サービスサイエンスフォーラム

共創型サービスの本質に迫る

【セッション概要】サービスサイエンスフォーラムでは、サービスを提供型サービス、適応型サービス、共創型サービスに分類して、議論を深めてきました。提供型と適応型は多くの事例があり、納得できる議論ができました。ところが、サービスサイエンスで話題の中心になっている共創型サービスは納得できる事例が少なく、議論が行き詰まり気味でした。今回のITフォーラムでは、「ナオライ」という独創的な共創型サービスの実例を「デジタルトランスフォーメーションで既存ビジネスを深化させ、新規ビジネスを探索する」観点や「心理ロイヤリティを醸成してカスタマサクセスを実現する」の観点から議論を深め、新しい知見を見つけ出したいと思っています。

オープニング(13:30~13:35)

諏訪 良武(ワクコンサルティング株式会社 エグゼクティブコンサルタント 常務執行役員)

【略歴】
1971年オムロン入社。1985年通産省のΣプロジェクトに参加。1995年情報化推進センター長。97年オムロンフィールドエンジニアリングの常務取締役として保守サービス会社の変革を指揮。2006年ワクコンサルティング常務執行役員、国際大学グローバルコミュニケーションセンターの上席客員研究員、2010年多摩大学大学院客員教授。サービスや顧客満足を科学的に分析し、サービス企業の変革を支援するサービスサイエンスを提唱している。著書『顧客はサービスを買っている』(ダイヤモンド社)、『いちばんシンプルな問題解決の方法』(ダイヤモンド社)。

Session1(13:35~14:05)

「デジタル変革(DX)」を加速するサービスサイエンス



【講演内容】
第四次産業革命の中核をなすデジタル変革(DX)は、もはや企業の中で特定の部門や人材が関わればよいものではありません。従来の業務をより効率的にする「既存ビジネスの深堀」やイノベーションを創出する「新規ビジネスの探索」はもちろん、既存のIT資産の再整理や企業文化、風土改革などDX進めるためのベースとなる活動も含めた全社一丸となった変革活動が必要となっています。このような大きな潮流を「両利きの経営」など今注目される経営戦略の視点から考察すると共にサービス化の観点、特に「サービスサイエンス」や「オープン・サービス・イノベーション」の視点からデジタル変革の各領域について考察していきたいと思います。

柴崎 辰彦(富士通株式会社 デジタルビジネス推進室 エグゼクティブディレクター)

【略歴】
富士通株式会社にてネットワーク、マーケティング、SE、コンサル等、様々な部門での“社線変更”を経験。富士通で初めてのデジタル部門の創設や「FUJIHACK」など様々なプログラムの立ち上げ、サービス開発に取り組む。現在、「EnterpriseZine」にて「富士通 柴崎辰彦の『一番わかりやすいDX講義』」を連載中。CRMビジネスの経験や社会課題をテーマとしたコミュニティサイトの立上げを踏まえ、サービスサイエンスやオープン・サービス・イノベーションを実践 。サービス学会発起人 。日本ナレッシジマネジメント学会、情報処理学会、電子情報通信学会、大学等で講演多数。著書『勝負は、お客様が買う前に決める!』(ダイヤモンド社)。

Session2(14:05~14:35)

「カスタマーサクセス」をどう解釈、定義し実践するか



【講演内容】
マーケティングの潮流が、モノ主体(グッズドミナント)の短期的視野の購買者づくりから、サービス主体(サービスドミナント)の長期的視野のファンづくりに変化しており、顧客ロイヤルティをマネジメントする必要が生じている。そんななか、顧客ロイヤルティ向上の手法として「カスタマーサクセス」というキーワードが盛んに使われ始めている。しかしながら、コンセプトレベルの解釈や部署名を「カスタマーサクセス」に変更しただけの企業も少なくない。本講演では、「カスタマーサクセス」の本質や定義を先行導入業種であるB to BのSaaS事業者の事例を交えながら考察し、B to C事業でどう解釈し実践していくかを解説する。

渡部 弘毅(ISラボ 代表)

【略歴】
日本ユニシス、日本IBM、日本テレネットを経て、2012年にISラボ設立。一貫してCRM分野に携わり、現在は心理ロイヤルティマネジメントのコンサルティング活動中。2019/12に、書籍「お客様の心をつかむ 心理ロイヤルティマーケティング」(翔泳社)を上梓し、ファンづくりの実践的な方法論が注目されている。日本オムニチャネル協会、月刊コールセンタージャパン、情報処理学会等での研究会で研究活動、啓蒙活動にも積極的に取り組んでいる。

Session3(14:35~15:05)

ナオライ の時をためて人と社会を醸すビジネスモデルについて



【講演内容】
当社ナオライ は40年で約3分の1の規模に縮小している日本酒業界の多様性を未来に引き継ぐため事業を進めており、日本酒を原料にアルコール度数約41度の『浄酎(じょうちゅう)』という熟成酒を造っています。
酒造りから学べる菌や微生物など見えない命を大切さ、自然から感謝されるような人や企業の在り方をブランドを通じ発信しすることにより、消費者と生産者の壁やを溶かすような、人と自然の距離を縮めるような共創体験、コミュニティ醸成の実現を目指します。ナオライ 的時をためて人と社会を醸すD2C事業の取り組みをお話します。

