授. インターネット技術, 並列・分散アルゴリズムの研究に従事. 本会論文誌編集委員(1999-2002年). 関西支部幹事(2005-2006年). SAINT2008 Program co-Chair, SAINT2010 General co-Chair. マルチメディア通信と分散処理研究会(1994-1997年), ハイパフォーマンスコンピューティング研究会(1994-1997年, 2005-08年), 高品質インターネット研究会(2001-2004年), コンシューマ・デバイス&システム研究会(2011年-)各委員.

    [抱負] 情報処理学会が設立されてから半世紀余, この間も, 本会の対象とする研究分野は大きく拡がり, 技術も変容してきました. 今後も大きな変動の中で新しい分野を切り拓いていかなければならないでしょう. その中で学会の果たすべき役割は何でしょうか. 私見ですが, 学会の役割の原点は, 同じ志を持つ研究者が集い, 互いに認めあう場を提供することにあると思います. 同時に, 学問分野を持続的に発展させるためには, 若い人をその場に誘い, 育み, 一人前の研究者として認め, さらには新しい研究領域へ送り出す循環を確立することが必要です. 学会の課題として, 若い人の学会離れが挙げられています. 情報系に従事する人の総数は増える以上に, その職場や仕事の領域の拡がりが大きく, 従来の枠ではとらえきれていないように思います. たとえば, ハードウェアやソフトウェアの開発, システムの設計と運用に関わる業績は, アカデミアにおいてももっと評価されてよいと愚考します. このような視点で学会の枠を大きくする仕事に微力ながら貢献できればと考えています.

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    理事[総務担当]

    折原 良平(ORIHARA, Ryohei)(筑波大1986卒) (株)東芝 研究開発センター知識メディアラボラトリー 研究主幹

    [略歴] 1988年(株)東芝入社. 発想支援, 機械学習, ナレッジマネジメント, データマイニングの研究開発に従事. 2008年より現職. 1993-1995年University of Toronto客員研究員. 2004-2009年東京工業大学連携准教授. 2010年より電気通信大学客員教授. 2006, 2007年度本会論文誌編集委員会知能グループ副査・主査. 2007-2008年度本会代表会員. 2008-2010年人工知能学会理事. 博士(工学).

    [抱負] 社会, 経済, 自然環境がはげしく変化し, 従来我が国を支えてきた産業構造が変革を迫られている今, 革新をリードすべき技術としての情報処理に対する期待は膨らみ続けています. その期待に対し, 我々は最先端の技術を開発していくことはもちろんのこと, 専門家としての責任ある態度で社会に接し, 説明責任を果たしていくことが必要であると考えます. 本会は, 我々相互の連携や情報共有をサポートして研究開発を促進する場であると同時に, 社会から見た情報処理専門家集団の顔であるという側面を持っており, その存在意義は今後ますます重要になるでしょう. 私は, 企業の研究者としてデータマイニング技術の研究に携わると同時に, その製品化や販売に従事, また大学においては同技術を通じて学生を指導する機会をいただき, 技術が社会のさまざまな側面と相互作用する場面を垣間見てきました. こうした経験を通じて, 本会と社会の関わりをより良くすることに微力ながらお力添えできればと思います.


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    ■理事[会誌/出版担当]

    木下 哲男(KINOSHITA, Tetsuo)(茨城大1977卒) 東北大学電気通信研究所 教授

    [略歴] 1979年東北大大学院修士課程修了. 同年沖電気工業(株)入社. 2006年東北大電気通信研究所助教授, 2001年同大情報シナジーセンター教授. 2010年より現職. 本会論文誌編集委員, 代表会員, 東北支部長などを歴任. 工博. 本会フェロー(2008年度). エージェント工学, 知識工学, エージェント応用/知識応用システムなどの研究に従事.

