石崎  俊 君

フェロー

石崎  俊 君(正会員)

[対象業績] 「情報技術分野の国際・国内の標準化推進および自然言語処理への貢献」

昭和45年3月東京大学工学部計数工学科卒業.同助手を経て,昭和47年4月通商産業省工業技術院電子技術総合研究所入所.昭和59年10月同所パターン情報部推論システム研究室室長,昭和63年10月同所知能情報部自然言語研究室室長を経て,平成4年4月慶應義塾大学環境情報学部教授.この間昭和 56年11月工学博士(東京大学),昭和56年9月~昭和57年9月米国イェール大学客員フェロー.現在,本会情報規格調査会会長.この他,日本認知科学会会長,言語処理学会会長などを歴任.

[業績推薦理由]

 石崎俊氏は情報技術の国際および国内の標準化において,平成15年から情報規格調査会会長としてISO/IEC JTC1が扱う幅広い情報技術の国際標準化を日本の責任者として主導している.これにより我が国の情報技術の発展と国際標準の普及を進め,国際的な地位向上に貢献した.国内標準では,JISC(日本工業標準調査会)において標準部会情報技術専門委員会会長として400以上の情報技術のJISの成立に貢献している.また自然言語処理における意味情報処理のために,人間の記憶モデルである連想概念辞書を構築して,人間の常識レベルの知識を使用した高度な文脈理解機能を実現した.これは自然言語処理と認知科学や脳科学と結び付け新たな発展を展望できる研究成果である.このように石崎俊氏は標準化推進および自然言語処理への貢献が顕著であり本会フェローとしてふさわしい成果を上げている.