ITフォーラム:ビッグデータ活用実務フォーラム

ビッグデータ分析をビジネスに活かす

(会場:2F平安)
【セッション概要】本フォーラムでは、ビッグデータの分析による組織・顧客・社会の課題解決の実践とそこから得られた知見に関する事項を議論します。本学会ではこれまでもビッグデータに関わる企画を実施してきましたが、大量のデータを高速に処理するためのシステムをどのように設計・構築・運用するかというシステム視点の取り組みがやや多くなっていました。一方、組織・顧客・社会の課題解決のために、ビッグデータから何をどのように導き出すかという、データ分析プロセスや分析者に目を向けた取り組みも見られたのは興味深いことでした。本フォーラムでは、デジタルプラクティス論文誌2015年7月特集号企画「ビッグデータ分析をビジネスに活かす」と連携し、ビッグデータの分析の取り組みを、(1)データ分析プロセス、(2)データ分析の使いこなし、(3)データ分析者の3つの視点を中心に取り上げたいと考えています。

プログラム[09:30〜12:00]

石井 一夫様 司会:石井 一夫(東京農工大学 農学府農学部 特任教授)
【略歴】1987年静岡薬科大学卒、1989年同大学院薬学研究科修士課程修了、1995年徳島大学大学院医学研究科博士課程修了。東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター、理化学研究所ゲノム科学総合研究センター、フランス国立遺伝子多型解析センターCNG、米国ノースウエスタン大学Feinberg医学部などを経て現職。著書「図解よくわかるデータマイニング」日刊工業新聞社(2004)、翻訳書「Rによる計算機統計学」オーム社(2011)他。
【講演概要】大阪ガスの中に分析専門組織を立ち上げて15年間、失敗と苦労の連続でした。何に悩み苦しんだか、それは「解けない」からではなく、「解けたのに役立たない」からです。「問題を解けばいい」、「分析手法を理解して使えればいい」というマインドでは、何もうまくいきませんでした。では、15年間で私たちはどのような意識改革をしたか。また、どのような能力アップを図ってきたか。本講演では、事例を交えながら、「企業内で役立つ分析家」として私たちが大切にしているマインドや能力をお話したいと思います。企業内でデータ分析をされている方だけでなく、大学生や大学の先生方にも、企業で活躍する分析家の思考範囲の広さをご理解いただき、在学中の勉学の動機づけや教育の参考になれば望外の喜びです。
河本 薫様

河本 薫(大阪ガス 情報通信部ビジネスアナリシスセンター 所長)
【略歴】京都大学大学大学院工学研究科応用システム科学専攻修了。1991年、大阪ガス入社。98年から二年間、米国ローレンスバークレー国立研究所にてエネルギー消費データ分析に従事。2005年、大阪大学にて博士号(工学)を取得。現在、ビジネスアナリシスセンター所長として、八名の分析者を率いる。株式会社オージス総研のデータ分析ビジネスも支援している。神戸大学経済学部においてデータ分析教育の経験あり。近著に「会社を変える分析の力」(講談社現代新書)、監修書に「真実を見抜く分析力」(日経BP社)がある。日経情報ストラテジーが選ぶ初代データサイエンティストオブザイヤー。

【講演概要】ビジネスにおけるデータ分析は、単なるデータのモデル化や精度改善の創意工夫だけではなく、ユーザーのニーズを正しく把握し、分析タスクとして落とし込み、適切な方法による分析結果を導出・評価し、それをユーザーの業務へ反映するという、一連のプロセスが重要になります。分析プロセスをまわすためには、「どのように分析タスクをどのように設計するのか?」、「分析ツールの出力する結果をどのようにユーザーに理解してもらうのか?」、「どのようにデータを加工してモデリングをすべきか?」といった様々な課題に答えていく必要があります。本講演では、予測分析を題材に、上記の課題に対するNECの分析プロセスの自動化・標準化に向けた取組みを、機械学習研究者と分析実務のマネージャという二面をもつスピーカーの経験を交えながら紹介します。
本橋 洋介様

本橋 洋介(NEC ビッグデータ戦略本部 主任)
【略歴】東京大学大学院工学系研究科産業機械工学専攻修了。2006年NEC入社。NEC中央研究所で機械学習・データマイニング・ナレッジマネジメントの研究開発に従事。近年は、機械学習の研究開発成果を活用した分析案件を多数推進。小売・金融・交通・エネルギー・建設・製造など向けの分析シナリオコンサルティング、データ分析、システム化を実施している。2014年よりビッグデータ戦略本部兼務。