    [抱負] ソーシャルとかスマートといったキーワードを冠したサービスやシステムが巷に溢れ, 人々のコミュニケーションやリレーションにも質的, 量的な変化が起こりつつあります. 2011年3月の震災では, 新しいメディアやサービスの効果が随所でみられ, これらが電気や水道に代表される日常生活のインフラと同様に重要なものとなりつつあることが実感されました. その一方で, こうした新しい道具を生み出したアイディアや技術の多くが海を渡ってきたものであることは些か悩ましい問題です. しかし, それらを自然に楽しく使いこなしている若者達を目にするとき, その中から新たな発想や技術にチャレンジする人達が必ず現れると思っています. この期待を現実のものとするために, そして, やはり日本の貴重な財産は人と技術だとすれば, 情報処理分野において研究, 教育, 人材育成, 技術の普及・啓発に幅広く取り組んできた本会の果たすべき役割は極めて大きいといえるでしょう. 私も微力ながらその一翼を担っていきたいと考えています.

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    ■理事[事業担当]


    砂原 秀樹
    (SUNAHARA, Hideki)(慶大1983卒) 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授

    [略歴] 1988年慶應義塾大学大学院理工学研究科博士課程単位取得退学. 工学博士. 電気通信大学情報工学科助手, 奈良先端科学技術大学院大学情報科学センター助教授, 教授を経て, 2008年4月より現職. 1984年より日本のインターネットの構築とその研究に従事. センサを用いた新たな情報通信基盤構築プロジェクトを進行中. 2003-2005年本会高品質インターネット研究会主査. 2009-2010年度本会理事.

    [抱負] インターネットの登場は人々の情報流通の仕組みを大きく変えました. こうした状況の中で本会が果たすべき役割も大きく変化しようとしています. 単に, 提供する情報の質を向上させるだけでなく, 会員相互の情報共有を促進することで情報処理技術の社会への貢献度を向上させることが重要になってきていると考えています. そして, こうした変化への対応は社会の要請に応じて迅速に進めていかなければなりません. 昨年3月11日に発生した東日本大震災では情報処理技術が社会基盤として重要な役割を果たしていることを再認識させてくれるものでした. 一方で, 情報処理技術をもう少し適切に活用することができたならば, もっと大きな役割を果たせたのではないかという反省もしなければならないと考えています. こうした反省に基づき情報処理技術をより高い社会基盤とするために, 本会がなすべき役割は重いものであると考えます. これらの目標を見据え, これまでの本会の果たしてきたことを尊重しつつ, 新しい時代に対応した本会の展開に貢献することができれば幸いだと考えます.

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    ■理事[財務担当]

    鳥居  悟(TORII, Satoru)(東京理科大1985卒) (株)富士通研究所ソフトウェアシステム研究所 主管研究員

    [略歴] 1985年(株)富士通研究所入社. 並列処理系やオペレーティングシステムの研究開発を経て, 現在, ネットワークセキュリティの研究開発に従事. 本会コンピュータセキュリティ研究会幹事, コンピュータセキュリティシンポジウムCSS2008実行委員長, 特集号論文誌編集委員長等を務める. 「学会会員管理システム開発への貢献」で本会感謝状受賞. 現在本会セキュリティ委員会委員.

    [抱負] 組織や自宅あるいは街中などのあらゆる生活シーンにおいて, さまざまなサービスや情報が受けられる時代になっています. この基盤としてネットワークや情報システムは重要な役割を担っており, 豊かな社会生活の実現に欠かせないものとなっています. 一方で, 情報システムの利用形態は多岐にわたり, さまざまな背景を持つ利用者が混在しています. いろいろな状況において, 安心して情報システムを利用できるようにするためには, 情報処理の研究活動にさらなる飛躍が求められているのではないでしょうか. 情報処理技術の研究, その研究成果の普及, 研究人材の育成, さらには, 世の中に対するメッセージの発信など, 本会に求められる役割は広範囲に及ぶものと考えています. これらの期待にこたえられるような魅力的かつ有益な場としての本会の実現に向け, 企業の研究者としての経験を活かし, 微力ながら貢献したいと考えます.