三宅 紘一郎

【略歴】
広島県出身。日本酒の海外展開に興味を持ち大学在学中を含め20代の9年間を上海で過ごす。2015年広島県の瀬戸内海の離島・三角島(みかどしま)久比(くび)を拠点に、多様で豊かな日本酒文化を未来に引き継ぎたいとの想いから、ナオライを設立。スパークリングレモン酒「MIKADO LEMON」の企画から始まり、日本酒由来のウイスキーのような41度の熟成酒『浄酎』『琥珀浄酎』を発案。広島県の神石高原町に酒蔵を設け生産をしている。2019年一般社団法人まめな共同代表理事就任。

休憩(15:05~15:10)

パネル討論(15:10~16:00)

諏訪 良武(ワクコンサルティング株式会社 エグゼクティブコンサルタント 常務執行役員)

【略歴】
1971年オムロン入社。1985年通産省のΣプロジェクトに参加。1995年情報化推進センター長。97年オムロンフィールドエンジニアリングの常務取締役として保守サービス会社の変革を指揮。2006年ワクコンサルティング常務執行役員、国際大学グローバルコミュニケーションセンターの上席客員研究員、2010年多摩大学大学院客員教授。サービスや顧客満足を科学的に分析し、サービス企業の変革を支援するサービスサイエンスを提唱している。著書『顧客はサービスを買っている』(ダイヤモンド社)、『いちばんシンプルな問題解決の方法』(ダイヤモンド社)。

三宅 紘一郎

【略歴】
広島県出身。日本酒の海外展開に興味を持ち大学在学中を含め20代の9年間を上海で過ごす。2015年広島県の瀬戸内海の離島・三角島(みかどしま)久比(くび)を拠点に、多様で豊かな日本酒文化を未来に引き継ぎたいとの想いから、ナオライを設立。スパークリングレモン酒「MIKADO LEMON」の企画から始まり、日本酒由来のウイスキーのような41度の熟成酒『浄酎』『琥珀浄酎』を発案。広島県の神石高原町に酒蔵を設け生産をしている。2019年一般社団法人まめな共同代表理事就任。

柴崎 辰彦(富士通株式会社 デジタルビジネス推進室 エグゼクティブディレクター)

【略歴】
富士通株式会社にてネットワーク、マーケティング、SE、コンサル等、様々な部門での“社線変更”を経験。富士通で初めてのデジタル部門の創設や「FUJIHACK」など様々なプログラムの立ち上げ、サービス開発に取り組む。現在、「EnterpriseZine」にて「富士通 柴崎辰彦の『一番わかりやすいDX講義』」を連載中。CRMビジネスの経験や社会課題をテーマとしたコミュニティサイトの立上げを踏まえ、サービスサイエンスやオープン・サービス・イノベーションを実践 。サービス学会発起人 。日本ナレッシジマネジメント学会、情報処理学会、電子情報通信学会、大学等で講演多数。著書『勝負は、お客様が買う前に決める!』(ダイヤモンド社)。

渡部 弘毅(ISラボ 代表)

【略歴】
日本ユニシス、日本IBM、日本テレネットを経て、2012年にISラボ設立。一貫してCRM分野に携わり、現在は心理ロイヤルティマネジメントのコンサルティング活動中。2019/12に、書籍「お客様の心をつかむ 心理ロイヤルティマーケティング」(翔泳社)を上梓し、ファンづくりの実践的な方法論が注目されている。日本オムニチャネル協会、月刊コールセンタージャパン、情報処理学会等での研究会で研究活動、啓蒙活動にも積極的に取り組んでいる。

倉増 京平(株式会社ライフ&ワーク 代表取締役)

【略歴】
2002年 電通グループ企業(現社名 電通デジタル)に入社。顧客企業のデジタル領域におけるマーケティング戦略立案から実行まで様々なプロジェクトを手掛ける。2019年株式会社ライフ&ワーク設立。『社会課題の解決』と『事業活動』の融合を目指して、多様なリソースを活用しながらその架け橋となるような事業創造型の活動を精力的に取り組んでいる。

佐藤 秀樹(日本電気株式会社 スマートリテール本部 主任)

【略歴】
2007年日本電気株式会社入社。IT戦略およびデジタル化支援のITサービス事業を多数経験、企画・提案・設計・実推進・管理・改善など全領域を牽引。近年は製造業や流通業のDX新事業企画に従事、コンサルティング・データサイエンス・エンジニアリングの3領域横断サービスを推進。サービスサイエンスフォーラム共創プロセスモデル分科会リーダー。サービス学会SIG実学としてのサービス科学・知識科学研究会メンバー。書籍「Business Innovation with New ICT in the Asia-Pacific: Case Studies」(Springer)執筆メンバー。