河野 健二 君
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[対象業績]「システムソフトウェアに関する研究,特に仮想化に関する研究への貢献」
1997年東京大学大学院理学系研究科情報科学専攻博士課程中退、同年東京大学大学院理学系研究科助手。博士(理学)。電気通信大学電気通信学部情報工学科講師などを経て、2005年慶應義塾大学理工学部情報工学科助教授、2015年同教授、現在に至る。この間2012〜2013年パリ第六大学情報学研究所客員教授。本会より論文賞4件(2000年、2009年、2010年、2013年)、山下記念研究賞を受賞。他にもIBM Faculty Award、日本ソフトウェア科学会基礎研究賞などを受賞。
[業績推薦理由]河野健二君は長年にわたりシステムソフトウェア分野における研究・教育に従事してきた。特にハイパーバイザなどの仮想化に関する研究において先駆的な業績をあげてきた。GPUの仮想化や仮想CPUスケジューリングなどの成果は国際的にも高く評価されており、その成果の一部はLinux/KVMにも取り入れられている。近年ではシステムソフトウェアの信頼性向上でも成果をあげている。多くの博士号取得者を育成するなど、若手の育成にも尽力してきた。また、OS研究会主査、ACS論文誌副編集委員長を歴任するなど学会運営への貢献も大きい。