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    ■理事[企画担当]

    松井  充(MATSUI, Mitsuru)(京大1985卒) 三菱電機(株)情報技術総合研究所 情報セキュリティ技術部長

    [略歴] 1987年京都大学理学研究科数学専攻修士修了. 同年三菱電機(株)入社, 以降誤り訂正・暗号技術の研究開発に従事. 1999年欧州にて第三世代携帯電話標準暗号設計に参加, 2004年全国発明表彰恩賜発明賞受賞. 博士(情報理工学), 本会フェロー, IACR理事, 情報セキュリティ大連携教授, 北陸先端大産官学連携客員教授.

    [抱負] 私は企業の研究所での情報セキュリティの仕事を通して長年AcademiaとIndustryの両方に接してきましたので, この両者の橋渡しの点でお役に立てるのではないかと考えています. AcademiaとIndustryの距離は, 私がこの世界に入った二十数年前と比べるととても近くなりました. これは, それが時代の要請であったという理由とともに学会諸先輩のご努力に負うところも大きいのだと思います. しかしその一方で, かつての創造力の源泉であったdiversityやcraftsmanshipが失われつつあるとも正直感じるところです. 現在花開いている技術のなかには, 二十数年前は見向きもされなかったものがたくさんあります. 学会の使命として, 会員へのサービスと社会への情報発信がありますが, 私はこの両方のチャネルを使って, さまざまな可能性の中から新しい技術の創出につながる芽を, AcademiaとIndustryの両面から探し出すためのお手伝いを皆さんと考えていきたいと思います.

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    ■理事[標準化担当]

    伊藤 智(ITOH, Satoshi)(千葉大1982卒) (独)産業技術総合研究所 セキュアシステム研究部門長
    ※情報規格調査会からの推薦

    [略歴] 筑波大学にて博士号を取得. (株)日立製作所にてコンピュータの利用技術に関する研究に従事. 2002年6月から産総研にてグリッド, グリーンIT, クラウド等の産業分野への応用研究に従事. 2010年7月からは本会情報規格調査会の副委員長に就任し, ISO/IEC JTC 1の国内および国際対応を推進.

    [抱負] 情報システムは今では重要な社会インフラとなっており, 現在でもその領域は拡大し続けています. センサ, 携帯, 自動車, 家電, あらゆるものがネットワークにつながり, 多種・大量の情報が収集・発信されるようになってきています. また, 様々な産業領域で効率向上や環境負荷低減などへの情報処理技術の活用が進んでいます. このような状況で, 情報基盤としてのプラットフォームのあり方, 様々な応用システム・実社会とのインタフェースなど, 標準化の果たす役割は益々重要になってきていると認識しています. 本会情報規格調査会の委員長として, 産学官の英知を集め, 産業界が発展するよう, 国際標準化活動をリードし, 情報処理学会の発展に微力ながら貢献したいと思います.

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    ■理事[論文誌担当]

    乾 健太郎(INUI, Kentaro)(東工大1990卒) 東北大学大学院情報科学研究科 教授

    [略歴] 1995年東京工業大学情報理工学研究科博士課程修了. 同大学助手, 九州工業大学助教授, 奈良先端科学技術大学院大学助教授を経て, 2010年より現職. 専門は自然言語処理. 人工知能学会論文賞, COLING/ACL Best Asian NLP Paper Award, 言語処理学会年次大会最優秀発表賞等受賞.

    [抱負] 人類がかつて中世の時代に経験した情報爆発は, 活版印刷の発明に始まるメディアの転換によって起こりました. それが引き金となって旧来の知識階層が崩壊し, 科学革命, 産業革命へと続く大変革に繋がったことは誰もが知るところです. 現代の情報爆発とビッグデータの出現は中世のそれに匹敵する変革を社会にもたらす可能性を秘めています. 「学」の知が, 「産」の生業が大きく形を変えようとする時代. 情報科学の使命も, 理学・工学・人文科学を横断的に繋ぐ「ヨコ糸」の学問へと大きく変化し始めているように思えます. そうした領域横断社会で「学」と「産」を繋ぐコミュニティが情報処理学会です. 変革の時代に求められる本会の役割は計り知れません. なかでも, これからの変革を担う若い人材をはぐくむ場を提供することは今後ますます重要になるでしょう. そうした期待に応える魅力的なコミュニティの実現に向けて, 微力ながら貢献できればと考えます.