【講演概要】マーケティングは、消費者の行動や態度、ときには本人も意識していない本音の部分の理解が非常に重要です。従来の調査・分析に加え、ITの進化で扱えるようになったビッグデータ、様々な分析手法により得られた知見を総合することで消費者理解を深めることが可能になってきました。今までにないデータ、分析手法を活用すればビジネスは成功するのでしょうか?日用消費財メーカーのマーケティングでは緻密な分析も重要ですが、わかりやすさといった納得感や、他の事業領域でも使える汎用性など実用上大事なポイントがいくつかあります。社内SEで分析未経験者だったスピーカーが、2004年からの10年間マーケティングデータ分析に取り組み、分析結果をビジネスに生かす為に学んだ重要なポイントについてお話します。
佐藤 満紀様 佐藤 満紀(花王 マーケティング開発部門 マーケティング開発センター デジタルビジネスマネジメント室)
【略歴】1990年花王入社。情報システム部門で社内SEとして生産、販売、会計、物流、マーケティング分野の業務システムを担当。メインフレーム、クライアント・サーバー、WEBアプリの設計・開発・保守運用を経験。2004年に現職の前進となるデジタルビジネスマネジメントプロジェクトに参加。社内に保有するデータを基礎としてマーケティング活動の最適化を検討。現在マーケティング部門において事業部門と一体となり課題解決の為のデータ分析を実践中。
丸山 宏様 司会:丸山 宏(統計数理研究所 モデリング研究系 副所長・教授)
【略歴】1983年東京工業大学修士課程修了。日本IBM東京基礎研究所にて自然言語処理、Webサービス、セキュリティなどの研究開発に従事。同社執行役員、東京基礎研究所長を経て2011年より現職。工学博士。
石井 一夫様 パネリスト:石井 一夫(東京農工大学 農学府農学部 特任教授)
【略歴】1987年静岡薬科大学卒、1989年同大学院薬学研究科修士課程修了、1995年徳島大学大学院医学研究科博士課程修了。東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター、理化学研究所ゲノム科学総合研究センター、フランス国立遺伝子多型解析センターCNG、米国ノースウエスタン大学Feinberg医学部などを経て現職。著書「図解よくわかるデータマイニング」日刊工業新聞社(2004)、翻訳書「Rによる計算機統計学」オーム社(2011)他。
河本 薫様 パネリスト:河本 薫(大阪ガス 情報通信部ビジネスアナリシスセンター 所長)
【略歴】京都大学大学大学院工学研究科応用システム科学専攻修了。1991年、大阪ガス入社。98年から二年間、米国ローレンスバークレー国立研究所にてエネルギー消費データ分析に従事。2005年、大阪大学にて博士号(工学)を取得。現在、ビジネスアナリシスセンター所長として、八名の分析者を率いる。株式会社オージス総研のデータ分析ビジネスも支援している。神戸大学経済学部においてデータ分析教育の経験あり。近著に「会社を変える分析の力」(講談社現代新書)、監修書に「真実を見抜く分析力」(日経BP社)がある。日経情報ストラテジーが選ぶ初代データサイエンティストオブザイヤー。
本橋 洋介様 パネリスト:本橋 洋介(NEC ビッグデータ戦略本部 主任)
【略歴】東京大学大学院工学系研究科産業機械工学専攻修了。2006年NEC入社。NEC中央研究所で機械学習・データマイニング・ナレッジマネジメントの研究開発に従事。近年は、機械学習の研究開発成果を活用した分析案件を多数推進。小売・金融・交通・エネルギー・建設・製造など向けの分析シナリオコンサルティング、データ分析、システム化を実施している。2014年よりビッグデータ戦略本部兼務。
佐藤 満紀様 パネリスト:佐藤 満紀(花王 マーケティング開発部門 マーケティング開発センター デジタルビジネスマネジメント室)
【略歴】1990年花王入社。情報システム部門で社内SEとして生産、販売、会計、物流、マーケティング分野の業務システムを担当。メインフレーム、クライアント・サーバー、WEBアプリの設計・開発・保守運用を経験。2004年に現職の前進となるデジタルビジネスマネジメントプロジェクトに参加。社内に保有するデータを基礎としてマーケティング活動の最適化を検討。現在マーケティング部門において事業部門と一体となり課題解決の為のデータ分析を実践中。