青木 由直 君

フェロー

青木 由直 君(正会員)

[対象業績]  「情報産業集積地『サッポロバレー』の発展形成に関する貢献」

 1966年3月北海道大学大学院修士修了,同年4月同工学部講師,1979年同電気工学科教授,1987年同情報工学科教授.専門は情報メディア工学.1976年サッポロバレーの源流となった「北海道マイクロコンピュータ研究会」を立ち上げ,IT関係の多くの人材を輩出.現在も「青木塾」を主宰.2001年北海道文化賞.研究分野はメディア・CG工学,信号・画像処理,知的通信,衛星通信応用,化身話通信など,多彩.

[業績推薦理由]

 青木由直君は,1970年代の中頃出現したマイクロコンピュータという新しい技術の利用法を独自に開発していく過程で,地域の情報産業育成に大きく貢献した.独自の情報産業の下地がなかった札幌という地方都市で,日本全国に先駆けてベンチャー企業型情報産業を展開する方向性を具体的に示し,学生達や行政を鼓舞して情報産業の集積地を実現し,今日では「サッポロバレー」と称されるに至った.その発展形成に果たした功績は,単なる情報工学の研究の枠を超えて大きなものがあり,本会フェローにふさわしい優れたものである.