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    ■理事[技術応用担当]

    浦本 直彦(URAMOTO, Naohiko)(九州大1990卒) 日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所 サービス・コンピューティング部長

    [略歴] 1990年日本アイ・ビー・エム(株)入社, 以来同東京基礎研究所にて, 機械翻訳, 情報統合, XML, SOA, データおよびクラウドセキュリティの研究開発および標準化に従事. 本会論文誌データベース編集委員, 同情報学基礎研究会および情報基礎とアクセス技術研究会にて運営委員, 幹事などを歴任. 博士 (工学) .

    [抱負] 社会とそれを支える情報技術は, めまぐるしい変革を続けています. この流れの中で, 情報技術とそれを体現する研究者・技術者の集団である学会の役割も変化しつつあると感じています. 例えば, グローバル化はいうまでもないことですが, 地球規模で接続された社会システムに対する影響の増加, 新興国の発展に対する貢献の要請など, 社会に対する私たちの責務は日々増大しています. また, 組織や分野, 世代を超えたコミュニティによる研究および企業活動も当たり前になりつつあります. これらの変化を前向きに捉え, よりグローバルでオープンな学会活動と会員サポートを展開することで, 社会の要請と会員のニーズを満たしていく必要があると考えています. さらに, 若い世代や他分野のコミュニティを巻き込み, 世界を変える可能性を秘めた, わくわくする研究開発を行うための情報提供や議論の場を提供することも重要です. 本会での活動を通じて, 私達自身が変化しながら, 社会と学会の発展に少しでも貢献していくことができたらと考えています.

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    ■理事[会誌/出版担当]

    加藤 由花(KATO, Yuka)(東大1989卒) 東京女子大学現代教養学部数理科学科 教授

    [略歴] 1989年東京大学理学部卒業. 同年NTT入社. 2002年電気通信大学大学院情報システム学研究科博士後期課程修了. 博士 (工学) . 同助手を経て, 2006年産業技術大学院大学准教授. 2009年同教授. 情報ネットワークに関する研究に従事. 本会論文誌編集委員, DICOMO実行委員等を歴任. 現在マルチメディア通信と分散処理研究会幹事.

    [抱負] 情報処理学会の歩んできた50年の歴史の中で, 情報処理技術はあらゆる産業や社会の基盤となり, 私たちの生活に無くてはならないものとなりました. モバイル通信やユビキタスコンピューティングの発展は, かつての夢物語を現実のものとし, 私たちのライフスタイルを大きく変えるほどのインパクトを持ちました. そして今, 情報処理の世界は, 大きな変革期にあります. ICTがあまりにも当たり前のものになった結果, 学生は情報関連学部に魅力を感じなくなり, 業界内には何とはなしに閉塞感が漂っています. このような状況を打破するために, 学会は今一度, 新たなビジョンを提示し, 革新的な技術で困難な課題を解決していく必要があると考えます. このとき, 研究分野の融合, 異分野間の連携が必須です. 多様な人々が集う本会だからこそ, そのような場の提供が可能です. 私たちの得意な情報技術を駆使しつつも, 技術を超えたコミュニティーとしてのあり方を再考したいと考えています. 力不足であることは重々承知しておりますが, 本会の活動に貢献できるよう精一杯努力いたします.

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    ■理事[調査研究担当]

    菊池 浩明(KIKUCHI, Hiroaki)(明治大1988卒) 明治大学総合理数学部 教授
    ※調査研究運営委員会からの推薦

    [略歴] 1988年明治大学工学部電子通信工学科卒業. 1990年同大学院博士前期課程修了. 1990年(株)富士通研究所入社. 1994年東海大学工学部電気工学科助手, 以降, 同専任講師・助教授・教授, 同大情報理工学部教授を経て2008年より現職. 1997年カーネギーメロン大学計算機科学学部客員. 本会フェロー (2009年度) . 1993年本会第46回全国大会大会奨励賞. 2003年本会研究開発奨励賞. 2004年本会論文誌「プライバシを保護するコンピュータセキュリティ技術」特集号ゲストエディタ. 2007年本会学会活動貢献賞. 2009年-2010年 本会コンピュータセキュリティ研究会主査. 2010年 JIP Outstanding Paper Award. 2011年より本会情報環境領域財務委員, 本会セキュリティ委員会委員.

    [抱負] スマートフォンの普及や無線LAN環境の整備に伴い, オーディオや動画像などの各種マルチメディア情報サービスが消費者に届く世界が現実的になって来ました. ユビキタス社会や高度交通システム, 電子書籍などももう夢物語ではありません. その一方で, アクセス制御や不正な利用を防止する情報セキュリティ技術, 人やデバイス間のトラスト管理など情報環境を取り巻く新たな技術開発が求められてきています. これらの技術を横断して有機的に結びつける学会の果たす役割は今後ますます大きくなるでしょう. そのためには, 各種の専門分野を持つ研究会と大局的な判断を行なう学会理事会との間を密にして, 積極的に新たな試みを取り入れて行かなくてはなりません. 新しいことを楽しくやりましょう. 私達を育ててくれた学会がその様な場であるように強く願っています.

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    ■理事[総務担当]

    妹尾 義樹(SEO, Yoshiki)(京大1984卒) NEC事業イノベーション戦略本部 シニアエキスパート

    [略歴] スーパーコンピュータ, グリッドなどの研究開発を経て, 現在BigData処理の研究開発に従事. 地球シミュレータの開発では並列処理ソフトウェア開発を指揮. 本会論文誌編集委員会主査, ハイパフォーマンスコンピューティング研究会幹事, 調査研究運営委員会委員などを歴任. 1994年米国Rice大学客員研究員. 2007年-2011年NEC北米研究所勤務. 1987年本会論文賞, 2002年Gordon Bell Award受賞. 博士 (工学) . 

    [抱負] この10~20年の急激な技術革新によって, 情報処理技術の研究と実用化との距離が非常に接近してきています. インターネットやサービス系の技術では, 研究として生まれた新たなアイディアが, 数カ月以内に実用化されエンドユーザに提供されることも珍しくありません. ビジネスにおいて, 急激なグローバル化, コモディティー化が進行する中で, 当然のことながら, 研究開発活動においても, グローバル化およびオープンイノベーションが求められます. このような状況の中で, 日本の競争力を支えるべき研究開発活動のグローバル化, また本会が国際競争力をつけ, これをどのように支えるかは非常に重要な, しかも喫緊の課題となっています. 本会において, 論文誌編集委員会主査, ハイパフォーマンスコンピューティング研究会幹事, 調査研究運営委員会委員などを歴任してきた知見と, 長年にわたる欧米との共同研究, 米国での研究開発活動の経験を活かし, 本会の国際競争力をさらに高めることに微力ながら貢献したいと考えています. 


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    ■理事[財務担当]

    高橋 克巳(TAKAHASHI, Katsumi)(東工大1988卒) NTTセキュアプラットフォーム研究所 主幹研究員

    [略歴] 東京工業大学卒 (1988年) , 東京大学大学院博士課程修了 (2006年) . 博士 (情報理工学 ). NTT研究所にて情報検索, データマイニング, 位置情報処理, および情報セキュリティ, セキュリティ社会科学, 暗号システムの研究に従事.本会論文賞受賞 (2000年, 2011年) .

    [抱負] 情報処理はすでに長い歴史を持ちますが, 私が情報処理の仕事に従事するようになってからも, ウェブができ, サーチエンジンができ, ケータイができ, クラウドができ, おまけに現在地つきの「地図」や写真付きの「電話帳」が持ち歩けるという夢のような変化がありました. まるで, ありとあらゆることが情報処理としてできるようになったのではないかと感じ, その変化の可能性とスピードへの興奮は私たちの手元にしっかりと残っています. 情報処理はダイナミックな変化から, 社会インフラとしての成熟への大きな転換点にあります. そこで従来の技術にセキュリティやプライバシー技術を強化したものが求められます. 情報処理の基本には研究者・技術者がビジョンをもってハードワークできる環境の整備が重要です. そのため会の運営を通して, 日本の世界の情報処理研究者・技術者の皆様へ少しでも助けとなりますよう, 微力ながら尽力させていただく次第にございます.

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    ■理事[企画担当]

    新田 淳(NITTA, Jun)(東大1980卒) (株)日立製作所情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 主管技師長

    [略歴] 1982年(株)日立製作所入社. 以降, メインフレームからオープンシステムに至るまで, TPモニタ, DBMS, アプリケーションサーバ, ストレージ管理システムなどのミドル層ソフトウエア製品の研究開発に従事. 2012年10月より現職.

    [抱負] IT基盤製品を提供する企業の一部門で働くようになって30年, 最初の10年間は国内の様々な情報システム構築に関わりながら基礎体力を蓄え, それ以後の20年間はほぼ一貫して我々の作った日本製ソフトウエアをグローバル (主として北米) に展開する挑戦を続けてきました. 多くの失敗と少々の成功とを経験する中で, シリコンバレーのスタートアップ企業との共同開発, 米国開発拠点への出向などを通して, アカデミックな世界と実業の世界とがダイナミックに交差する彼の地の力強さを思い知らされてきました. ムーアの法則に従ってハードウエアがどんどん大容量・低価格化してゆく環境の下, 世界中のソフトウエア技術者がアイディア一つとプログラミングの腕を頼りに世界に飛び出そうとしています. これまで, 必ずしも国内の学会活動に積極的に関わってきませんでしたが, これからは日本の若い情報技術者が世界で活躍できるような下地作りに本会での活動を通じて貢献できればと願っています.

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    ■理事[教育担当]

    松原 仁(MATSUBARA, Hitoshi)(東大1981卒) 公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系知能学科 教授

    [略歴] 1986年東大工学系研究科情報工学専攻博士課程修了. 工学博士. 同年通産省工技院電子技術総合研究所 (現産業技術総合研究所) 入所. 2000年より公立はこだて未来大学教授. 人工知能, ゲーム情報学, エンタテインメントコンピューティング, 観光情報学などの研究に従事. 本会理事 (2007年度-2008年度) , 本会フェロー (2011年度) .

    [抱負] 最近さまざまな組織がその存在意義を問い直されていますが, 情報処理学会という組織も例外ではありません. 従来の枠組みを越えて活動の範囲を広げていくことが求められていると思います. 例えば, 周辺領域とされていたところを積極的に仲間に引き入れていくとか, 情報系のさまざまな学会の再編成に向けてリーダーシップを発揮するとかを考えていく必要があります. 若い人を含めた一般の人に情報処理技術の重要性や面白さを伝える役割もこれまで以上に重要になってくると思われます. これまで人工知能, ゲーム情報学, エンタテインメントコンピューティング, 観光情報学という以前は情報処理の周辺にあったさまざまな領域の情報処理への関連付けに携わってきました. コンピュータ将棋やロボカップなどを通して情報処理分野の普及にも関わってきました. これらの経験を生かして本会の発展に貢献できればうれしいです.

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    ■理事[事業担当]

    安本 慶一(YASUMOTO, Keiichi)(阪大1991卒) 奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科 教授

    [略歴] 大阪大学大学院博士前期課程修了 (1993年). 同大学博士 (工学) 取得 (1996年) . 滋賀大学助手 (1995年) . 奈良先端科学技術大学院大学助教授 (2002年) . 2011年より現職. 博士 (工学) . イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校訪問研究員 (2004-2005年) . ユビキタスコンピューティングに関する研究に従事. 本会論文誌編集委員会小委員会 (BTグループ) 主査 (2007年) , マルチメディア通信と分散処理研究会運営委員 (2003年-2006年) , モバイルコンピューティングとユビキタス通信研究会幹事 (2008年-2011年) ・運営委員 (2007年, 2012年) , 高度交通システム研究会運営委員 (2012年-) . 国際会議NetGames2006, FORTE2008, ICMU2010 TPCチェア.

    [抱負] 近年のセンサ・無線通信・組込みシステムなどの技術やクラウドコンピューティングの発展・普及により, ICT (情報通信技術) は様々な現実的な問題を解決するために応用され実用化されるフェーズに入りつつあります. ICTの実世界応用が世界中で活発化してきている中, 日本の国際競争力を高めて行くためには, 本会による研究活動の活発化, 研究成果の促進・国際的な発信等に関するサポートが益々重要になってくると思います. 論文誌編集委員会小委員会の主査や研究会での運営委員, 幹事, 国際会議のプログラム委員長の経験を活かし, 本会における研究活動および研究成果発表の促進に微力ながら貢献して行きたいと思います.

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    ■監事

    長谷川 亨(HASEGAWA, Toru)(京大1982卒) 大阪大学大学院情報科学研究科 教授

    [略歴] 1982年京大・工・情報卒. 1984年同大学院修了. 同年KDD(現KDDI)入社. 以来, プロトコルの形式記述, 次世代インターネットの研究に従事. 2003年電波産業会電波功績賞受賞. 2006-2007年度本会理事. 2010年度本会フェロー. ICNP, P2P等, 国際会議TPCチェア多数. 情報学博士.

    [抱負] クラウドやインターネットのITインフラとしての役割の高まりとともに, 情報処理とネットワーク技術が真に融合する時代を迎えました. しかしながらApple, Googleに代表されるよう, 近年情報処理技術は米国が中心となって発展しています. この状況打破には, 産業界および学術界の連携が求められおり, 情報処理とネットワーク技術の専門家が集う本会は, 産学の橋渡しの場を提供するとともに中心的な役割を果たすことを期待されています. さらにSNSの進展に見られるように, 情報処理技術に心理学や社会学の知見が必要となりつつあり, 本会に新たな分野を取り込む柔軟な活動も必要となっています. これまでのコンピュータネットワークの研究開発・標準化活動の経験, ならびに本会理事としての会誌による広報活動の経験を活かして, 監事として, 学会の今後を見据え, 会員の皆様が新たな試みを可能とする柔軟な環境作りに貢献したいと考えています.

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    ■監事

    黒橋 禎夫(KUROHASHI, Sadao)(京大1989卒) 京都大学大学院情報学研究科 教授

    [略歴] 1994年京都大学大学院工学研究科電気工学第二専攻博士課程修了. 博士 (工学) . 2006年より現職. 自然言語処理, 知識情報処理の研究に従事. 2005年-2006年本会論文誌編集委員会理論グループ主査, 2010年よりACM TALIP編集委員, 2008年-2012年言語処理学会理事, 2011年度-2012年度本会理事.

    [抱負] 情報は人間の知的活動の根幹にかかわるものであり, 物理学, 生命科学, 脳科学, 言語学, 社会学など, 情報学と関連領域の関係は今後ますます重要になると考えられます. 今後の情報関連産業の活性化, 情報系人材育成の展開を考えるとき, 情報および人間にかかわる学協会のハブとして, これら関連領域との連携をさまざまな形で推進することが本会の使命であると考えます. この2年間, 企画担当理事として学会運営のお手伝いをさせて頂きました. 実務家に対する学会サービス向上, 政策提言機能の強化, 学生トライアル会員の試行, 支部との連携など, 種々の施策が実を結びつつあります. 今後, これらの施策を有機的に連携させることが学会の一層の価値向上につながると考えられ, 引き続き監事の立場で微力ながら貢献させて頂ければ幸いです.

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